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クリストファー・プリースト『ドリーム・マシン』 村上春樹さんがそうであるように、プリーストもまたドッペルゲンガーに取り憑かれた作家だ。この傑作がディックの亜流として紹介されたのは残念だ。むしろ主流文学として読まれるべきだと思う。『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』が好きな人には、お奨めだ。 プリーストは異常者を描くのが本当に巧い。実際に被害に遭った経験があるのでは、とさえ思う。例えばこんなくだり。 「(…)それは、自分にも、偏執狂のたわごとのように聞こえた。エリオットは努めて...
人格OverDrive | 2010.12.30 Thu 18:10
JUGEMテーマ:SF小説 全能なる神よ、今日は二〇一〇年十一月二十七日でございます。この日記を読むすべての僕に対して祝福を、そして無事平穏なブログの運営が続けられますようご加護下さいますように。 (by銀河の荒鷲シーフォート)を前のブログでは小説の感想以外にはつけてたのですが、こちらではどうしよう?好きなんですよね、シーフォート。外国の小説は、この本に出会わなければこんなに面白いなんて思いませんでした。でも毎回毎回だとくどいかな?やっ...
小説の海 ブログ | 2010.11.27 Sat 23:19
片理誠『エンドレス・ガーデン』(早川書房,2010/09) 四十万人のダウンロードした人格が住む仮想世界がシステムダウンして、現在セーフ・モードで起動中。システムを救うために生み出された少年は、四十万人分のプライベート空間を地道にシーケンシャル・アクセスしてだいじな十個の鍵を探し出す旅に出る。旅の過程で世界の秘密があきらかになるという仕掛けなのだが、それより鍵の持ち主であった十人が仕掛けたパズルのそれぞれのゴリゴリの凝り方に感心しました。 ハヤカワSFシリーズ〈Jコレクション〉。
更・ぅれしぃがらし日記 | 2010.11.12 Fri 05:52
JUGEMテーマ:SF小説実は初イタロ・カルヴィーノだったのだが、もしかしてそれは失敗だったのかもしれない。それくらい、正直、意味分からんかった! だがしかし、最後まで特に苦痛を感じず読み通した!どういうことなのだろうか。。イロイロ考えてみたのだが、多分、意味分からんでもいい、っていう懐のふかさがあったんではないかという結論に至りました。というのはもともと、意味分からん話だからであります。qfwfqの壮大な、時空をわたった宇宙規模のほら話は幻想小説とかSF小説とかそういったくくりでくくれないような...
つばなの毎日本の虫宣言! | 2010.11.03 Wed 00:48
五十嵐大介「SARU」下巻が発売された。伝奇ファンタジーだった上巻から、ハードSFへと作品の雰囲気が大きく変わった。伊坂幸太郎の小説版「SOSの猿」との共作企画。
鈴木則彦 | 2010.11.01 Mon 01:21
〈SFマガジン〉655(早川書房,2010/10) 〈SFマガジン〉656(早川書房,2010/11) 2号続けてのハヤカワ文庫SF創刊40周年記念特集です。とりあげられた作品は次のとおり。 PART-1 アイザック・アシモフ「夜来たる」 ロバート・A・ハインライン「輪廻の蛇」 アーシュラ・K・ル・グィン「オメラスから歩み去る人々」 ジョン・ヴァーリイ「鉢の底」 PART-2 グレッグ・ベア「ジャッジメント・エンジン」 デイヴィッド・ブリン「温かい宇宙」 オースン・スコット・カード「手を叩いて歌え」 スティーヴン・バクスター「ジョー...
更・ぅれしぃがらし日記 | 2010.10.23 Sat 10:51
ヴィクトル・ペレーヴィン/尾山慎二訳『宇宙飛行士オモン・ラー』(群像社,2010/06) 米ソが宇宙開発競争に明け暮れる冷戦時代。月着陸で先を越されたソ連は「われわれは技術的に西側に劣ることはなく、月に探査隊を派遣できるということを世界に示さなくてはならない」と、月の裏側に有人船を送るプロジェクトを推進。その月面走行車要員として選出されたオモンが直面するドタバタ、シニカルでせつなくて、リアルな幻想とファンタスティックな現実。おかしみのにじむ「ソ連」ならではのSF。まあ、米国だって有人火星宇宙船のときに...
更・ぅれしぃがらし日記 | 2010.10.17 Sun 09:58
SF小説「オルタード・カーボン」は、「27世紀のハードボイルド・ミステリー」と帯に書いてある。登場人物紹介を拾い読みすると、その中の一人は・・・「ベイシティ警察/有機体損壊課の警部補」。人間の心はデジタルチップにメモリー化され、肉体が死んでもバックアップメモリーを、新たな肉体にインストールすれば永遠の生命が得られる。そんな未来でもミステリアスな犯罪が起きて・・・27世紀生まれのフィリップ・マーロウが大活躍するようだ。パルプマガジンを思わせる本の厚さを測ったら5cm。DVDボックスを思わせるハードケー...
鈴木則彦 | 2010.10.16 Sat 02:02
「知ってるか? おまえが自分を好きじゃないってことさ」 逆上し自分を殺そうとナイフを振りかぶる「かつての自分」に投げつけるセリフ。巻き返され逆にとどめを刺された「かつての自分」が最期に吐いたのは、自分が漢(おとこ)らしく死んだとみんなに言えということ。 自信がなく恐怖に凝り固まった心を、虚勢と破滅的言動で覆い、他人に格好良く強そうに見えるかばかりを気にして生きてきた暴力と酒の男、ラモン。そんな幼児のままの自分を文字通り葬った「もうひとりのラモン」ですが、そこに至らしめたのが異星人(作...
毎日木っ端みじん | 2010.09.17 Fri 18:21
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