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のびのびとグイグイ攻める星組でした

RAKUGO MUSICAL『ANOTHER WORLD』、タカラヅカ・ワンダーステージ『Killer Rouge』の初回の観劇です。   『ANOTHER WORLD』の間が良くてテンポの良いお芝居、『Killer Rouge』のパワフルで激しい歌とダンスを観てしまうと、これまでの2作品があまりにも優等生的な公演だったと感じています。 紅ゆずるが紅ゆずるらしくなって、礼 真琴がバリバリと歌って、七海ひろきがハッチャケて、星組の誰もが芝居に歌に個性豊かに輝いていました。『オーム・シャンティ・オーム −恋する輪廻−』を観て、これこそが今の星組と...

宝塚的幻想雑記 | 2018.04.29 Sun 21:22

カッコいい宙組さん

  3回目の観劇を終えて『シトラスの風』のテーマ曲とズッチャズッチャズッチャというリズムが心地よく頭の中を回っています。 『天(そら)は赤い河のほとり』でユーリの星風まどかがもう現代に帰らないと言った時に「お前の捨てたすべての代わりに俺がなる」と力強く伝えるカイルの真風涼帆、『シトラスの風』のサンライズの場面での存在感、一方でショーの老いたダンサーMr.Bojanglesの場面での哀愁漂う歌にダンスと、真風涼帆は力強さと透明感だけでなく憂いがちゃんと並立していて必要なものは十分備えてのト...

宝塚的幻想雑記 | 2018.04.21 Sat 21:21

シトラスの風と宙組の核

宙組のショー『シトラスの風』は一直線に突き進み気持ちの良いものでした。昔のショーを連想するような古さ、ノスタルジーは微塵も感じないショーだったとの印象ですが、一方で昭和の香りがする古いショーだと周りから聞こえてきました。   新トップ真風涼帆の門出にふさわしい”Sunrize”を花組からやってきた芹香斗亜が力強くストレートに歌うところなど、ビジュアルの映える真風涼帆の存在感が際立つように2番手芹香斗亜の力強い歌がしっかり支えて新生宙組の船出にふさわしい場面でした。   ...

宝塚的幻想雑記 | 2018.04.08 Sun 11:33

ポーの一族が終わって

明日海りおの千秋楽の舞台あいさつは言葉数がが少なかったと、数々のブログから伝わってきました。正月から3月下旬までのロングラン公演を毎公演ごとに工夫しながら作り上げた花組トップとして、エドガーとしてやり切った感だけではない様々な思いがあったのだと思います。 この作品の舞台から伝わってくるものの大きさや重たさは、これまでに観た作品を上回っていました。原作が有する重厚なテーマと花組の作品への理解と高い演技力によるものと言えるでしょう。この作品を高いクオリティで千秋楽まで上演し作り上げた出演者たち...

宝塚的幻想雑記 | 2018.03.27 Tue 23:04

宙組は変わらずエネルギッシュです

新生宙組の本公演、ミュージカル・オリエント『天(そら)は赤い河のほとり』、ロマンチック・レビュー『シトラスの風−Sunrise−』〜Special Version for 20th Anniversary〜を観てきました。 真風涼帆のトップとしての佇まいはとてもナチュラルに、星風まどかとのコンビも何の不安もなく映りました。これまでの宙組ではトップはトップとして輝き、2番手も際立っているように感じていましたが、宙組に移ってきた芹香斗亜もトップと並び立つ2番手としてエッジの効いた存在感で、以前からいた2番手のようでとてもナチュラルで...

宝塚的幻想雑記 | 2018.03.18 Sun 18:56

暖かい気持ちの帰り道

  3回目の月組の『カンパニー -努力(レッスン)、情熱(パッション)、そして仲間たち(カンパニー)-』ショー・テント・タカラヅカ『BADDY(バッディ)−悪党(ヤツ)は月からやって来る−』の観劇でした。 終演後に周りからいろいろと聞こえてきました。 ちゃぴちゃん(愛希れいか)が可愛いくて演技が素晴らしい、れいこさん(月城かなと)が美しい、ありちゃん(暁 千星)のダンスだけでなくさわやかな魅力があふれていた、たまさま(珠城りょう)はトップ2年目に入り安定感があってトップらしくなってきた、そ...

宝塚的幻想雑記 | 2018.03.03 Sat 23:05

Baddyは構えず素直に楽しみたい

ショー『BADDY(バッディ)−悪党(ヤツ)は月からやって来る−』の感想はまた別の機会にまとめることにして、いよいよ書き始めたのですが頭の中でまとまりません。ショーの展開はシンプルで宝塚のショーの形式は踏襲しているけれど、何というかここからの感想が続いていかないのです。 なんだかこれまで観たショーと違うけれどこれってどうなんだろう。楽しいけれど楽しんでよいのだろうか。上田久美子先生の作品なので何かメッセージが潜んでいるはず、それはこんなことだろうか。そのようなことばかりが浮かんで巡ります。 &n...

宝塚的幻想雑記 | 2018.02.27 Tue 22:47

心に刺さる暖かさ

  かの夏目漱石が "I love you." を最初に日本語訳したときに、Loveに相応しい日本語がなくて『今夜は月が美しいですね』と訳したと、青柳(珠城りょう)が高崎(愛希れいか)に語る場面がありました。 この時の背景には美しい満月が出ていていました。このセリフが後の決め言葉となったのは予想どおりでした。しかし、このメンバーで自然に受け止められる芝居が展開されて、これは舞台での芝居作りの巧みさかもしれません。 ”無理難題を言われるうちがサラリーマンは華”というセリフは、会社勤め...

宝塚的幻想雑記 | 2018.02.18 Sun 20:21

美しさが増していた

「ポーの一族」の市民貸切公演が3度目の観劇でした。明日海りおのエドガーはさらに美しくなっていました。容姿と歌の美しさに惹きつけられました。舞台のセットに出演者ひとりひとりが原作の漫画に描かれているとおりの美しさで、宝塚が有する美の技術がふんだんに注ぎ込まれたようでした。   この作品に流れるテーマは哲学のように感じます。愛されない存在だから愛されない者どおし愛で繋がりその愛を生き続ける支えとする。愛されないが故に永遠の命が与えられる。ヒトであってヒトでない。ヒトではないのにヒトを...

宝塚的幻想雑記 | 2018.01.27 Sat 23:34

愛希れいかの退団発表に想う

そろそろ退団だろうとブログなどに書かれていたので、そうなのか程度に思っていましたが、実際、この発表は心穏やかに受け止めることはできませんでした。   これまで観た中でナンバーワンの娘役トップの退団は本当に残念だと、ヅカダン歴2年の分際で恐れ多いコメントしかできません。 「Grand Hotel」のクルージンスカヤは衝撃的でした。落ち目のスターバレリーナの心情が客席まで迫ってきました。「All For One」ではルイ14世の苦悩と夢多き女心に心寄せてしまいました。憑依の演技と言われたとおり、この2作品では立...

宝塚的幻想雑記 | 2018.01.16 Tue 23:07

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