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昼間は働き、夜は夜間学校に通う正彦。太平洋戦争末期から終戦、そして戦後の時代のうねりの中、10代の少年は何を見つめ何を思って生きていたのか?作者の自伝的作品。 お国のために死ぬことを教えられ続けてきた少年たち。彼らの日常生活は、今の少年たちとは比べものにならないほど、まじめで純真なものだった。だが、敗戦は彼らの生活を一変させる。ついこの間まで敵国だったアメリカとの関係は、戦後劇的に変化した。その変化についていけない人たち、ついていこうとする人たち。正彦の心も揺れる。その心の揺らぎは、しだ...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:17
異風の姿形を好み、異様な振る舞いで人を驚かすことを「傾く(かぶく)」という。人々から「かぶき者」と呼ばれた前田慶次郎の、痛快な生涯を描いた作品。 前田慶次郎は、前田利家の兄前田利久の養子だった。本来なら前田家の家督を相続するはずであったが、利家が兄に代わり家督を相続したために、運命は大きく変わった。そのため前田利家との確執はあったけれど、慶次郎の人柄は周りの人たちをひきつける魅力があり、多くの者に慕われていた。大きな歴史のうねりの中、前田慶次郎の名前を知る人は少ないのではないかと思う。だ...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:17
激動の幕末時代。公武合体政策のため、将軍徳川家茂に嫁ぐことになった皇女和宮。だが、その御婚儀にはさまざまな人間の思惑があった・・・。 時代が大きく変わろうとしていた。公武合体を選択しなければならなくなった徳川幕府。当時、女性は政略の道具として使われる時代だった。自分の意思に関係なく顔も知らぬ相手に嫁がされる和宮。しかも、行き先は京都からはるかに遠い江戸。まだ10代の少女にはどれだけつらいことであっただろう。だが、和宮を愛するものたちはおとなしく徳川幕府に従うことはしなかった。そのことは、...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:17
さまざまな名作を生み出し続けている村上春樹氏。彼の日常生活や日頃考えていることが垣間見えるエッセイ。 小説だけを読んでいると、そのイメージで作者をとらえてしまいがちだ。だがエッセイを読むと、こんな一面もあったのかと驚かされることが多々ある。ものの見方、考え方、そして趣味や嗜好まで、幅広く書かれた内容は興味深い。なかには、作家としての鋭い洞察力を感じるものもある。さまざまなことについて書かれているが、その中で「おっ!」と思ったのは、「ウサギ亭」のコロッケ定食。読んでいるうちにたまらなく食べ...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:17
アポロが月面着陸し人類が初めて月面に降り立つ瞬間を、男は仲間たちとマージャンをしながら待つことにしたが・・・。表題作を含む傑作ショート集。 かなり昔に書かれた作品で年代を感じさせるものもあるが、中には今でも充分に通用する作品もあり、作者の観察眼の鋭さに驚かされる。「日本沈没」「復活の日」「さよならジュピター」など数々の名作を生み出しているが、このショートショートを読んで改めて作者の魅力を認識することができた。読みやすく、そしてどこかピリッとしたところのある作品だった。 JUGEMテーマ:読...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:16
季節季節の初ものを取り上げ、それにまつわる事件を人情味豊かに描いた、捕物作品。 江戸本所深川を舞台に、さまざまな季節にさまざまな事件が起こる。岡っ引きの茂七、下っ引の糸吉と権三がそれらの事件に立ち向かう。事件を起こした側にも悲しい事情がある。茂七はただ下手人を捕まえるだけではなく、その悲しい事情を思いやることも忘れない。そこのところが読み手の心をほのぼのとさせる。江戸の庶民の生活も生き生きと描かれていて、楽しめる作品だった。 JUGEMテーマ:読恋書♪(どっこいしょ♪)
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:16
父が脳内出血で入院。息子はすぐかけつけるが・・・。混濁してゆく父を見守りながら、息子は父の人生を見つめなおそうとしていた。 命を終えようとする父。その父を看病しながら、また介護しながら、息子は自分の中の父を見つめなおす。そして父との会話を思い出す。何気ない会話だけれど、そこに交わされる言葉の一つ一つが心にしみてくる。父は無名のままでの死を願う。息子は父の句集を出すことで、父の名を残そうとする。どちらの思いも分かるような気がする。生と死、親と子。だれでも生きていくうえで考えなければならない...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:16
突然のめまいに襲われ入院。病名は小脳出血だった。病状も安定してほっとしたのもつかの間、今度は脳梗塞で半身不随に・・・。作家大庭みな子を献身的に介護する、夫大庭利雄の克明な介護日記。 「介護」は、介護する者への愛情がないとできないと言われているが、まさにその通りだと思う。相手が何を望んでいるのかきめ細かく思いやることができるのは、相手を愛しているからに他ならない。利雄のみな子への献身的な介護。読んでいると、夫として妻をどれほど愛しているのかが痛いほど分かる。だが、老齢の身で介護をしなければ...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:15
卓見は野枝に日常を超えた不思議な出来事を信じてほしかった。そしておこなった「魔法の飛行」。現実主義者であったはずの野枝は「魔法の飛行」を信じたのだが、そこには秘められた思いがあった。表題作を含む4編を収録。 駒子が瀬尾に宛てて書く手紙。そこに綴られた不思議な物語。瀬尾は駒子の手紙の内容から、その不思議な物語に隠された謎を解いていく。その謎解き部分も面白いが、物語の間に挿入されている謎の手紙にもおおいに興味をそそられた。それまでの不思議な出来事と手紙の謎がラストで見事につながっていくさまは...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:15
北海道日高地方。富産別というところに「オニビシ」と呼ばれるアイヌがいた。彼は、その生涯を昔ながらの伝統的なアイヌ流の生活で暮らしたアイヌだった。富産別に暮らすアイヌの人たちやその土地にまつわる話を描いた異色の作品。 自然の中で、自然と調和して生きてきたアイヌの人たちは、時代の大きなうねりの中で次第に自分たちの居場所を失ってゆく。北海道は開拓され続けてきた。開拓者は、アイヌの人たちとの共存を全く考えずに、彼らから土地を奪った。それによって得たものは大きい。だが、失ったものもそれ以上に大きい...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:15
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