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VIVIDRenai4 三人娘

JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの   「冴子君? 康平? また二人の世界を作ってないかい?」 エンデルクが間に入る。 「ち・・・違いますっ」 「いーや。かわらん。先輩に冴子は渡しません!」  ついに康平は堂々と宣言を下す。 「ちょっと勝手なこと言わないでよ」  冴子が反論する。 「私はもろ・・・エンデルク先輩が好きなんだから」 勢い余ってついに口にする。 「それはよかった。向こうに東屋がある。そこで話をしよう。今後の二人のことを」  きゃっとでも言いたい撃沈セリフである。 「ちょっとぉ...

星空のスピカ | 2016.04.13 Wed 10:10

VIVIDRenai 3話

JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 「王子!!」 とまた一人美少女が抱きつく。中学生ぐらいだろうか。のんびり思っているとその当人がつかつかとやってきて言い切る。 「王子は渡さないから!!」 服装が派手だ。歌舞伎ロック風とでもいおうか。金の髪が印象的だ。  美少女の宣言に冴子ははぁ?である。 「ファーストだかなんだかしらないけど王子は渡さないからね」 と言っている少女の瞳の動きが止まった。康平に向けられている。 「これもあたしの!!」 冴子があせる。 「ちょっと。二重婚でしょ??」 「この世界...

星空のスピカ | 2016.04.07 Thu 19:11

fullmuoonに連れて行って  三話 旅立ち

JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 「お待たせしました。薬です。でも短時間しか効きません。それと五回分です。最後まで飲めばカミュあなたは死にます。気を付けて使ってください」 死にます、重すぎる言葉だった。 フェリアナが泣きそうな顔になる。こみ上げてきた感情を必死で抑え込む。 「なーにしけた顔してんのよ。飲まなきゃいいじゃない」 「口出さないでよ。私とカミュの事なんだから」 一歩も譲らない。仲の悪さは相当ひどいようだ。ハミルとカミュも苦笑いを禁じ得ない。 「さて。そろそろ旅に向かいましょう。準...

素人さんのファンタジーblog | 2016.04.06 Wed 10:32

VIVIDRenai 二話

JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの   「キューティアターック!(きゅーっきゅーてぃ・・・?!)」  冴子はキックをお見舞いする。頭は混乱しているがただ目の前のものを倒さないといけないことはわかっていた。 「えいえいえいえいえい・・・えい!」  小さなこぶしをグロテスクな物体にぽかぽか殴りつける。怖い。握る手が震える。 それでも冴子は体がいうままに心のうちからこみ上げる意思を信じ始めていた。  このままはだめだよ。どうしたらいいの?!  とん。  冴子は飛んで間合いをとった。体のうちから...

星空のスピカ | 2016.04.06 Wed 10:14

VIVIDRenai 第一話

JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの   「それがね・・・」 真美子は一拍置くと名前を出した。 「あの冴子ちゃん」  明らかにげんなりとして真美子がいう。埋没した個性が逆に光っていたらしい。個性派ぞろいのクラスでは冴子がひとつだけ浮いていたのかもしれない。 「ええ〜??」 「うそでしょ〜」 「信じられないっ」 さんざん冴子を「軽蔑」しているという口調で女生徒達が騒ぐ。  冴子自身はぞんざいにも「はぁ?」である。  口もきいたことのない人間とどうやって恋愛沙汰になろうか。しかし女生徒の痛い視...

星空のスピカ | 2016.04.05 Tue 23:48

フルムーンに連れて行って第一話月の使者

JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの ふわり、と四人は何か柔らかいクッションのようなものに落ちた。 「なにこれ。暗くて何も見えないじゃないの」 アミルが騒ぐ。 「ここはいったいどこなのでしょうか」 カミュもフェリアナを敵から守るようにかばう気配がフェリアナにはわかった。 カミュ、暗闇でも私がわかるんだ。早鐘のような鼓動が伝わりはしないかとフェリアナは心配する。勇者の出でも乙女心はあるのである。そとからがやがやと声が聞こえてくる。それにつれて明かりも近づいてくる。 「月の女神さまの使者が降りられ...

素人さんのファンタジーblog | 2016.04.05 Tue 19:05

フルムーンに連れて行ってプロローグ

JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 満月(フルムーン)に連れて行って 第一話 少女―リトル・フェリアナはずんずん怒りにまかせて足をうごかしていた。 なぜ16歳にもなってリトルがつくのか? 簡単な理由ではあるが。母親のフェリアナの末っ子として生まれみんなから可愛い妹のリトルということとしてつけられた。いまだにその名前は残っている。だがリトルとしては承服しかねる年齢である。いい加減やめてほしい。今日成人の儀を迎えるのだ。これできっぱりやめてもらう。そう思ってずんずん森の中を進むととたんに視界が開け...

素人さんのファンタジーblog | 2016.04.04 Mon 18:41

プロローグ さえない冴子ちゃん

JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの    はぁ、と青空を見上げて冴子はため息をついた。 ぱっとしない容姿、目立たない性格。いちじるしく埋没した個性。さえないとはまさにこのことだろう。 だが、そんなさえない冴子すら恋はする。  サッカー部の諸星先輩にあこがれているのだ。そっとフェンスの外から見ることしかできないがそれでも冴子は満足していた。 「よぉ。さえない冴子ちゃん。また来たのか?」  幼馴染で腐れ縁の康平がフェンスの向こう側から声をかけた。 「なによ。あんたなんてお呼びじゃないわよ」 ...

星空のスピカ | 2016.04.04 Mon 18:32

第二章黒の森 

JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの   太郎と出会ってから都は旅を続けた。同じような道をてくてく歩く。歩く人数がだんだん増えていく。やはり「黒の森」、そこが救いの場所になるのか。だが、同時に危機感を都は持っていた。大勢が集まるところだけが真実ではない。都だけに知りえた真実だった。なぜなら・・・・。    なぜなら。    都には力があったからだ。サイコキネシス。そういえば通じるであろうか。都は手に触れず物を動かすことができた。そして聞こえないはずの声を聞く能力。テレパシー。ただ人の...

星空のスピカ | 2016.04.03 Sun 18:21

Skyblue 第二章 嘆きの神殿

JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの   はじめに一つの光があった。光の神は娘と息子を作った。神は娘に天を支配させた。息子は娘の傍らにいた。やがて人々は息子の光を望むようになった。息子の光の方が明るかったからである。息子が天に登るようになると人々は歌い舞い踊った。娘はやがて忘れられるようになり地下に隠れるようになった。息子は娘の存在を忘れて行った。娘の涙をみた神は交互に世を支配するようにした。だが娘の涙は止まることはなかった。息子と一緒にいられないからである。月の世新月は嘆きを激しくした娘...

星空のスピカ | 2016.03.26 Sat 08:52

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