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藩主への諫言を決めた時、男は許婚から、理由も言わずに去っていった。何も知らない女は、別の男のもとに嫁いだ。それから五年、二人は再会するが・・・。表題作を含む五つの短編を収録。 人は、生きている。悩んだり、恨んだり、悲しんだり、喜んだりしながら。作者は、日常に生きる人々の心情を細やかに描いている。時代物でありながら、時代物だと感じさせない。そこには、今の時代にも共感できる人々の姿がある。いつの時代も大切なのは、人を思いやる心なのかもしれない。人が人を思う時、そこからまた新たな人生が始まる。...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 16:08
アルコールをやめられない笑子。ホモで、男性の恋人までいる睦月。二人が結婚したのはなぜ?究極?の恋愛小説。 「恋愛にルールはない。」まさにこの一言に尽きる話だ。二人がなぜ夫婦でいられるのか、それは当人同士にしか分からない。だが、お互いがお互いを信頼し必要としているのなら、それはそれでいいと思う。愛の形はひとつとして同じものはないのだから。だが、そのことを頭の固い親たちに理解させるのは、恐ろしく大変だ。笑子と睦月もそのことで頭を悩ませる。温かく見守ってあげられないのかと思うが、実際にこんなこ...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 16:08
「自分が生まれる前に自殺した、父のことが知りたい。」 渡辺のもとに、かつて親友だった男の娘が尋ねてくる。14歳の亜弥に渡辺は少しずつ、親友と過ごした日々の思い出を語り始めるが・・・。表題作を含む4つの短編を収録。 この本には「卒業」のほかに、死にゆく母のかたわらで、妹と二人で過去をたどる「まゆみのマーチ」、最期の時を自宅で迎えたいという父の願いを受け入れ、在宅医療に踏み切る「あおげば尊し」、実の母の思い出と義理の母への思いを綴った「追伸」という作品が収められています。どの作品にも、人の人...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 16:07
妻の父で自分が働く会社の会長でもある今多嘉親の、お抱え運転手だった梶田が自転車に撥ねられて死んだ。杉村は、真相を知ろうとする梶田の娘たちのことを今多から頼まれ、調査することになった。死んだ梶田には、人に知られたくない過去があった。そして、梶田を死に追いやったのは、はたして誰だったのか・・・? 一つの事件がきっかけとなって、一つの家庭の秘密が暴かれていく。梶田を死なせたのは誰か?そのことを追えば追うほど、梶田の秘密につながっていく。読者をひっぱっていく力は、さすが宮部みゆきだ。「誰か」、そ...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 16:07
連続レイプ事件が発生!音道貴子が現場に急行してみると、そこには通報者でありながら犯人だと疑われた、恋人の羽場昴一がいた。被害者の女性はなぜ、たまたま居合わせただけの昴一を犯人だと言ったのか?表題作を含む4つの短編を収録。 ご存知、音道貴子シリーズの第3弾。「凍える牙」「鎖」と違い、今回は4つの短編として描かれている。巡査部長に昇進した貴子が扱う事件に、派手さはない。どこにでも起こりうる事件を扱っている。だが、事件が派手であろうとなかろうと、そこには苦悩する人々が存在する。そういう人に向け...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 16:07
「船着場のある家」。そこに越してきた香澄。彼女は毬子に、夏休みの九日間を一緒に過ごそうと提案する。その船着場のある家には、過去に不幸な出来事があった。香澄が毬子を誘った意図は何か?隠された真実とは? 三部作のこの作品は、それぞれの部ごとに視点を変えて描かれている。一方向から描いてしまうと平凡な作品に終わってしまったかもしれないが、視点を変えて描くことにより、この作品を立体的に、より深みのあるものにしている。何気ないしぐさの中に、少年や少女たちの揺れ動く心が見え隠れする。彼らは、未来を希望...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 16:06
1941年12月8日。日本の真珠湾攻撃により、アメリカに移住した日系人たちの運命が大きく変わった。財産を没収され収容所に入れられたアメリカ国籍を持たぬ一世と、アメリカと日本、二つの国籍を持つ日系二世たち。二つの国のはざまで日系人たちは苦悩し、やがてそれぞれの道を歩み始めるが・・・。 アメリカでは「ジャップ」と罵られ、日本では白い目で見られる。二つの国籍を持ちながら、そのどちらにも歩みよることができない日系二世たち。戦争は、親子、兄弟、夫婦までもを、日本とアメリカの両方に引き裂く。天羽賢治...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 16:06
臍出しルックのために、自分の臍を整形したいと言い出した娘。母親は一緒に整形外科に行って、医者から説明を聞く。最初は娘の整形に反対していたが、やがて母親は意外な行動に出る。体にまつわる五つの短編を収録。 体についての話だが、どれも人間の心理を深く描いた作品だ。人の弱さ、見栄、思い込み、劣等感、欲望など、そこには様々なものが潜んでいる。読んでいて、人のあまり見たくない部分を見せられているという感じがした。自分の体にこだわるのはいいけれど、ほどほどにしないと思わぬことになってしまうという警告も...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 16:06
さびれていく街。以前は「ドリーム団地」とまで呼ばれた公団住宅に、年老いた母は一人で暮らしていた。近くにあった遊園地も今は廃園になり、残骸だけが残っている。同居を勧めるため、弥生子は母のもとを訪れたが・・・。表題作「送り火」を含む10の短編を収録。 生きていくことがつらくなる時がある。この作品の中に出てくる人たちもきっとそうなのだろう。だが、みんなぎりぎりのところで生きとどまっている。それは、今日が明日につながることを、知っているからなのだろうか?泣きながら悩みながら、それでも前へ進もうと...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 16:06
「自分が死んでも、水野理瀬が半年以上ここに住まない限り、家は処分してはならない」 祖母が残した不思議な遺言。理瀬は近所の人から「魔女の館」と呼ばれる家に、その遺言に従いやって来た・・。 祖母はなぜそんな奇妙な遺言を残したのか? 誰にもそれが分からないまま、理瀬と叔母たちはその家に住み続ける。一見穏やかな暮らしに見えるが、実はそれぞれの心の中には、それぞれの思惑が渦巻いている。人の心は何て複雑で残酷なものなのだろう。笑顔の裏に隠されたもうひとつの顔、心のひだにうごめくものを、作者は見事に描...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 16:05
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