JUGEMテーマ:ミステリ元セレブ兄弟の奮闘記、グレイス&フェイヴァーシリーズ第5弾です。ジル・チャーチルはもうひとつのシリーズのほうが勢いがあって好きなのですが、こっちも安心して楽しめます。働き者で賢い妹、リリーと、いい人ですが享楽的で我慢のきかないハンサム兄、ロバート。今回は介護施設に働き口を見つけます。リリーが汗水たらして洗濯物を運んだり掃除している中、「兄にはあれが向いてますから」と老女の話し相手をつとめるロバート…。どこまでダメなの、この子は。そんな介護施設に入院中の、口うるさくて嫌われ...
dry yeast | 2010.03.28 Sun 03:15
JUGEMテーマ:ミステリさて,比較的新しい作品の紹介が続きましたが,一休みして今回は『さまよう刃』 (東野圭吾)を取り上げます。長峰の愛娘・絵摩が荒川で死体となって発見された。そして,長峰のもとに犯人の名を告げる密告電話が届く。それを聞いた長峰は自ら復讐を始め,犯人の1人を殺してしまう。警察に長峰を追われる中もう一人の犯人を探すのだが…。というのがあらすじ。復讐とは何か?ということと,少年犯罪についてスポットを当てた作品です。さすが東野というべきか,物語は非常によくまとまっています。無駄がなく,か...
Cosmos of Books ミステリの書評ブログ | 2010.03.26 Fri 23:04
JUGEMテーマ:ミステリ今や*の**は*の**ではなくなった。*もまた****の一人になったのだ。「芝居はいいものよ。素晴らしいわ。改めて、そう思ったもの……」い、いちばん心に残った文がよりにもよっていちばんのネタバレなんて!『仮面山荘殺人事件』と同じく、クローズドサークルモノです。事前に『仮面~』読んでいた方が楽しめる……かも?設定からして、なんとなく彷彿させますし。名演出家の舞台のオーディションに合格した、役者である七名の男女。彼らは演出家からの指示により、ある高原のペンションに集まった。手紙によると、こ...
シャケのキモチ。 | 2010.03.26 Fri 20:37
JUGEMテーマ:ミステリ 東京でも桜が咲きましたね。とはいえ,まだまだ寒い日が続いてます。さて,そんな今週の新刊情報です。今週目につくのは『 逃げる 』 (永井するみ)『 越境 』 (永瀬隼介)『 オランダ宿の娘 』 (葉室麟)あたりでしょうか。永井は悲しいサスペンス,永瀬は警察小説,葉室は歴史ミステリといった感じ。葉室は前回の直木賞候補に挙がるなど注目の作家です。ただ,私としては『 伽羅の橋 』 (叶紙器)の方が気になります。第2回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞した作品です。第1回の受賞作であ...
Cosmos of Books ミステリの書評ブログ | 2010.03.24 Wed 23:35
JUGEMテーマ:ミステリ メフィスト賞をとり,デビューした深水黎一郎。最初に文庫化される作品はと思ったら,創元からの文庫オリジナルでした。今回は『五声のリチェルカーレ』 (深水黎一郎)を取り上げます。昆虫好きの少年が起こした殺人事件。少年は殺人の事実を認めたものの動機だけは頑として語らない。そんな中,少年が漏らした一言は「生きていたから殺した」というもの。一体なぜ?そして誰が殺されたのか?かる~く紹介するならこんな感じです。バッハの「音楽の捧げもの」についてかなり細かく説明があったり,昆虫の...
Cosmos of Books ミステリの書評ブログ | 2010.03.22 Mon 21:49
JUGEMテーマ:ミステリ 3月も後半,卒業式シーズンになりました。桜もそろそろ咲くのでしょうか。今回は『テネシー・ワルツ』 (望月武)を取り上げます。塾講師・川村孝之の友人である馬渕が死体となって発見された。馬渕は殺される直前,古いレコードとフィルムを持っていた。レコードとフィルムが事件とかかわっているのではと考えた孝之はやがて,終戦間際に起きた事件にたどりつく。というあらすじでしょうか。 文章は比較的読みやすくて,テンポも悪くないと思います。話の流れもきれいです。が,社会派ミステリとしては...
Cosmos of Books ミステリの書評ブログ | 2010.03.20 Sat 22:30
「(略)犯罪とはたいていの場合、おとなの醜さや悪賢さから生まれてくるものだ。それは君がまだ知らない領域かもしれない。しかし君の直観と推理力は、そうしたおとなの嫌らしさを突き抜けて、核心をつかむことができる。君が探偵になりたいと願うかぎり、君には探偵になれる力があるんだ」(「第八章 冷たく白い雨」より) 少年探偵・狩野俊介シリーズの二作目。三月になって俊介が再び野上の探偵事務所にやってくるところから話は始まります。前作ですっかり俊介を気に入った野上は、彼を養子にとる提案を胸に俊介と会うのです...
今夜、地球の裏側で | 2010.03.19 Fri 19:20
JUGEMテーマ:ミステリ3月も半分終わり,桜の開花が間近です。さて,そんな今週の新刊情報です。まずは『 自白 』 (乃南アサ)乃南は直木賞作家として有名ですが,ミステリとしては…という感じです。とはいえ,直木賞を受賞した『凍える牙』も広義のミステリには入ると思いますし,今回の『自白』も一応ミステリとして紹介します。対抗するのは『 アンダードッグ 』 (海野碧)かな。デビュー作『 水上のパッサカリア 』が抜群に売れましたが,「なんで?」という感じが否めませんでした。そんな私の感覚を払拭させられるかが問われま...
Cosmos of Books ミステリの書評ブログ | 2010.03.17 Wed 23:25
ミミズクとオリーブ (創元推理文庫)東京創元社 2000-10by G-Tools 讃岐名物の「醤油豆」。焼いたカマスのすり身と味噌をこね合わせた「さつま」、黒砂糖と醤油で煮つけた豆腐と揚げの煮物。カラ付きの小海老と拍子木に切った大根の煮しめ。新ジャガと小ぶりの目板ガレイ(ぼくらの郷里ではこれをメダカと呼ぶ)の唐揚げ…次々と美味しいものを作るぼくの妻は、なんと名探偵だった!数々の難問を料理するそのお手並みを、とくとご賞味あれ。
美味な図書室 | 2010.03.17 Wed 17:33
おいしいワインに殺意をそえて (イソラ文庫)青木 千鶴 早川書房 2009-10-10by G-Tools 売れない女優のニッキィはレストランで働いて生計を立てていた。そこにある日、客として現われたのはデリック・マルヴォー、名門ワイナリーの若き敏腕オーナーだった。ニッキィのワインの知識を見込んだ彼は、自分の補佐役として働かないかと誘ってくる。迷いながらもワイナリーの見学に訪れたニッキィだが、到着早々、ワイン職人の他殺体を発見してしまう。この美しいナパ・ヴァレーで、いったい誰が何のために?ニッキィは自分なりに真相を探...
美味な図書室 | 2010.03.17 Wed 17:29
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