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小学三、四年生のわたしは、馬番の理助に連れられてキノコ採りに出かけます。理助は白いものは筋が多いから褐色のものを選んで採れとわたしに指図します。 しかしそれは大嘘で、褐色のきのこは古いものでした。理助は、自分は白いものを選んで取っているのです。帰りがけに理助はすぐそばにある谷の崖を見せてわたしを怖がらせ、一人で取りに来る気をなくさせます。帰ってきたわたしは、兄に採ってきたきのこが全て古いものだと聞かされて、笑いものにされます。 冬になると理助は北海道の牧場に行ってしまいました。事実上あの...
'ものがたり'散策 | 2017.10.15 Sun 18:31
前記事『鳥をとるやなぎ』で登場の、友人藤原慶次郎とともに秋の風穂の野原へ、きのこや栗を取りに行った小学五年生のわたしは、東北長官一行が来るので入山禁止の立て札を見ます。 しかしふたりは好奇心から東北長官の風貌を見たいと思い、風穂の野原のはんの木の中に隠れて、その様子を見ることにしました。 しかし静まり返ったあたりに、次第に怖気づいたふたりは、気を紛らわすように、そこらに生えている初きのこを取り始めます。するとふたりの役人がやってきます。わたしと慶次郎は自分たちを捕まえに来たと思い恐怖にお...
'ものがたり'散策 | 2017.10.14 Sat 18:21
小学校四年生の教室です。主人公のわたしに、友人藤原慶次郎が出し抜けに、鳥を吸込む柳の木の話をします。彼はその木をエレッキの柳の木と言いました。 エレッキとは電気のことを指しいるのでしょう、そこから電気磁石の効果による鳥を吸い込む光景が浮かべられ、慶次郎はエレッキの柳の木と言っているようです。 その話に、わたしは大いに興味を持ち、ふたりは約束して、その日の昼に、その柳の木を見に行くこととなりました。 河原には、大きな柳の木が並んでいますが、鳥は来ませんでした。しかし、しばらくすると、...
'ものがたり'散策 | 2017.10.13 Fri 18:26
ある土曜日の夕方、一郎は山猫から裁判の仲裁を願い出るはがきを受け取り、翌日山の奥に出かけました。 かやの森を抜けると、馬車別当を従えた横柄な山猫が現れ、苦り切った様子で、手紙に書いてあった通り、どんぐりたちのらちのあかない争いを、どう裁いたらよいものかを一郎に相談しました。 どんぐりたちは、互いに自分が他のどんぐりに対して、いかに長けているかを主張して、われこそが偉いと譲らないわけです。そこで一郎は、自分が説教で聞いた話として、この中で一番馬鹿で、めちゃくちゃで、まるでなっていないような...
'ものがたり'散策 | 2017.10.12 Thu 18:21
うさぎの子ホモイは、溺れかけたひばりの子を救い、そのお礼に、鳥の王から、貝の火という宝珠を受け取ります。 この宝珠は、透き通って、中で炎のような光が揺らめくのが見えます。そして、この宝珠を持つ者は偉人として崇められるのでした。 そして偉人としての役割を果たすなら、ますます輝きを増して、持つ者に一生つき従うと伝えられます。ホモイはこの宝珠を曇らせることのないよう大切に扱うことを誓います。 ところがホモイは、皆がかしずくのを調子に乗り、家来にしたずる賢い狐を伴って、罪意識もないまま悪行...
'ものがたり'散策 | 2017.10.11 Wed 18:35
『やまなし』 宮沢賢治童話全集 2 より - 独創的な空想力が高度に結晶化された散文詩 『ありときのこ』 宮沢賢治童話全集 2 より - 緻密な観察眼から生まれる独自のユーモア 『いちょうの実』 宮沢賢治童話全集 2 より - 旅立ちの希望と不安が語られる散文詩 『雪渡り』 宮沢賢治童話全集 2 より - 大人と子どもの境界線 『黒ぶどう』 宮沢賢治童話全集 2 より - 賢治の、知的、美的なものに対する嗜好 『かえるのゴムぐつ』 宮沢賢治童話全集 2 より - 痛烈な風刺が込められた物語 『気のいい火山弾』 宮沢賢治童話全集 2 より ...
'ものがたり'散策 | 2017.10.10 Tue 18:23
わたしなる人物が、子どもの頃、朝、学校に行くに途中に、博物館に立ち寄り、今では、博物館のはく製となっている蜂雀が、まだ生きていた頃のお話として語られる蜂雀を話者とした物語が、この作品の軸となっています。少し複雑な構成ですね。 ペムペルとネリの兄妹は畑を耕して、歌をうたいながら楽しく暮らしていました。蜂雀がもったいぶるように、始終この兄妹のことを可哀想にとつぶやきながら、ぽつりぽつりと話しを始めます。トマトに黄色い実がなったのを、兄弟は黄金製と思い込んでしまいます。 ある夕方に遠くの野...
'ものがたり'散策 | 2017.10.09 Mon 18:24
季節は秋でしょう。城跡の真ん中の小さな四つ角山に、めくらぶどうの木がに虹のような実を実らせていました。そこへ、かすかな日照り雨が降り、大きな虹がかかりました。 めくらぶどうは、虹に語りかけました。虹への自分の敬いの気持ちを受け取ってもらいたい、そしてその美しさのためなら自分の命を百ぺん捧げてもいいとまで言わしめます。 しかし虹は、美しいのはあなたも同じだと、めくらぶどうをたしなめました。そして、すべての存在は、まことの力のなせる技で、現れては消えるけれど、皆限りない命であり、同じ喜びの発...
'ものがたり'散策 | 2017.10.08 Sun 18:27
ふた子の星 一 天の川の岸の双子の宮で、毎夜星めぐりの歌に合わせて銀笛吹くことを役目としているチュンセとボーセ童子という小さな二つの星がありました。 ある朝、二人は空の泉に来てみると、大ガラスとサソリの星の死闘が始まりました。両者は相打ちになり、それを二人の童子が介抱します。 そして深い傷を負ったサソリを今夜の星めぐりに間に合うように二人の童子は送ってやりました。 しかし二人の童子は、自身の役目を果たすべく宮に帰るための時間がなくなりました。すると、空の王様の使者である稲妻が現れて、...
\'ものがたり\'散策 | 2017.10.07 Sat 18:10
ある死火山の裾野に、ベゴとあだ名される、大きな丸い黒い石がじっとすわっていました。ベゴというあだ名は、そこら周りに散らばっている、角のある石によってつけられたものです。 べゴ石は、気が良く、温厚で、一度も怒ったことがない事から、周りの角のある石からは、からかわれ放題でした。 べゴ石は、周りの石ばかりではなく、隣に生えたおみなえしや、どこかから飛んできた蚊や、自身に生えた苔にさえ馬鹿にされる始末。 そんなとき地質学者がやってきてベゴ石を典型的な火山弾と認め、東京帝国大学に標本として送...
'ものがたり'散策 | 2017.10.06 Fri 18:18
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