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霧の朝、王子は、家来の者達の心配をよそ目に、同い年の大臣の子とふたり、自分が持っている以上の、さらなる宝石を求めて、虹の足元にあるというルビーの絵の具皿を探しに出かけます。 霧が晴れて出た虹を追って、ふたりは森に入ります。ところが森に入ると再び霧が出てきてあたりは暗くなり、ふたりの行く手を阻みます。 ふたりは途方に暮れていると、どこからか歌が聞こえてきてます。やがて霧は雨にかわりました。 その歌の主は、二羽のはちすずめでした。ふたりがかぶっていた帽子に飾ってあったものが化身したです。 ...
'ものがたり'散策 | 2017.12.14 Thu 19:45
宝石学を専門とする、楢ノ木大学士(ならのきだいがくし)は貝の火兄弟商会(かいのひけいていしょうかい)の赤鼻の支配人に頼まれて、旅費をを前払いに蛋白石(たんぱくせき=オパール)を探す約束で上野を発ちます。 一、野宿第一夜 学士は、この川筋があやしいぞ、とつぶやくと、葛丸川(くずまるがわ)西岸を登り、日が暮れると野宿しました。学士は横になると、夢のなかで、山がのっきのっきと立ち上がります。 学士は、その四つ続いた岩頸(がんけい)の山を眺めその四つの岩頸を、ラクシャン四人兄弟と分かり喜び...
'ものがたり'散策 | 2017.12.11 Mon 19:06
ブログでは、これより三話、賢治の鉱物ものと呼べるような作品を扱います。また、この物語では、賢治が農学校の先生をしていた時の、実在した生徒が多数登場します。その意味で農学校ものとしても位置づけることもできます。そして物語の中のわたしと称する人物は、賢治その人を指しているのでしょう。わたしと生徒のやり取りの様子がいきいきと描かれます。 わたしは校長とともに、農学校の生徒を引率し、地学の校外学習に出かけます。途中、校長は待つこととしました。わたしは希望する者を募って、花巻温泉街の北にある釜淵...
'ものがたり'散策 | 2017.12.09 Sat 18:43
ある小さな役所に関する幻想として物語は始められます。 軽便鉄道の停車場の近くに、ねこの第六事務所がありました。ここは主に、ねこの歴史と地理を調べるところでした。例えばベーリングへ旅行するねこにその予備知識を与えたりすることを仕事としていました。 事務長は、少しもうろくした黒猫、一番書記を白ねこ、二番書記を虎ねこ、三番書記を三毛ねこ、四番書記を釜ねこがつとめます。 書記という仕事は、皆から尊敬される憧れの職です。しかし、これらのポストの数は不変でした。そして何かの都合で書記をやめるも...
'ものがたり'散策 | 2017.12.06 Wed 19:04
第一日曜 オツベルは、六台の稲こき器械と、十六人の百姓を使い景気よくやって、贅沢に暮らしていました。 そこへ、森から白象がやってきて、稲こきを面白そうに見ていました。オツベルは、象をはじめこそ恐れていたものの、何もしてこないのを知ると、意を決して、象に面白いかと話しかけました。 象は面白いと答えました。そしてオツベルは、象にずっとここにいたらいいと言いました。そんなわけで象は、ここに留まることになります。オツベルは、象をサーカスに売るにせよ、働かせるにしても、万円以上のの儲けができたと...
'ものがたり'散策 | 2017.12.04 Mon 18:35
JUGEMテーマ:童話 先日はEva Wenzel-Bürgerさんのしらゆきひめのピクシー絵本をご紹介しましたが、 しらゆきひめのピクシー絵本は、まだまだあります。 現在、店頭に在庫しているのは、この2冊。 「しらゆきひめと7人のこびと/2002年版(Schneewittchen und die sieben Zwerge)」 1996年に初版発行されたものです。 淡い色彩の水彩画で構成されています。 1980年代以前のものとは、かなり雰囲気が違いますね〜。 7人の小人がみんなとんがり帽子をかぶっています。 ...
ブッククーリエ [BOOKCOURiER] 店長日記 | 2017.12.04 Mon 18:13
『なめとこ山のくま』 宮沢賢治童話全集 6 より - 生きとし生けるものの永遠の和解 『山男の四月』 宮沢賢治童話全集 6 より - デクノボウと山男 『祭の晩』 宮沢賢治童話全集 6 より - 山男という存在に託された理想 『紫紺染めについて』 宮沢賢治童話全集 6 より - 続・山男という存在に託された理想 『ざしき童子のはなし』 宮沢賢治童話全集 6 より - 民間伝承をいきいきと伝える物語 『とっこべとら子』 宮沢賢治童話全集 6 より - 騙さないきつねという視点、民話からの創作 『狼森と笊森、盗森』 宮沢賢治童話全集 6 よ...
'ものがたり'散策 | 2017.12.03 Sun 18:30
日暮れ時、畑仕事に精を出していた清作は、かしわ林のそばで、赤帽の画かきに出会い、おかしな挨拶を仕掛けられて、当意即妙の応答をしたことから、かしわ林の夏のおどりの第三夜に誘われます。 しかし、かしわの木たちは、木こりの清作を歓迎せず、何かと意地悪をして、歌競べが高潮すると、清作の失敗談をねたに歌で散々嘲弄し、清作を怒らせます。 やがてそこに、ふくろうたちも加わり、かしわの木と鳥との合同の乱舞会となりますが、かしわの木大王の歌とともに霧が立ち込め、画かきは姿を消し、かしわの木たちも動かなくな...
'ものがたり'散策 | 2017.12.02 Sat 18:39
わたしが、夕暮れの野原で風から聞いた、鹿踊り(ししおどり)の本当の精神として語り始められます。 ある時、嘉十(かじゅう)は、栗の木から落ちて膝を悪くし、西の山に湯治に出かけます。彼は途中、休憩のため、持ってきたとちと粟の団子を出して食べ始めます。 しかしあまり一生懸命歩いてきたので、なんだか腹がいっぱいのように感じられ、団子を少し残して鹿にでもくれてやろうと、うめばちそうの白い花の下に置いて、再び歩き出しました。 ところが少し歩くと嘉十は、先ほど休んだところに、手ぬぐいを置き忘れた...
'ものがたり'散策 | 2017.12.01 Fri 18:30
小岩井農場の北に、黒い松の森が四つありました。一番南が狼森(おいのもり)、その次が笊森(ざるもり)、次は黒坂森(くろさかもり)、北のはずれが盗森(ぬすともり)です。 これらの森の奇体な名の由来を知るのは、俺ひとりだと、黒坂森の大きな岩は、いばって言いました、と物語は始められます。 昔まだ森ができたばかりのころ、森に囲まれた小さな野原に、四人の百姓がやって来て、森の許しを請い住み着きました。 ところが、毎年収穫の秋になると、順に子ども、農具、粟が姿を消し、それは森に住む狼、山男、大男...
'ものがたり'散策 | 2017.11.29 Wed 19:54
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