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JUGEMテーマ:SF小説タイトルからジョセフィン・テイの新訳かと思ったら、「タイムトラベルもので、しかもロマンティックなもの」という狭いお題のアンソロジーでした。本邦初訳ものが3本という情報から、いかにマイナーな短編が集められたか予想がつくと思いますが、編者のこだわりと趣味で選び抜いたオーラがひしひしと伝わってくる秀作ぞろいです。■「チャリティのことづて」ウィリアム・M・リー265年の時を隔ててはいますが、座標は同じところに存在する少年と少女が、ふとしたきっかけで心の中でのみ交流できるようになります。...
dryyeast -ドライイースト- | 2009.12.10 Thu 23:53
祝、S-Fマガジン創刊50周年! ということで、記念特集号が2号続けて発行されています。今出ているのは海外編。次号出るのは国内編。記念の号なのでボリュームがいつもの倍あります。その分値段も高くなっちゃうけど、払っても損なしの内容に満足でした。ほんとはまだ全部読みきってないけど、毎晩舐めるようにちびちび読みたいと思います。新旧の作家・作品がぎゅっと詰まっていて保存版ですね、これは。今のところのお気に入りは、テッド・チャンの「息吹」。再録では「記憶屋ジョニイ」がやっぱり好きだなあ。 [特集内容]...
今夜、地球の裏側で | 2009.12.02 Wed 22:04
山本弘『地球移動作戦』(早川書房,2009/09) 東宝映画『妖星ゴラス』(1962年)を初めてテレビで見たのは中学生の時。南極にロケットを建造して地球を動かしてしまうという壮大なスケールの物語に、「すげー!」「面白ええーっ!」と興奮したものでした。 それ以来、「いつかこれを小説にしてみたい」と思っていました。その夢がようやく叶ったわけです。[山本弘のSF秘密基地/作品解説]"妖星"の発見までを描く第一部「発見」がストレートな宇宙SFの傑作。第二部「対策」では、"妖星"対策の二者択一をめぐり人類を二分する論争を描く。人...
更・ぅれしぃがらし日記 | 2009.11.28 Sat 07:16
ジョージ・R・R・マーティン/中村融編訳『洋梨形の男(The Pear-Shaped Man and other stories)』(河出書房新社,2009/09) 「マーティンといえば、大河異世界ファンタジー《氷と炎の歌》シリーズの作者として、いまや『指輪物語』のJ・R・R・トールキンや、《ゲド戦記》シリーズのアーシュラ・K・ル=グィンと並び称される存在[編訳者あとがき]」なんだそうです。そうなのかもしれないけれど、やっぱり「サンドキングズ」は抜群だったと言ってしまう80年代〈SFマガジン〉で育った「安田均の子」にドンピシャの「1981年から87年にかけて...
更・ぅれしぃがらし日記 | 2009.11.04 Wed 04:23
長谷敏司『あなたのための物語』(早川書房,2009/08) 2083年、擬似神経分野の若き権威であるサマンサ・ウォーカー(34)は余命半年を宣告された。神経の発火を模倣し、意思や意味を脳内で作り出す言語ITP(Image Transfer Protcol)、ITPで量子コンピュータ上に記述された擬似人格《wanna be》などのゴリゴリのガジェットをこれでもかとくりだして構築される21世紀後半の世界を舞台に、避けることのできない「死」を描く。死はどこまでも個人に従属するものであり、サマンサ・ウォーカーは文字通り死力を振り絞る。死はクールではない。...
更・ぅれしぃがらし日記 | 2009.10.18 Sun 00:17
結局9月は一度も更新しませんでした、ごめんなさい。細々とした仕事に追われて、忙しいというほどではありませんが気が落ち着きません。またヴェルヌの話題を書かなきゃということで、今回は『海底二万里』に関する与太話です。 『海底二万里』といえば誰がなんと言おうとヴェルヌの一番の代表作です。私が最初に手にしたのは福音館書店の古典童話シリーズの清水正和訳で、当時は中学生だったのですが、今年になって岩波少年文庫の私市保彦訳で再読してみました。(実は2年ぐらい前に買ったのに読まずに積んだままになっていたの...
Lusitania Hindenburg | 2009.10.12 Mon 05:42
有川浩自衛隊3部作第2段「空の中」。 高度2万メートルの成層圏(科学くんの風船カメラが行ったところ) 新たに開発された旅客機のテスト飛行の謎の爆発事故。 同時期、航空自衛隊F15も成層圏で爆発事故を起こす。 事故の調査に当たる生き残りの女性パイロット武田光稀と技術者春名高巳は再び成層圏へ向かい、そこに生息する知的生命【白鯨】との出会う。一方、高知県仁淀川沿いに住む高校生・斉木 瞬は浜辺でクラゲに似たいきものを拾う。幼なじみの佳恵とそのいきものを「フェイク」と名付けて飼うことになる。けれどそれが【...
日々の書付 | 2009.09.28 Mon 00:25
インド王妃の遺産 (集英社文庫 ジュール・ヴェルヌ・コレクション) 自分がヴェルヌファンになってからもう二十数年もの歳月が経過していますが、(未邦訳のものは当然除外しても)まだ読んでいない作品がけっこうあります。何事にも飽きっぽい性格の私がヴェルヌとだけは今の今まで長々と付き合い続けてこれたのも、多分、あまり急いで読みつぶしてこなかったからでしょう。しかしながら、今年に入ってからオークションで集英社のヴェルヌ全集全24巻を手に入れたので、マイペースな私も「まだ読んでいないヴェルヌを読む」頻度が...
Lusitania Hindenburg | 2009.08.25 Tue 12:12
攻殻機動隊テレビシリーズ 「STAND ALONE COMPLEX」(S.A.C.シリーズ)の世界を踏襲した小説第3段。 「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 眠り男の棺 (徳間デュアル文庫)」 S.A.C.シリーズの世界観では、戦争の影響から東京は廃都と化した無法地帯の状態で首都は新浜(兵庫あたり?)と福岡に分割して統治されています。今回、少佐(草薙素子)は事件のカギを握る人物と接触するため、単身で東京に潜入します。 「吸血鬼事件」という連続的な事件が続く新浜市。 被害者はみな、親しい身内からかみ殺されるという姿で発見される...
日々の書付 | 2009.08.25 Tue 10:22
JUGEMテーマ:SF小説『1984年』新訳版、軽く眺めて思ったことをmemo。 ・勝利マンションズ →ヴィクトリー・マンションたしかに外国語における「普通さ」は、新訳の方が等価なのかも。でも、「勝利油田て!」みたいな、全体主義ならではのバッドセンスも捨てがたいよねー。私は旧訳の方が好き。 ・「例の本」のフォントが丸めのゴシックに早川書房のくっそ読みにくい二段組みの上に、古めかしい言葉使いだった旧訳。中学生の私は、その時代錯誤感な禁書感に萌えた。「この本が本当に必要とされる国では、この本は読めない...
cliche | 2009.08.23 Sun 14:26
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