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林の下を流れる深い堰のほとりにカンがえる、林の中にブンがえる、林の向こうのすすきの影にベンがえるが住んでいました。 三匹は夏の夕方にそろって雲見をします。人間でいうところの花見や月見のようなものです。雲の形はべネタ形(平たい形)が理想でした。それは自分たちの顔や姿に似ているからです。 その雲見の時にヘロン(人間)界でゴム靴が流行っているとの噂が話しに登り、カンがえるは、以前チブスで苦しむのを助けたことのある野ねずみに、それを入手させます。 野ねずみは恩返しのために、それを請け負いま...
'ものがたり'散策 | 2017.10.05 Thu 18:28
赤ぎつねに誘われた子牛は、共にベチュラ公爵の屋敷に忍び込みます。子牛は書斎でシナの地理の本を読みたいと思ったり、衣装部屋では公爵の子どもが着ていた赤い上着を見てみたいと思うものの、赤ぎつねは無関心で先へ進まざるを得ません。 二階の一室でふた房の黒ぶどうを見つけた赤ぎつねは、子牛にすすめながら早速それを食べ始めます。ところが階下から音がして、人間が階段を登ってくると、赤ぎつねはさっと逃げ、子牛は人間に見つかってしまいます。 子牛は迷ってきたんだねと言われ、ヘルパ伯爵の二番目の娘に、黄色のリ...
'ものがたり'散策 | 2017.10.04 Wed 18:26
雪渡り その一(子狐の紺三郎) 雪がすっかり凍ってまるで大理石のように固くなった日、小さな雪ぐつをはいた四郎とカン子はキックキックキックと野原にでかけます。 そして「堅雪かんこ、凍み雪しんこ。狐の子ぁ、嫁ほしい、ほしい。」と森にむかってさけぶと、森の中から白い子ギツネ紺三郎が出てきます。 紺三郎は狐が人を騙すのは嘘であり、「騙されたという人は大抵お酒によっていたり、臆病でくるくるしたりした人」だといい、二人を狐の幻燈会に招待しました。 この催しは、十一歳以下の人間が対象です。二人は、...
'ものがたり'散策 | 2017.10.03 Tue 18:39
JUGEMテーマ:神話・伝承全般 JUGEMテーマ:童話 有名なグリム童話のピクシー絵本 「長ぐつをはいたねこ(Der gestiefelte Kater)」が再入荷しました。 日本では、グリム童話は子供向けのおとぎ話というイメージが強いのか、見るからに小さな子向けの絵本が多いですが、欧米、特にヨーロッパでは とても大人っぽい洗練されたイラストで描かれた絵本も多いです。 大人も楽しめるということを前提にしているみたいですね。 このピクシー絵本もそんな1冊です。 猫が長ぐつをはいて出か...
ブッククーリエ [BOOKCOURiER] 店長日記 | 2017.10.03 Tue 10:42
高空を鋭い霜のかけらが風に流されてゆきます。 もう晩秋と思われき、寒い夜明け前のこと、母なるいちょうの木は、千粒の子である、いちょうの実との別れに際し、寂しさのあまりすべての葉を落としてしまいました。 子であるいちょうの実も、母の慈愛に感謝し、兄弟姉妹との別れを惜しみ、口々に今日の旅立ちの希望と不安を述べます。 やがて朝日が登り、北風が吹いて、母親と子供たちは、散り散りバラバラになりお別れです。 感じられるのは、去っていく季節への情感であり、それは、時の経過を含んだ散文詩の形...
'ものがたり'散策 | 2017.10.02 Mon 18:18
夜明け前、苔が一面を覆い霧が降る、そんな中をありの歩哨(見張りの兵隊)が任務を遂行しています。そして向こうからやってくるありの伝令(命令を伝える兵隊)を銃剣を突き付けてくまなく調べ、何事もないと分かると伝令を通しました。 やがて霧が少しおさまり、あちこちで草や木が水を吸い上げる音が聞こえてくると、さすがのありの歩哨も眠気でふらふらしました。 そんな時、そこへ二人のありの子どもがやってきて、突然現れた大きな物体に驚きます。二人は、眠気でふらふらしているありの歩哨に、それが何かと訪ねました。 ...
'ものがたり'散策 | 2017.10.01 Sun 18:15
谷川の水の中で繰り広げられる、かにの一家の生活と、所々にに登場する魚やかわせみの姿が、光と影の中で立体的に描き出されていきます。 季節は移り、そこへ突然水面にやまなしが落ちてきます。かにの一家は、流れていくやまなしを追って、水中を移動しました。やまなしは非常に豊穣な果物として描かれます。 そのやまなしが木の枝に引っかかって止まると、かにのお父さんは、もう二日もすればやまなしは川底に沈んできて、いいお酒になると言いました。 賢治は、この物語を、わたしなる人物に幻燈として語らせて物語を始め...
'ものがたり'散策 | 2017.09.30 Sat 18:33
『月夜のけだもの』 宮沢賢治童話全集 1 より - 広大な作品世界序章 『鳥箱先生とフウねずみ』 宮沢賢治童話全集 1 より - 賢治の教育批判 『ツェねずみ』 宮沢賢治童話全集 1 より - 賢治のねずみに対するメタファー 『クンねずみ』 宮沢賢治童話全集 1 より - 表現は過剰を目指していくもの 『ぶどう水』 宮沢賢治童話全集 1 より - 創作と鑑賞の間 『十月の末』 宮沢賢治童話全集 1 より - 村童スケッチ 『畑のへり』 宮沢賢治童話全集 1 より - 主観と客観の並立 『おきなぐさ』 宮沢賢治童話全集 1 より - 切ないけれど明る...
'ものがたり'散策 | 2017.09.29 Fri 18:21
ユニークな設定です。一羽の年寄りのふくろうがわたしと称する人物に、昔話で高名の『とんびの染めもの屋』の話をするのです。もちろんこれは賢治の手が加わっているので賢治の再話と言っていいでしょう。面白い再話になっています。 さらに、昔話が再話される際の額縁といえる部分である、ふくろうとわたしの間で交わされる掛け合いがありますが、そこが物語をさらに面白くするパートとなっています。 昔話と賢治の再話を比べてみたりして楽しむといいかもしれません。昔話は、あらすじでよいならブログ記事にしてあります。ま...
'ものがたり'散策 | 2017.09.28 Thu 18:14
畑の丘のいただきに、黄色のダァリヤの花が二本と、赤いダァリヤの花が一本ありました。赤いダァリヤの花は、花の女王になろうと思っていました。 赤いダァリヤの花は、黄色いダァリヤの花と上空を飛んでいくまなづるに、自分の花の色を自慢します。しかし彼らはどこか他所事です。まなづるは沼の辺りで慎ましく咲いている白いダァリヤには機嫌をうかがいます。 そんな折、赤いダァリヤはやがて容色が衰えて黒い斑点ができて、顔が黄色く尖った背の低い変な帽子を被った見知らぬ人に折られて、連れて行かれてしまいます。 黄...
'ものがたり'散策 | 2017.09.27 Wed 18:20
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