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家に火を放ち、弟啓二とともに焼死した母。救おうとした父もまた焼死する。一人きりになった修一は、傷害事件を起こし大学も退学になり、やがて刑務所へ。心の中に、死んだ弟の啓二を抱えたままで。 修一は、突然家族を全て亡くしてしまった。そのときから弟啓二は修一の心の中に住みつくようになる。啓二の抜群の記憶力を生かし、修一は逮捕された時からずっと疑問に思っていたことを調べ始める。謎を追う過程で、修一の過去が次第に明らかになっていく。修一と啓二の関係、母の思い、そして父のことも。 話としては面白いが、...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:30
「死体なき殺人事件」・・。容疑者として取り調べられた山野井は、一貫して無罪を主張した。そして釈放。だが、山野井の行動に不信を抱く人物がいた。長年看守をしていた近藤は、この事件の裏にある真実を探り始めていた。表題作を含む6作品を収録。 人の心理を描いたもので、どれも面白かった。なかでも「看守眼」は特に面白かった。何気ないしぐさの中に、他の人が気づかなかった何かを感じ取る。それは長い間に培われた職業的な勘なのだが、そこから真実が見えてくる。人の心に潜むものは、知らず知らずのうちに行動となって...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:30
「本所七不思議」を題材にして、人情豊かな人々の暮らしを生き生きと描いたミステリー。7つの作品を収録。 日常の中に起こる事件。どの事件にも人の悲哀がある。どんなに一生懸命生きているつもりでも、自分の思っているのとは違う方向に人生が進むときもある。そんなときに悲劇は起きる。作者はその見事な描写で、人々の心情を描いてゆく。7つどの話を読んだあとも、胸に残るものがあった。時にはほのぼのとしたものだったり、時には切ないものだったり・・。時代物を読むのは苦手な方だが、この作品は楽むことができた。 ...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:30
40代にしてスノーボードに初挑戦! 東野圭吾が自分の日常を、面白おかしく綴ったエッセイ。 東野さんが、だんだんとスノーボードにのめりこむさまが面白い。作品を読むだけでは決して知ることの出来ない素顔がそこにあった。自らを「おっさんスノーボーダー」と称し、新たなスポーツに挑戦する姿に、同じ世代の人間としてエールを送りたい。私も、いくつになっても新しいものに挑戦するという意気込みだけは、持っていたいと思う。おまけとして収められている短編ミステリーも、笑える。読んでいて肩の凝らない、楽しい作品だ...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:30
バリバリのヤンキーイチゴとロリータの桃子が、田んぼばかりの田舎町、茨城の下妻で知り合った。まったく性格の違う二人だが、次第に友情を感じ始める。笑える、そして感動できるちょっと変わった物語。 読み始めて、面食らう。今までにないパターンの話。だが、読み進めていくうちに、次第にこの本に引き込まれていった。はちゃめちゃな物語に見えるのだが、実はそうではない。作者の言いたいことがしっかりと詰め込まれている。笑ったり、うなずいたり、そうしているうちにあっという間に読んでしまったが、心の中には何が大切...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:30
新選組。男たちが命がけで時代の流れの中を駆け抜けてゆく陰には、さまざまな女たちの悲哀があった。彼女たちもまた、時代のはざまの中で、命がけで守ろうとしたものがあった。芹沢鴨暗殺の前後を、今までとはまったく別の視点から描いた作品。 男に守らねばならないものがあるように、女にも守らねばならないものがある。ともすれば時代の流れに飲み込まれそうになりながら、彼女たちは自分の命さえ懸けてそれを守り抜こうとする。新選組を違う角度からとらえ、違う解釈で描いた点はとても興味深かった。しかし様々なものを詰め...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:29
「僕たちは奇跡を起こすんだ!」型破りな男、陣内。しかしどこか憎めない。彼と、彼の友人、同僚たちが巻き起こす、愉快で感動的な物語。短編のふりをした長編小説(?)。 陣内にまつわる話が5編。どのエピソードも陣内の魅力的な人柄があふれている。他の人とはまったく違う発想、そして行動。だが、彼の心の中はいつも人への思いやりであふれている。「奇跡でも起こらない限り、無理だ。」と言われれば、「奇跡を起こすんだ!」と高らかに宣言する。そのせりふは強がりなんかではない。彼は本当に奇跡を起こしてしまう。読み...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:29
「誰かが私の幸福な日常を壊そうとしている。」婚約者のもとへ送られた1本のポルノビデオ。そこには有美によく似たAV女優の姿があった。日常に潜む恐怖を描いた作品。 自分にとってはほんのささいなこと、取るに足らないことでも、他人にとっては憎悪の原因になることだってある。知らず知らずのうちに他人を傷つけ、恨みを買っているのではないかと思うと、人とつき合うのが怖くなる。人の心というのはとても複雑なものだ。自分で自分の心の暴走を止められなくなるときもある。そういうところを作者は見事に描いている。一気...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:29
「夏のはじめのある日、ブラフマンが僕の元にやってきた。」 夏の始まる頃に現れて、夏の終わりに逝ってしまったブラフマン。心にちょっぴり切なさをおぼえる作品。 「創作者の家」と呼ばれるそこには、夏の間さまざまな芸術家が創作のために集まってくる。その人たちの世話をする男のところに、ブラフマンはやって来た。それは、飼い主とペットという関係ではなかった。友情という固い絆で結ばれた者同士だった。心の奥に寂しさを抱えた男と、親にはぐれたブラフマン。お互いがお互いの寂しさを分かっていたような気がする。出...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:28
ポルノビデオ販売店一斉摘発で押収されたビデオの中に、犯罪の記録を思わせる1本のビデオテープが見つかった。残虐な輪姦シーン。被害者は女性ではなく、若い男性だった。捜査を進めていた緑子は、本庁とのチームに加わるように言われるが、本庁の人間との間にはつらい過去があった。 本来この手の話は苦手。だが好きとか嫌いとかそんなことを考える余裕などなかった。緑子の行っていることが正しいとか正しくないとか、そういうことも読んでいるうちにどこかへ吹き飛んでしまった。ただそこにあるのは、自分自身に正直であり続...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:28
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