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あるうろこ雲がかかる月夜の晩、恭一が、危険であり罰金ものであるにもかかわらず、鉄道線路の脇を歩いていると、不思議な出来事に出会います。 遠くには停車場の明かりが綺麗に見えます。そしてシグナルが下がりました。ここまでは何も珍しいことではありませんでした。 しかし、ここからが大変です。線路脇の電信柱が、軍歌に合わせて一斉に前進を始めたのです。 そして威張った爺さんの号令と共に、電信柱は行軍します。爺さんは恭一に、見てしまったものはしょうがない、友達になろうと言いました。 爺さんは自分を電...
'ものがたり'散策 | 2017.11.04 Sat 18:25
三十匹のあまがえるが、庭造りを職業として楽しくやっていました。ところがある日、彼らは本部へ引き上げる途中、舶来ウェスキイ(ウイスキー)、一杯二厘半の看板を掲げた、新しい店が開店しているのを見て、物珍しのあまり店の中に入っていきました。中にはとのさまがえるがいました。 あまがえるたちはウェスキイなるものを知りません。そこでどんなものかと注文しました。 それは西洋の酒でした。そして、一杯が二杯、二杯が三杯となり、飲めば飲むほど次が欲しくなります。やがてあまがえるたちは酔っ払って、皆、寝てしまい...
'ものがたり'散策 | 2017.11.02 Thu 18:22
『よくきく薬とえらい薬』 宮沢賢治童話全集 4 より - 寓話的手法を用いた童話 『車』 宮沢賢治童話全集 4 より - 労働の楽しさをうたった明るい物語 『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』 宮沢賢治童話全集 4 より - 母親の愛情 『注文の多い料理店』 宮沢賢治童話全集 4 より - 風刺から醸しだされるユーモア 『土神ときつね』 宮沢賢治童話全集 4 より - 恋愛の暗部を扱った童話らしからぬ物語 『チュウリップの幻術』 宮沢賢治童話全集 4 より - 心象スケッチから浮かびあがるもの 『茨海小学校』 宮沢賢治童話...
'ものがたり'散策 | 2017.10.31 Tue 18:25
旅人ガドルフは、惨めな旅の黄昏を、激しい雨に降られ、何もかもむちゃくちゃだと思いながら歩いています。やがて辺りは夜になり雷が明滅します。もう歩けそうもないと思い、ガドルフは、路傍の大きくて真っ黒な屋敷に避難しました。 そこには、人が住んでいた形跡はあるものの無人のようです。皆どこかへ避難したのかと思いながらが中に入りまました。濡れた着物を脱ぎ、乾いた着物に着替えると、背負っていた背嚢を下ろして、中の小さな機器を確かめます。 ふと、二階に誰かいるかも知れないと思い確かめに行くと、雷光に...
'ものがたり'散策 | 2017.10.30 Mon 18:30
農学校の教師のわたしが、火山弾の標本を取るためと、そこにはありえない、野生のはまなすが生えているとの噂を確かめるため、茨海(ばらうみ)の野原に向かいます。 はまなすは見つけることはできませんでしたが、わたしが見つけなかったからと行って、その存在を否定することはできません。しかしわたしが見つけたなら証拠となりましょう。だからわからずじまいです、と述べられます。 ところで、手頃な火山弾はひとつ見つけました。しかしこれは、これからわたしが向かうであろう、茨海きつね小学校の校長先生に寄付させられ...
'ものがたり'散策 | 2017.10.29 Sun 18:22
洋傘直し兼研師が、農園のすももの垣根に沿ってやってきます。彼は、垣根の隙から見える花に誘われて、農園の中に入って行きました。 (ここにお前の仕事はあるまいに) すると園丁が出て来るので、洋傘直しは、なにか御用はないか、研ぎ物はないかと尋ねました。園丁は主人に聞きに行きます。 そして園丁はいくつかの研ぎ物を持ってきました。値段交渉をして、洋傘直しは井戸の傍らで預かったものを研ぎ始めます。ひばりが、空に登って鳴きました。あたりは、輝く五月の昼過ぎの景色です。園丁が研ぎ物の追加を持ってき...
'ものがたり'散策 | 2017.10.27 Fri 18:43
一本の美しい女の樺の木がありました。彼女には、正直かも知れないけれども、粗野で野暮な、乱暴者の土神(土地の神)と、不正直ではあるかも知れないけれど、いっけん気配りができて上品な、似非物知りのきつねという、ふたりの男友達がいました。 彼女はあまり自分の意志を示しませんが、どちらかというときつねの方を好いていました。 初夏のある晩、きつねが樺の木を訪れて、天体や、ツァイスの望遠鏡の話をして、帰りにはハイネの詩集をプレゼントしました。 翌朝には、土神が、樺の木を訪れて、突然何やら訳のわか...
'ものがたり'散策 | 2017.10.26 Thu 18:23
狩猟に来た、虚栄心が強くて、独りよがりな東京のふたりの若い紳士が、それぞれ猟犬を連れて山に入ります。ところが獲物は見つからず、しかも猟犬がどうゆうわけか泡を吹いて死んでしまいます。 そんなわけで、ふたりの紳士は山を下りることにしました。ところがふたりは道に迷っていることに気づきます。そんな折、ふたりはなにか食べたいと思っていたところ、忽然と一件の西洋料理店が現れ、ふたりは立ち寄ることにしました。 ところがふたりの前に次々と現れるのは、店主の奇妙な注文が記されたいくつもの扉と、長い廊下...
'ものがたり'散策 | 2017.10.24 Tue 18:19
JUGEMテーマ:童話 グリム童話にはプリンセスのお話が多いですが、内容もいろいろ。 中でも、このお話はロマンチックというより、かなり結果オーライな気が(Tote はけっこう好きなんですが)…。 「かえるの王様/2001年版(Der Froschkönig)」です。 井戸に金のまりを落としたお姫さま。 友だちになってあげるからと言って、かえるにまりを拾ってもらいますが、約束を無視してお城に帰り、訪ねて来たかえるをかなり邪険にしたあ...
ブッククーリエ [BOOKCOURiER] 店長日記 | 2017.10.23 Mon 15:06
主人公のホロタイタネリは、でまかせのうたをうたいながら、冬中かかって凍らして、細かく裂いた藤づるを叩いていました。それを母親が織る着物の繊維にするため、口で噛砕くのがタネリの仕事のようです。 ところで、タネリは早春の野原の明るさに誘われて、とうとう森に入るなという母親の言葉を背に、叩いていた藤つるをひと束持って、それを、口でにちゃにちゃ噛砕きながら野原に出ていきました。 タネリは柏の木や、ひきがえるや、栗の木、鳥のときなどに声をかけながら散策していくと、いつの間にか不気味な暗い木立の森を...
'ものがたり'散策 | 2017.10.22 Sun 18:44
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