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JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの アイラは荷物を詰め込むとトランクのふたにお尻をおくとぎゅっと中を詰め込んだ。ありったけのものを入れたのでふたが閉まらないのだ。無事荷物を作り終えるとアイラはそっと妖精の女王の私室の前まで来た。ドアにこんと額をおしつける。 「ママ。ありがとう。行ってきます」 小さな声でアイラはそういうとトランクを持って宮殿の廊下を歩き出した。 アイラは宮殿を出ると周りの妖精たちに挨拶しようとしていたが皆、事情を知っているのか出てこなかった。 悲し...
やりなおしアリス | 2016.11.29 Tue 20:18
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの あたしは知らなかった・・・。 あたしがあたしでないことに・・・。 生きていた場所も違うって・・・。 時折ふっと思い出す優しい子守唄。 それがどこからくるのか知らなかった。 どこで聞いたの? あたしはどこの人間なの? 時折感じていた違和感。 それが本当のことだなんて知らなかった・・・。 燃え盛る炎。あたり一面を炎が焼き尽くす。残虐な殺戮の舞台。血があたりに広がり、死体が転がっている。切られて死んだ者。炎に焼か...
やりなおしアリス | 2016.11.29 Tue 15:11
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 歩きに歩いてまるで足が棒になるほど歩いてやっとフェリアナたちは月の神殿についた。太陽の者と出会わなかったのは喜ばしいことであったが嫌な予感がフェリアナたちについて回っていた。その予感は当たった。月の神殿を後ろにして立つルールがいた。 そしてそれにつらなる太陽の神殿側の人間。一気にフェリアナは理解した。ルールは裏切っていたのだと。最初からこのつもりで途中で別れたのだ。心だけを操っておいて。 「どういうことなの。ルール。いえ太陽側の人間さん。その服装はラ...
やりなおしアリス | 2016.11.28 Mon 21:51
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの フェリアナは今までの元気が嘘のようになりとぼとぼ歩いていたがアミルに突き飛ばされそうになった。 「なんて顔してんのよ。あっちは異世界人じゃないの。うまくいくと思ったの?!」 アミルの言葉が胸につきささる。ルールと会えなくなったらどうしよう・・・、そう思うだけで恋に目覚めた乙女心は痛かった。その心細い心を助けたのはカミュだった。 「大丈夫ですよ。ルールにまた会えます」 にっこり微笑まれてフェリアナはこの人はこんなに強い人だったのかと思う...
やりなおしアリス | 2016.11.28 Mon 21:38
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 「お待たせしました。薬です。でも短時間しか効きません。それと五回分です。最後まで飲めばカミュ・・・あなたは死にます。気を付けて使ってください」 死にます、重すぎる言葉だった。 フェリアナが泣きそうな顔になる。こみ上げてきた感情を必死で抑え込む。 「なーにしけた顔してんのよ。飲まなきゃいいじゃない」 「口出さないでよ。私とカミュの事なんだから」 一歩も譲らない。仲の悪さは相当ひどいようだ。ハミルとカミュも苦笑いを禁じ得ない。 「さて。そろそろ旅...
やりなおしアリス | 2016.11.16 Wed 22:54
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの ふわり、と四人は何か柔らかいクッションのようなものに落ちた。 「なにこれ。暗くて何も見えないじゃないの」 アミルが騒ぐ。 「ここはいったいどこなのでしょうか」 カミュもフェリアナを敵から守るようにかばう気配がフェリアナにはわかった。 カミュ、暗闇でも私がわかるんだ。早鐘のような鼓動が伝わりはしないかとフェリアナは心配する。勇者の出でも乙女心はあるのである。そとからがやがやと声が聞こえてくる。それにつれて明かりも近づいてくる。 「月の女...
やりなおしアリス | 2016.11.16 Wed 16:17
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 少女―リトル・フェリアナはずんずん怒りにまかせて足をうごかしていた。 なぜ16歳にもなってリトルがつくのか? 簡単な理由ではあるが。母親のフェリアナの長女としてフェリアにそっくりに生まれ、みんなから可愛い母の小さいバージョン、リトルということとしてつけられた。いまだにその名前は残っている。だがリトルとしては承服しかねる年齢である。いい加減やめてほしい。今日成人の儀を迎えるのだ。これできっぱりやめてもらう。そう思ってずんずん森の中を進むととたん...
やりなおしアリス | 2016.11.07 Mon 19:04
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 私は恨んでいた。あのいとしい人を奪ったやつらを。いや、やつなのかもしれない。 元凶はやつなのだから。だから私は街々をさまよい、情報を集めた。だけどやつの居所は20年も前から姿を消していた。そんなときに耳にしたのは死神一族のことだった。 妖魔を退治する専門の一族。あそこでなら誰かはなしを知っているかもしれない。 そうして私は一族の村を探して回った。そこであの人に出会った。 青年、ラグーはただ祈っていた。静かにずっとその墓石の...
やりなおしアリス | 2016.11.07 Mon 13:01
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 天舞天龍外伝恋人たちの戯言2 ピンポーンと真琴の家のチャイムが鳴った。母親があけに行く。真琴は二階で適当に過ごしていた。聞き覚えのある声がする。 「まこちゃーん。あそぼー」 ずる。 五歳の子供か? 真琴は美希の天真爛漫な声にずっこけた。 「まこちゃーん」 いかないと連呼されそうな気分に襲われて真琴は階下へ降りた。 「美希。馬鹿でかい声でなにしにきたの?」 「んー。ダブルデートしようかなぁと思って」 はぁと真琴は口をあけてし...
やりなおしアリス | 2016.11.07 Mon 12:37
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 「あははは。このテレビ面白よね。冬樹さん」 テレビを見て真琴はけたけた笑う。 「そのさんつけやめていただけませんか?」 たまりにたまったというように冬樹は言う。 「冬樹でいいのですから」 「じゃ姫様っていうのもやめてくれる?」 むっとした表情で真琴がこたえる。 「姫様は姫様です。私のたった一人のかけがえのない姫様です」 「以前まこと呼んでくれたじゃないの」 「あれは・・・」 以前翼一族の道場で倒れかけた真琴を抱き上げてまこと...
やりなおしアリス | 2016.11.06 Sun 16:14
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