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加賀藩の命運は飛脚たちにかかっていた。「加賀藩の御内室のために密丸を10日以内に運べ!」だが、それを阻もうとする者たちが飛脚の命を狙い動き始めた。はたして無事に役目を果たすことができるのか? 金沢から江戸。この145里の冬道を走る飛脚の苦労は並大抵ではない。人から人へ物を届けるということが、こんなにも大変なことだとは思わなかった。裏切り者や飛脚の命を狙う者、決められた期限、そして過酷な道のり。とにかく読んでいて面白かった。刺客の攻撃をかわしながら、仕事に誇りを持ち命をかけて走り続けた男た...
のほ本♪ | 2014.12.19 Fri 19:06
セクハラもなく、働きやすい会社だった。ゆくゆくは管理職だと思っていたが、貴奈子は辞表を出してしまう。引きこもり寸前の娘の様子を見かねた母は、鳶職の叔父のところで働くようにすすめるが・・・。 それまでとはまったく違う世界に飛び込んだ貴奈子。最初はいやいや働いていたが、地上からはるかに高いところで命の危険にさらされながら働く男たちを見て、しだいに人生観が変わっていく。いろいろな個性がひしめく集団だけれど、一人一人は気のいい人ばかり。ひとつの事をやり遂げるために力をあわせる様は感動的だ。果たし...
のほ本♪ | 2014.12.19 Fri 19:06
ホームレスの人たちが次々に襲われ、骨を折られるという事件が発生した。犯人は薬をかがせてから骨を折っていた。誰が何のために?マコトはGボーイズの面々と犯人捜しに乗り出すが・・・。表題作を含む4編を収録。 ホームレスの人たちを襲う連中。彼らはホームレスの人たちを人間とは見ていない。自分たちの目的を達成するためのひとつの手段としてしか扱っていない。そこに、自分たちさえよければいいという、現代のひずみを見るような気がした。ここに収められている作品はどれも重く暗い。そこには真の救いもない。だが、人...
のほ本♪ | 2014.12.19 Fri 19:05
最初は冗談だと思っていた・・・。ハルを誘拐したのは、今は一緒に暮らしていないハルのお父さん。父と娘の奇妙な旅が始まった。 父が娘を誘拐して、別れた妻に要求を突きつける。こう書くと暗い話なのかと思うが、この作品に暗さは感じられない。淡々と親子の旅の様子が描かれている。旅を通してしだいに親子としてのつながりが深まっていくさまは、ほほえましい。ハルの冷静な観察眼に、ちょっとドキッとさせられる部分もあるが。 読み進めていくと、やはり父親がハルを誘拐した動機が気にかかった。娘を誘拐してまでしなけれ...
のほ本♪ | 2014.12.19 Fri 19:05
新宿中央公園で突如起こった爆発事件。その事件はその場に居合わせた島村の過去を引きずり出していく。はたして22年前の事件と関係があるのか?そしてこの爆発事件の犠牲者の中には・・・。江戸川乱歩賞、直木賞受賞作品。 衝撃的な事件からこの物語は始まる。軽快なテンポで話が進み、読み手をぐいぐいと作品の中へと引き込む。二重三重に絡む人間関係が、この作品にさらに面白さと深みを与えている。それにしても、人間の思いというのは歳月を経ても色あせないものなのか?それが恨みならなおさらなのだろうか?ラスト、失っ...
のほ本♪ | 2014.12.19 Fri 19:04
妻を殺したのは13歳の中学生3人だった。桧山は、彼らを殺したいほど憎んだ。やがて4年の月日が流れたとき、犯人だった一人が殺される。警察は桧山を疑うが・・・。4年前の妻の事件と今回の事件は関係があるのか?次第に浮かび上がる真実は?江戸川乱歩賞受賞作品。 なぜ殺されなければならなかったのか?被害者の家族なら誰でもそう思うだろう。この作品の中の「なぜ?」の理由は驚くべきものだった。桧山の妻が殺されたのは?桧山の妻を殺した犯人が殺されたのは?真実が見え始めたとき、さまざまな出来事の一つ一つがつな...
のほ本♪ | 2014.12.19 Fri 19:04
有名なN賞を受賞!ますます忙しくなってきた作家活動の合間を縫って、船での旅を楽しもうとはりきるが・・・。軽快なタッチで描く旅の紀行文。 うーん、やはり伊良部は作者の分身だったのか!そう思わせるほどのキャラクターを発揮しながら旅は続く。船から眺める景色、そして行く先々で食べるさまざまな料理、どちらも読んでいてうらやましく感じた。いろいろぶつぶつ言いながらでも、作者が旅を満喫しているさまがうかがえる。歌って、踊って、食べて、飲んで、そして太って・・・。楽しい1冊でした♪ JUGEMテーマ:読恋書...
のほ本♪ | 2014.12.19 Fri 19:04
「あたくし、象を見ると耳鳴りがするんです」そう語り始めた老婦人。「象による殺人」の夢はいったいどんな真実を秘めているのか?表題作を含む12編を収録。 何気ない日常の中に潜むさまざまな謎。見落とされがちなその謎を見つけ、鋭い観察力で解いていく。その鮮やかさは見事!こういう作品を読むと、いつも会っている人のいつもの行動の中にも、何か謎があるのではないかと思ってしまう。ここに収められているどの作品も、さすが恩田陸!と思わせるものばかりだ。私たちの日常生活も、目を凝らして見れば謎に満ちた面白いも...
のほ本♪ | 2014.12.19 Fri 19:04
女性教師が他殺体となって発見された。窓のガラスが切り取られ開けられた鍵、睡眠薬入りのチョコレート、そして彼女の命を奪ったアンティーク時計。彼女と関わりのあった人間の証言から見えてくるものは? さまざまな人間の証言から浮かび上がってくるのは、殺された山浦美津子のさまざまな姿。一人の人間に対する印象は、証言者が違うとさまざまに変化する。それはまさにプリズムのようだった。だが、証言者が証言すればするほど被害者の真の姿も、事件の真相も霞んでいく。そして、霞んでいけばいくほど読み手はラストを期待す...
のほ本♪ | 2014.12.19 Fri 19:04
田村宏、27歳。職を失い毎日競輪場通いをしていたが、ある日自分とうりふたつの人間がいることを知る。野口と呼ばれるその男と間違われ、殴られたり追いかけられたり・・・。田村は野口と会ってみたいと思い始めるが。 自分にうりふたつの男。その男は田村の知り合い何人もに目撃されている。しかし、田村は一度も会ったことがない。それなのに、野口に間違われ悲惨なめに遭う。野口はなぜ追われているのか?そして田村は野口に会うことができるのか?野口の存在はこの作品を通してミステリアスなものになっている。設定は面白...
のほ本♪ | 2014.12.19 Fri 19:03
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