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よだかは、みそをつけたような顔と裂けたような口というその醜さゆえに、何も悪いことはしていないのに、他の鳥たちからあざけられ、さげすまれていました。 ある夕方、鷹は、よだかのところへやってきて、改名を迫りました。自分と似た名を名のることは、けしからんというわけです。 そして鷹は自分とよだかを比べました。鷹は青い空をどこまでも飛んでいく。ところがよだかは、薄暗い日か夜でなくては出てこない。 しかし、名前というものは自分で勝手につけたものではなく、鷹は勝手なことを言っていることは明白です...
'ものがたり'散策 | 2017.11.10 Fri 19:00
このお話は、北の方の寒いところから、切れ切れに風に吹き飛ばされてきたのです。きっと誰もが知りたいでしょう、と物語は始められます。 十二月二十六日、夜八時、イーハートヴからベーリング行き最大急行が発車します。これから、この物語の舞台となる、この列車のある車室には、十五人ばかりの乗客が乗っていました。 その中には、仲間に黒ぎつねの毛皮九百枚を取ってくる賭けをしたために、ベーリングに行く、イーハートヴのタイチがいました。 彼は、ラッコ裏の内外套、ビーバーの中外套、黒ぎつねの表外套、北極兄...
'ものがたり'散策 | 2017.11.08 Wed 19:09
JUGEMテーマ:童話 ピクシーにもシンデレラの絵本はあります。 グリム童話の本場、ドイツの絵本ですからね。 「シンデレラ(Aschenputtel)」。 カッコ内のタイトルは、もちろんドイツ語です。 ディズニーのシンデレラと見比べるのも良いですが、こちらはこちらで、とてもキュート。 コニーちゃん(Conni)シリーズでおなじみのEva Wenzel-Bürger さんによる、少女ぽくとても愛らしいシンデレラです。 Eva Wenzel-Bürger さんの他の...
ブッククーリエ [BOOKCOURiER] 店長日記 | 2017.11.08 Wed 12:00
東北本線の信号機であるシグナルは、岩手軽便鉄道の信号機であるシグナレスを恋していました。気の弱いシグナレスも新式の信号機であるシグナルへの負い目を感じながらも、密かに彼へ恋心を寄せていました。 やがて、そんな恋する二人の会話は、成り行き上、シグナルのシグナレスへのプロポーズにつながり、二人は結婚の約束をします。 しかしこれに、格式を重んじるシグナルの後見人であり、鉄道長の甥でもある、背の低い太っちょの電信柱が激怒します。本線と軽便鉄道の格式の差。 そしてこのシグナルの後見人である電...
'ものがたり'散策 | 2017.11.06 Mon 18:40
あるうろこ雲がかかる月夜の晩、恭一が、危険であり罰金ものであるにもかかわらず、鉄道線路の脇を歩いていると、不思議な出来事に出会います。 遠くには停車場の明かりが綺麗に見えます。そしてシグナルが下がりました。ここまでは何も珍しいことではありませんでした。 しかし、ここからが大変です。線路脇の電信柱が、軍歌に合わせて一斉に前進を始めたのです。 そして威張った爺さんの号令と共に、電信柱は行軍します。爺さんは恭一に、見てしまったものはしょうがない、友達になろうと言いました。 爺さんは自分を電...
'ものがたり'散策 | 2017.11.04 Sat 18:25
三十匹のあまがえるが、庭造りを職業として楽しくやっていました。ところがある日、彼らは本部へ引き上げる途中、舶来ウェスキイ(ウイスキー)、一杯二厘半の看板を掲げた、新しい店が開店しているのを見て、物珍しのあまり店の中に入っていきました。中にはとのさまがえるがいました。 あまがえるたちはウェスキイなるものを知りません。そこでどんなものかと注文しました。 それは西洋の酒でした。そして、一杯が二杯、二杯が三杯となり、飲めば飲むほど次が欲しくなります。やがてあまがえるたちは酔っ払って、皆、寝てしまい...
'ものがたり'散策 | 2017.11.02 Thu 18:22
『よくきく薬とえらい薬』 宮沢賢治童話全集 4 より - 寓話的手法を用いた童話 『車』 宮沢賢治童話全集 4 より - 労働の楽しさをうたった明るい物語 『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』 宮沢賢治童話全集 4 より - 母親の愛情 『注文の多い料理店』 宮沢賢治童話全集 4 より - 風刺から醸しだされるユーモア 『土神ときつね』 宮沢賢治童話全集 4 より - 恋愛の暗部を扱った童話らしからぬ物語 『チュウリップの幻術』 宮沢賢治童話全集 4 より - 心象スケッチから浮かびあがるもの 『茨海小学校』 宮沢賢治童話...
'ものがたり'散策 | 2017.10.31 Tue 18:25
旅人ガドルフは、惨めな旅の黄昏を、激しい雨に降られ、何もかもむちゃくちゃだと思いながら歩いています。やがて辺りは夜になり雷が明滅します。もう歩けそうもないと思い、ガドルフは、路傍の大きくて真っ黒な屋敷に避難しました。 そこには、人が住んでいた形跡はあるものの無人のようです。皆どこかへ避難したのかと思いながらが中に入りまました。濡れた着物を脱ぎ、乾いた着物に着替えると、背負っていた背嚢を下ろして、中の小さな機器を確かめます。 ふと、二階に誰かいるかも知れないと思い確かめに行くと、雷光に...
'ものがたり'散策 | 2017.10.30 Mon 18:30
農学校の教師のわたしが、火山弾の標本を取るためと、そこにはありえない、野生のはまなすが生えているとの噂を確かめるため、茨海(ばらうみ)の野原に向かいます。 はまなすは見つけることはできませんでしたが、わたしが見つけなかったからと行って、その存在を否定することはできません。しかしわたしが見つけたなら証拠となりましょう。だからわからずじまいです、と述べられます。 ところで、手頃な火山弾はひとつ見つけました。しかしこれは、これからわたしが向かうであろう、茨海きつね小学校の校長先生に寄付させられ...
'ものがたり'散策 | 2017.10.29 Sun 18:22
洋傘直し兼研師が、農園のすももの垣根に沿ってやってきます。彼は、垣根の隙から見える花に誘われて、農園の中に入って行きました。 (ここにお前の仕事はあるまいに) すると園丁が出て来るので、洋傘直しは、なにか御用はないか、研ぎ物はないかと尋ねました。園丁は主人に聞きに行きます。 そして園丁はいくつかの研ぎ物を持ってきました。値段交渉をして、洋傘直しは井戸の傍らで預かったものを研ぎ始めます。ひばりが、空に登って鳴きました。あたりは、輝く五月の昼過ぎの景色です。園丁が研ぎ物の追加を持ってき...
'ものがたり'散策 | 2017.10.27 Fri 18:43
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