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小説/詩

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小説/詩
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#負社員 第29話 石橋を叩いて渡った所割れて川に落ちて損害賠償も請求されたのですが

JUGEMテーマ:小説/詩    一夜明けた翌朝は、どんよりと曇った、肌寒い天候だった。 「おはようす!」結城は天候や気温や気圧に一切関係なく、事務室に入るなりフルボリュームで挨拶した。「昨夜はお疲れ様っした! ありがとうございました!」終劇後の舞台挨拶のように、腰から深々とお辞儀する。 「おはようございます。お疲れ様でした」木之花がにっこりと目を細める。「二日酔いなどはないですか?」 「はいっ、すこぶる元気です」結城は大きく頷く。「会社の諸先輩方とお話できて、大変勉強になり励みにもな...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2021.09.13 Mon 09:58

朝は希望を含んでいるか。

JUGEMテーマ:小説/詩   朝のしじまに「希望を含んでそこにありますか?」と問いたい一日の始まり。   昨日が悲惨な記憶しかなくても、   それを塗り替えるほどの新しい朝が来るはずなのに。   祈りというものが、   何かを形にしてくれるのなら、   私の毎日は確実に変わるはずでしかもないし、いな、変わっていくのだと信じるのだ。   「朝のしじまに希望を感じられない時、心が流す涙は悔し涙なのか、無を悲しむ涙なのか。」   私に...

Jupiter〜夢を失わずに〜 | 2021.09.12 Sun 13:34

詩『あしたになれば:Maybe Monday』

くるはずもない だってとっくにいってしまったのだから すでに わかっていることだった すべきならばおいかけるのだ だがそれもできはしない しがらみばかりだ すくなくともここにわたしの場はある だけどあそこには そう つまり あのひとはどうおもっているのか わたしとはいったいなにか きのうはあった だがあしたはどうなるのか そしてきょう つまりいま だから

with a kiss, passing the key | 2021.09.12 Sun 00:00

#負社員 第28話 その男、全身馬鹿で出来ている

JUGEMテーマ:小説/詩   「気づいて、ない?」時中が眉をひそめる。「何故ですか」 「馬鹿だからす」伊勢は間髪を入れず即答した。「あいつ」 「――なるほど」時中はちらりと結城を見て言う。 「それしか答えようがないす」伊勢は真顔で断言した。 「なるほど」時中は繰り返しながら二、三度頷いた。「ならば結城である可能性は高い」 「いや」結城は目を丸くしたまま手を振る。「俺スサノオじゃないよ」 「私もクシナダヒメではありません」本原が続けて言った。  木之花、酒林、伊勢、その他神々が一斉に振り...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2021.09.05 Sun 08:36

詩『ホワイト・ルーム: In The White Room』

Eに

with a kiss, passing the key | 2021.09.05 Sun 00:00

#負社員 第27話 クニが先かカミが先かニワトリが先かタマゴが先か

JUGEMテーマ:小説/詩   「そ」取り繕うべく言葉を差し挟んだのは、天津だった。「それじゃあ今度は新人さんたちの方から自己紹介してもらいましょうか。ええとじゃあ、時中さんから」手を差し伸べる。  時中は黙って立ち上がり「時中伸也です。御社の業績にプラスになるべく努力したいと思います。よろしくお願い致します」と自己紹介をして軽く会釈をした。  盛大な拍手が沸き起こる。 「彼はね、すごいんすよ」結城が地声を張り上げる。「岩に穴開ける係なんすけど、ものすごい綺麗な穴開けるんです。プロ並み...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2021.09.01 Wed 09:09

詩『愚行: Her Acts Of Folly』

Jに

with a kiss, passing the key | 2021.08.29 Sun 00:00

#負社員 第26話 目標は、地球滅亡までにこの仕事を終わらせる事だ!

JUGEMテーマ:小説/詩   「お疲れ」言いながら戸を引く。 「お疲れぃーす」 「お疲れぃーす」厨房の男たちが、妙な発音ではあるが威勢よく返してくる。うち一人は、昼間一緒に仕込みをやった板長だ。 「お疲れっす」座敷から下りてきたホール係のバイト学生もすぐに酒林に気づき、笑顔でぺこりと頭を下げる。「店長、新人の子、隣に木之花さんしっかりついちゃってますよ」背後を親指で差しつつ、苦笑しながら報せる。 「まじか」酒林は笑いながら顔をしかめる。「てか俺、今咲ちゃんと顔合わせたくねえのよ」 「...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2021.08.23 Mon 08:59

貸し金庫で逢引を。

ぼくは東京の割とど真ん中、駅前に貸し金庫を借りている。 数年前、取引先すら安定しないひとり社長ごっこをやっていたことがある。 当時の住処は、外壁がカビだらけの半世紀前に建てられたマンションだった。 玄関ドアが簡単にぶち破れそうだったり、すれ違う住人は皆前科者のような風貌をしていたり、たまにエレベーターで会う風俗嬢の美人さんは「おやすみなさい」とゆっくり丁寧な口調で告げ中年のぼくの心をドキドキさせた(彼女はおそらく何らかの向精神薬を摂取してい...

Kei was here. 〜ここにいた〜 | 2021.08.22 Sun 12:36

小説『つながれた二人。』

ファミレスの一番奥のテーブル席に若い男女が座っていた。 ふたりとも、歳は20代半ばといったところ。 奇妙に見えたのは、4人がけのテーブル席に横並びに腰をかけていたことだ。 彼女は右手にフォークを持ち、彼氏は左手に箸を持っていた。 彼女が右利きで、彼氏が左利きだったという結論では何も奇妙な話ではない。 ふたりがステーキや、サラダに手を伸ばすたびに、ふたりの間で手錠の鎖が音を立てていたことが、周囲の家族や恋人、老夫婦の心を大いに...

Kei was here. 〜ここにいた〜 | 2021.08.22 Sun 12:33

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