[pear_error: message="Success" code=0 mode=return level=notice prefix="" info=""]
「蝉」と呼ばれる殺し屋がいた。「鯨」と呼ばれる自殺屋がいた。そして・・・押し屋がいた。誰のために、何のために生きるのか?誰のために、何のために殺すのか?ゆがんだ社会の片隅で生きる男たちを描いた作品。 異色の「殺し屋小説」と呼ぶべきなのか?何のためらいもなく、人の命を奪っていく男たち。その動作は機械的だ。まるで、不要になった物を捨てるように。今自分たちが生きている世の中も、こんな感じなのではないだろうか?それを否定できないところに怖さがある。読後はほろ苦さが残った。 JUGEMテーマ:読恋書♪...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:13
体の弱い若旦那、一太郎。彼には妖怪が見えるという不思議な力があった。その一太郎と妖怪が、数々の難事件を見事に解決!愉快だけれど、ちょっぴり切ない物語。 妖怪を祖母に持つ一太郎。祖母に頼まれ、一太郎の面倒をみる妖怪たち。そこには生き物の違いを超えた信頼関係があった。憎まれ口をきいたり、大騒ぎしてみたり・・・。読んでいてうらやましい関係だ。事件が起これば、妖怪たちは情報収集、一太郎は情報分析。見事な連係プレーを見せる。そして見事解決!いつまでもこの関係が続きますように。でも、一太郎のお嫁さん...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:12
愛した女性は8歳年上。高校時代の国語の先生だった。しかも彼女には、人に言えない心の傷があった・・・。夏姫と慎一の恋の行方は、はたして? 人はその心の中に、他人には知られたくない傷を抱えていることがある。それを癒してくれるのは、時の流れ?愛する人の存在?その両方かもしれない。どんなに悔やんでも悔やみきれないことがある。時を戻すことができるなら、どんなにいいだろう。そう願ったことは誰にでもあると思う。だが、人は前へ進むことしかできない。夏姫や慎一も、過去の苦しみを乗り越えて前に進んで欲しいと...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:12
ふるさとに帰ってきたノブが目にしたものは、他とは一味違う町長と、合併問題に揺れる町の様子。町を活性化させようと町長のイッちゃんは、約30年ぶりに目撃された「ヒナゴン」を利用しようと思いつく。はたしてヒナゴンは本当にいるのか?そして町の行く末は? どこにでもある小さな田舎町。その風景はおだやかだ。しかし現代は、そういう小さな町が単独で生き残れる状況ではない。合併か?自分の生まれたところの地名が消える・・・。誰もそんなことは望んでいない。しかし、厳しい現実が目の前にある。ヒナゴンは本当にいる...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:11
それぞれの人にそれぞれの人生。関係のない出来事が微妙につながりあったとき、作品としての面白さが見えてくる。殺人、泥棒、拳銃強盗、高慢ちきな金持ち、神様・・・。はたしてどんなつながりがあるのだろうか? バラバラに起こっているはずの出来事が、実はジグソーパズルのピースのようなもので、はめ込むと一枚の絵が出来上がる。そんな印象の作品だった。すべての出来事がどこでどうつながっているのかは、読者にしか分からない。そう思うと、読みながらワクワクしてくる。これだけの出来事を最後に一つにまとめあげた作者...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:11
スペイン、パンプローナ。年に一度の牛追い祭り。妻と離婚し、自分の野球生命まで終わろうとしている三本木は、牛の前を走りきれるかどうかで、これからの自分の人生を決めようとする。焼けつくような太陽の下、三本木や彼の友人たちのスペインでの生活を、色あざやかに生き生きと描いた作品。 牛追い祭り、闘牛。スペインならではの催しが生き生きと描かれている。まるでその場にいて見ているような気分になる。これからの自分の人生。その思いに揺れる三本木や彼の友人たち。異国の空の下で彼らはそれぞれに思いをめぐらす。牛...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:11
清海にある美しい森。16歳の若杉翠は時計を失くしたとき、その森で働く護と知り合いになる・・・。森で働く人々や、そこを訪れる人々に起こる出来事を、みずみずしい感性で描いた作品。 自然の力、自然の神秘。森を訪れる人たちは、だれでもそれを感じずにはいられないだろう。自分の生活している環境を一切断ち切って森の中に身を置いたとき、人は本当の自分と向き合うことが出来るし、素直になれる。悲しみを抱えた人たちも、きっと癒されるのではないだろうか。「それぞれの人にそれぞれの、生きていく意味がある。」この作...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:11
弥生の短大の卒業式の日、徹也は水族館で一人弥生の来るのを待っていた。過ぎ去った日々。逝ってしまった人。さまざまな思い出の向こうに待っているものは?ちょっと切ない物語。 思いを、素直に人に伝えることが出来たなら。とまどいも、ためらいもなく。たったひとこと。それさえも言葉にならないときがある。人の心は、ときには悲しい。弥生の思いは、本当に伝えたいあの人に届いたのだろうか? 「一度誰かとの間に芽生えたつながりは、ずーっと消えずに続いていく」 そういう永遠があることを、信じずにはいられない。 ...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:11
その人は、土手に腰を下ろし絵を描いていた。十八歳の信也が出会った美しい女性。しかし、その出会いは偶然ではなかった・・・。表題作を含む4編を収録。 作者は感性の豊かな人だと思う。やわらかな印象の文章、リアルに描く人の心情、そして情景。ミステリーだけれど、それだけでは終わらない。4つの作品はどれも心に響いてくる。特に最後に収められた「イノセント・デイズ」は胸を打つ。罪を犯してはならないことは、誰でも知っている。しかしそれでも、相手に殺意を抱き、それを実行しようとする。そこにいたるまでの過程が...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:11
初めての出会いは雨の日だった。「雨」と名づけられた犬と、大好きな音楽を聴くひと時。一つ一つの曲が物語ととけ合って、素敵な雰囲気を作り出した作品。 ペットではない。「雨」は恋人なのではないだろうか。そんな感じさえする。人に話すのと同じように話しかけ、一緒に音楽を聴いている。そんな一人と一匹の、ほほえましい光景が目に浮かぶ。作者の音楽に対する思いも、好感が持てた。中には、私にとっても涙が出るほど懐かしい曲があった。でも・・・。「ご主人とは一緒に聴かないの?」そんなことを問いかけてみたくなるの...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 15:11
全1000件中 651 - 660 件表示 (66/100 ページ)