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祥子が介護士をしている老人病院に、伯父は偶然入院してきた。ベッドの上で伯父は、戦争中の自分の体験を淡々と語り始める。その驚くべき内容。祥子はなぜ伯父が宗教の世界に身を置いたかを、ようやく理解したような気がした・・・。表題作「レクイエム」を含む5編を収録。 人の心の中にあるひずみ。それが見せる幻なのか?作者の描く世界はとても不思議な世界だった。逝く者と見送る者、心のすき間を埋めようとする者、人生を振り返る者、語られる悲惨な過去の話に耳を傾ける者。そのどれもが悲哀に満ちている。特に「レクイエ...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:22
人間、生きていくうえでいろいろなことがある。うれしいこと、悲しいこと、くやしいこと、腹立たしいこと・・・。本にまつわる9編の心温まる物語を収録。 本にまつわる思い出を、だれでもひとつやふたつは持っているだろう。それが楽しい思い出なのか悲しい思い出なのかは別にして。私にもある。本を好きになるきっかけを与えてくれた本、私の本に対する思いを変えた本、タイトルを見ると貸してくれた人を思い出す本、そして、読んだ当時のことを思い出させてくれる本。この作品に収められた短編の中にも、さまざまな本の物語が...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:22
アクトファイナンシャル常務取締役の水月聡一郎が殺された。巧妙に仕掛けられた爆弾によるものだった。だが、この事件は単なる序章に過ぎなかった。「オペレーションローズダスト」この作戦の真の目的は何か?入江一功と丹原朋希。二人の凄まじい戦いが今、始まろうとしていた。 かつて心を通わせていた入江一功と丹原朋希。だが、ある出来事をきっかけに二人は離反する。それぞれの心に深い傷を残して。二人が愛した女性堀部三佳が作った「ローズダスト」という言葉。その言葉の持つ意味は深い。緻密な描写が、登場する人物像や...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:21
著名な画家が愛人を刺殺した。罪を認める以外詳しいことはいっさい語ろうとしない彼の態度に、川井弁護士は疑問を抱き始める。彼はその心の中にどんな真実を隠しているのだろうか? 「死亡推定時刻」に登場した川井倫明弁護士の活躍するミステリーということで、かなり期待感を持って読んだ。だが、犯人と思される画家梶井舜と、彼の愛人である津島七緒との関係、この事件に隠された真相など、そのどれもが新鮮ではないような気がする。かたくなに真実を語ろうとしなかった梶尾が、あっさりと真相を話す気になったいきさつもしっ...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:21
生まれたときから体が弱く、長くは生きられないと言われていたつぐみ。彼女と彼女を取り巻く人たちの、心温まる物語。 ぶっきらぼうな態度やわがままな態度が、つぐみの「死」に対する精一杯の抵抗だったのか?つぐみはとにかく自分の好き勝手に振舞っている。だが、つぐみを見守る人たちのまなざしはやさしく温かい。それは、彼らがつぐみの本質を分かっているからではないだろうか。どんな態度を取ろうとも、どんな言葉遣いをしようとも、つぐみはやっぱりとてもすてきな人間なのだ。犬の権五郎の一件では、彼女の凄まじい怒り...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:21
彼女の目は黒くて丸くて、まるでとかげのような爬虫類の目だった・・・。過去に心に深い傷を負ったとかげとの、ちょっと不思議な日常生活を描いた表題作を含む6編を収録。 生きていくということは、楽しいことばかりではない。心のすき間を感じたり、自分の生きてきた道をふと振り返り、今の自分はこれでいいのかと思い悩むこともある。人はいつも揺れている。この本に収められている物語の中に出てくる人たちもそういう人ばかりだ。幸福でも不幸でも人は迷うときがある。作者のメッセージが静かに穏やかに伝わってくる。やさし...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:21
両親からは期待され、弟からは憧れの目で見られていた兄だったが、戦争から戻った兄は以前の兄ではなかった・・・。兄に振り回されどおしだった弟が描く家族の物語。 戦争が兄の心を壊してしまったのだろうか。そのどこか投げやり的な生き方は異常とも思える。そんな兄に翻弄される家族。特に、弟禮三が作詞家として売れてから以降は凄まじい。普通の人間ならとっくに縁を切ってもおかしくない状態なのに、禮三は兄をかばい続ける。切りたくても切れない。家族とはそういうものなのかもしれないと思う。だがついに弟が兄を見限る...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:21
誰もが望んでいた。新国際劇場のこけら落としとなる芝居に出ることを。ベテラン女優もアイドルと呼ばれる女性も、そして芝居をやり始めたばかりの佐々木飛鳥も。舞台芝居に賭ける人たちを熱く描いた傑作。 読み終わった後も心臓がドキドキしていて、しばらくはおさまらなかった。すごいものを読んでしまった。すごい本に出会ってしまった。その興奮はずっと続いた。 舞台の上で繰り広げられるオーデション。その凄まじい迫力。「本を読んでいるのではない。自分もそのオーデションを実際に見ているのだ!」と思わせるほどの見事...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:21
ほんのささいな上司とのもめごとで辞表を出した。大手銀行を辞めた伸郎はタクシー運転手となるが、どこかなじめないでいた。家族とのぎくしゃくした関係、職場でのストレスが、いつしか伸郎を過去のにおいのする場所へと向かわせた・・・。 「どこで間違ってしまったんだろう?」大手銀行を辞めた伸郎はいつもそう考えている。だが、そう考えている限り前には進めないことに気づいていない。過去を懐かしみ、できるならあの日に戻りたいと過去を追い求める。その姿には哀れさがただよう。だが、過去にこだわることが愚かだと知っ...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:20
贈ったもの、贈られたもの、そこには忘れられない大切な思い出がある。プレゼントにまつわる12の作品を収録。 作者が言うように、プレゼントを贈るより贈られるほうが、はるかに多い。それは、形があるものやないものさまざまだ。何気ないプレゼントが、その人の考え方や人生を変えてしまうこともある。この中におさめられている作品の一つ一つが、心地よい温もりを読み手に与えてくれる。特に「鍋セット」と「涙」は印象深かった。この本の絵を担当している松尾たいこさんはあとがきで、生まれてから最初にもらう大切なプレゼ...
のほ本♪ | 2014.12.18 Thu 14:20
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