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かつて愛した男が自殺した。死の直前までバイオリンで「カノン」を演奏しながら。その「カノン」は録音され、瑞穂のもとに送られてきた。逆回転で録音された「カノン」。そのテープを受け取ったときから、瑞穂は言い知れぬ恐怖を味わうことになる・・・。 聴こえるバイオリンの音も、自殺したはずの香西の姿も、すべては瑞穂の心が作り出す幻なのか?それとも現実なのか?過去を忘れ、平凡に生きる日常に、不安は波紋のように広がっていく。人の思いとはこれほど強いものなのか。そして、その強さは死をも超越するものなのか。置...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:22
バレエ団で事務の仕事をしている女性が、自宅マンションから転落死した。自殺の線で落ち着こうとしていた事件だったが、加賀という一人の刑事が現れてから、事態は思わぬ方向に・・・。表題作を含む5つの作品を収録。 完全犯罪などということはありえない。加賀は、散らばっている事実をひとつひとつ丹念に拾い集める。その拾い集めた事実をつなぎ合わせたとき、見えてくるのは矛盾に満ちた証言。そしてその証言の向こうの真実。どんなに取り繕ってもしょせん嘘は嘘。真実はひとつしかない。事件は見事に解決する。しかし、犯行...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:22
コンビニ強盗に失敗した伊藤は、気がつくと見知らぬ島に来ていた。荻島は150年間、ほかとの行き来をしないまま現在に至っていた。そこに住む人たちの奇妙な行動。そして未来を語るカカシの優午。優午が無残な姿になったとき、島の人々は・・・。 何かを守るために、人は自分自身を犠牲にするときがある。自分の思いを胸に秘めたままで。未来を知る能力は、決してうらやましいものではない。たとえ知ったとしても、未来を大きく変えることはできない。それに、未来が分からないからこそ、未来に対して希望が持てるのだと思う。...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:22
近藤勇。彼はどのようにして、一介の道場主から新選組局長になったのか?近藤勇を中心に、幕末に生きた新選組の志士たちを鮮やかに描いた作品。 新選組を描いた作品は数々ある。しかし、この作品はその中でも際立っているのではないだろうか。近藤勇を中心に、新選組誕生から終末までを、読者を飽きさせることなく描いている。途中に挿入されている新選組関係者の遺談も、この作品に深みを与えている。この1冊を読めば新選組のことは理解できる。そう言っても過言ではないだろう。新選組を知る上での、貴重な1冊だと思う。 J...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:22
脳に障害を持つ千織。彼女には天才的とも言えるピアノの才能があった。千織の命を助けることと引き換えに、ピアニストとしての道を断たれた敬輔。二人は訪れた山奥の診療所で、不思議な体験をする。夢のような、そしてちょっぴり切ない物語。 人の心はどこにあるのだろうか?人の心は、つねにその人自身の体とともにあるものなのだろうか?診療所に勤める敬輔の高校時代の後輩の真理子。その彼女の不思議な体験。科学では決して解明できないものがそこにはあった。脳の不思議さ、心の不思議さ。私たちは体の中に、もうひとつの宇...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:22
ルーヴル美術館館長ソニエール。殺された彼は死の直前に、奇妙なメッセージを残していた。彼と会う約束をしていたハーヴァード大学教授ラングドンは、ソニエール殺しの疑いをかけられ、警察から追われるはめに・・・。彼はソニエールの孫娘ソフィーとともに逃亡を続けながら、ソニエールの残した暗号を解読していく。 ソニエールの残したなぞの言葉、そしてソニエール自身が自らの体で作り上げた形とは?警察に追われながら、限られた時間、限られた状況の中で、ラングドンとソフィーはひとつひとつなぞを解き明かしていく。謎解...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:21
1973年、廃墟となったビルの中で殺人事件が起こる。必死の捜査にもかかわらず、犯人は分からずじまいだった。それから19年。この事件をいまだに執拗に追い続ける元刑事笹垣がいた。被害者の息子桐原亮司、容疑者の娘西本雪穂。不可解な出来事が起こる陰には、二人の存在が見え隠れしていた・・・。 雪穂のしたたかな生き方。だが彼女が何を考えていたのかは、この作品の中ではいっさい語られていない。それは亮司にしても同じだ。すべては読者にゆだねられている。私たちは真実を知るために、作品の中に散らばる一つ一つの...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:21
彼は名医か、迷医か?奇想天外な行動は治療のためか、はたまた単なる趣味なのか?精神科医伊良部のもとを訪れる患者たちは皆面食らう。果たして彼らの心の病は治るのか? 表題作を含む5つの作品を収録。 「イン・ザ・プール」でおなじみになった精神科医伊良部。前作よりも彼は魅力的に描かれていると思う。彼のもとを訪れる患者の置かれた立場、心理状態も、良く描かれている。人の心は強くもあり、弱くもあり。だがくじけた時は、きっかけさえあれば必ず立ち直ることができる。患者たちにとって伊良部の存在は、どんな薬よりも...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:21
朝の8時から翌朝の8時まで、夜を徹して80キロの道のりを歩く歩行祭。甲田貴子はこの歩行祭の中、西脇融に対して、あるひとつの賭けをしようと決心した。その賭けに勝ったなら・・・。貴子の思いは膨らむ。一方、ほかの生徒たちも、それぞれの思いを抱きながら、黙々と歩いていた。 高校時代。人生の中でひときわ煌く時代だ。しかし、煌いていることを知るのは、過ぎ去ってしまってからかもしれない。彼らは、ただ黙々と歩く。つらいとか、苦しいとか、もうそんなことすら考えられなくなるくらい疲れていても、ひたすら歩く。...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:20
愛していたはずなのに・・・。妻と言い争いばかりする日々。ある日男は事故に遭い、右手の人差し指だけしか動かせない体になってしまった。妻が自分にとってかけがえのない存在だったと気づいたとき、男の取った行動は?表題作を含む6編を収録。 人間はなんて悲しい生き物なのだろう。傷ついたり、傷つけられたりするのが怖くて、人と接することを恐れている。だがそういう人ほど心の奥では誰かをいつも求めている。一人でも平気と言う人ほど、一人じゃいられない。ここに描かれているひとつひとつの物語が、心にしみる。人の心...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:20
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