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幕末ロマン『壬生義士伝』は、冬の南部藩、貧しい生活、戊辰戦争での敗走と寒々しい場面が続く。舞台から伝わる空気は冷たく、それでも暖かさを感じる。そのバランスはこの芝居だからこそ感じるものだと思った。義を重んじるものの堅苦しさはなく、朴訥とした南部言葉で家族への愛を感じ、優しさをまとった吉村貫一郎を演じる望海風斗の芝居は前回よりも深まっていた。周囲、特に斎藤一(朝美 絢)との絡みからの吉村貫一郎の人物像の滲み出しに深まりが感じられた。 ダイナミック・ショー『Music Revolution!』のダ...
宝塚的幻想雑記 | 2019.06.09 Sun 20:32
雪組の公演を観るのは半年ぶりになる。前回までの歌を聞かせるテイストから変わって、じっくりとお芝居を味わいテンポのよいショーで爽快になる公演だ。 幕末ロマン『壬生義士伝』は、吉村貫一郎を演じる望海風斗の演技力が芝居全体を支配している。故郷南部藩時代からの大野次郎右衛門(彩風咲奈)との繋がり、斎藤 一(朝美 絢)との関係性、しづ(真彩希帆)や家族への思いと映画の印象的な場面を思い出させ、まさに壬生義士伝の世界観を醸し出している。 ダイナミック・ショー『Music Revolution!』は...
宝塚的幻想雑記 | 2019.06.01 Sat 16:22
今回の「オーシャンズ11」観劇の前に、2011年星組、2013年花組、ぞれぞれの公演DVDを見ることができた。花組は悪い人に悪い人たちが挑む風で、星組はオーシャンズとベネディクトの悪さが抑え気味で頭脳戦の趣が強く、見比べると2019年宙組公演は星組公演の雰囲気に近い。 ベネディクトの悪さは、花組では望海風斗がいかにも悪(わる)という風貌で押し通し、星組では紅ゆずるが表情豊かに良い人と悪い人を表現していた。宙組の桜木みなとは、ストーリーが進むにつれてじわじわと悪さが滲み出し、最後にアダムから蛇へ...
宝塚的幻想雑記 | 2019.05.25 Sat 18:31
「オーシャンズ11」の大劇場での公演が終盤に差し掛かり、熱量にメリハリが感じられてますますストーリーに引き込まれるようになりました。 過去この作品でダニー・オーシャンを演じた真風涼帆の男の色気の溢れる佇まいには、余裕すら感じられる。計算されたしぐさや様子はどこにもうかがえない。なのにこの所作はどうしたことなのだろう。とても高いところに達していると感じてしまう。カッコよさの極みをさらりと見せつけられた。 今回で3回目の「オーシャンズ11」となる芹香斗亜も余裕すら感じられる...
宝塚的幻想雑記 | 2019.05.18 Sat 20:00
舞台演出に魅せられて宝塚歌劇に取り憑かれた身に、この宙組公演はたまらない。 1幕の終わり、小池先生らしい舞台に総出演したあと、オーシャンズが残り、舞台奥へ向かう。スーツの11人が背を向け並び進んでいく様はなんとも壮観。そこで最後にダニー(真風涼帆)が振り返って幕がおりる。計算し尽くされたかっこ良さに痺れてしまう。 舞台演出にも魅せられてしまう。ライナス(和希そら)が登場する場面。電車の扉が開くところと映像がピタリと合っているプロジェクションマッピングだろうか。この映像技術に...
宝塚的幻想雑記 | 2019.05.03 Fri 20:15
とても楽しい気分で劇場を後にした『オーシャンズ11』だった。 銀橋にスクっと現れるスタイリッシュなダニー・オーシャン(真風 涼帆)。囚人服を着て現れ、続いてスーツ姿になって宙組の男役の面々に取り囲まれ、すくっと立っている。そこにいるだけで、本当に視線を奪われれる。 舞台では歌える人たちが歌って、スタイリッシュな男役たちが溢れている。数々のイリュージョンにジャグリング、映像も使っての舞台演出も楽しい。勧善懲悪で恋が成就する爽快なストーリー。舞台転換がスピーディーでテンポよい流れ...
宝塚的幻想雑記 | 2019.04.28 Sun 21:16
本日発表された次期星組トップコンビの礼 真琴と舞空 瞳の二人には、これまで注目し続けてきた。 礼 真琴の舞台を初めて見たのは、2016年の星組公演『こうもり』『THE ENTERTAINER!』。3番手も歌が上手いなあと思ったのが最初の出会い。以来、レベルの高いダンスに芝居も楽しみに舞台を見てきた。またその最初の作品で102期生がデビュー。その中に舞空 瞳がいたことには偶然以上の何かあったのかもしれないと感じてしまう。 舞空 瞳に初めて気づいたのは、2018年の花組公演『ポーの一族』。キングポーと共...
宝塚的幻想雑記 | 2019.04.25 Thu 22:54
『無限無双』は宮本武蔵の幼少のころから佐々木小次郎との決闘までを高みを目指し修業を重ね成長する姿を舞台上で展開しながら、五輪書を記したことまで表現する、何とも壮大な作品だった。やはり珠城りょうでないと、このスケール感のある作品に嵌らなかったと思っている。 中盤以降、舞台上に現れる地・水・火・風・空の文字は、宮本武蔵の記した兵法書「五輪書」の巻分けにも用いられた仏教思想の「五大」。お芝居の最後、武蔵が巌流島の決闘に勝利し高みへたどり着きながら虚無感しかない場面で、武蔵の背後には...
宝塚的幻想雑記 | 2019.04.14 Sun 17:41
『無限無双』の登場人物で見ようと思わなくても目に飛び込んでくるのは佐々木小次郎、美弥るりかには、どの公演でも大きな瞳に視線を奪われた。過去のVTRでもどこにいるのかすぐにわかる。彼女の退団はフラワーバスケットの中からゴージャスな大輪が欠ける印象だ。 初めて彼女を観たのは『舞音-Manon-』でのもう一人のシャルル・ド・デュラン。軍服を着くずしセリフもなくたたずむ大きな瞳が印象的だった。セリフのあった続く『Nobunaga-下天の夢-』は物足りなさが残った。あのルックスに髷姿は似合わない。そう思う...
宝塚的幻想雑記 | 2019.04.06 Sat 18:18
『クルンテープ』の楽曲が変わっての観劇となった今回、ケングエングは出演者は変わらないが曲が「cha cha SING」から「セマニフィーク」に変わっておとなしくなった印象だ。続くニューハーフショーはタイの雰囲気とショーとしての華やかさに溢れ一気に気分が盛り上がった。輝月ゆうまには大拍手を送りたかったが、「Shall we dance」への繋ぎに隙間がなかった。なので、この場で素晴らしさに賞賛を送りたい。 輝月ゆうまは毎公演、印象的な役どころで突き刺さって記憶に残る。和物の芝居にタイがテーマのショーでど...
宝塚的幻想雑記 | 2019.03.30 Sat 21:12
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