[pear_error: message="Success" code=0 mode=return level=notice prefix="" info=""]
JUGEMテーマ:Book review「残響」保坂和志(著)文藝春秋、1997年 「コーリング」と「残響」の2篇が収められている。いずれも似たようなトーンの小説であるが、これまで読んできた保坂和志の初期の頃の作品と違って、若者特有の明るさが影を潜め、登場人物たちの考えることもかなり観念的な色合いが強くなっている。ストーリーがないという小説のスタイルに変わりはないが、文体はかなり普通っぽくなっているように感じた。荒々しいアイラモルトを楽しもうとしたのに、ラフロイグではなくブナハーブンを頼んでしまって感じるよ...
2σの向こうに | 2009.12.02 Wed 19:07
JUGEMテーマ:Book review「頂きはどこにある?」スペンサー・ジョンソン(著)扶桑社、2009年 自己啓発本というのは総じて簡単に読めてしまうものが多いのだが、この本は特にそうである。内容としては、山にいるときの傲慢さと谷にいるときの恐怖心という、現実を見えなくさせて真実をゆがめてしまうエゴを捨て去ることにより、山には長く居続けることができ、谷からは早く抜け出すことができるというものである。まとめてしまうと簡単なことなのだが、文中のあちらこちらに結構いいことが書いてあってなかなか馬鹿にできない本...
2σの向こうに | 2009.12.01 Tue 18:57
JUGEMテーマ:Book review 「苫米地式コーチング」苫米地英人(著)インデックス・コミュニケーションズ、2009年 またまた苫米地本である。基本的にはこれまでに読んだ苫米地本に書かれていることの繰り返しではあるのだが、苫米地英人のメソッドみたいなものを身につけるためには反復学習という意味で複数の苫米地本を読むのも1つの手かもしれない。おそらく一度読んだだけではそのときに納得はしても段々と忘れてしまうだろうからだ。それでもこの本は「コーチング」というタイトルが付いているだけあって、いままで僕が読ん...
2σの向こうに | 2009.11.30 Mon 21:20
JUGEMテーマ:Book review 「野ブタ。をプロデュース」白岩玄(著)河出書房新社、2004年 素晴らしい青春小説である。小説前半は若々しい溌剌感が心地よいのだが、その溌剌感は主人公が絶対的な孤独感を紛らわせるために薄っぺらで居心地のいい愛情を求めて自分を演じていることに由来したものである。なにがどう暗転していくのかとても想像がつかなかった前半から一転し、後半は主人公がその薄っぺらさに足元を救われてすべての友情や愛を失ってしまうというストーリーだ。その転換点となるコンビニでのシーンはまことに見事で...
2σの向こうに | 2009.11.29 Sun 05:23
Book reviewサンネンイチゴ、読みました。やっぱり笹生さんの本は面白い。 考えていることとやっていることが不釣り合いなポエマー、ナオミ。ケンカなら誰にも負けない、いいとこのお嬢さんでド金髪のアサミ。昔アサミに助けられてから、ずっと彼女を慕っているヅカちん。 そんな3人が織り成す、正義?と友情の物語。 ラスト、ナオミがキレるシーンが好き。アサミと意思疎通した瞬間とか。 読んでて爽快でした。
corduroy | 2009.11.28 Sat 14:29
JUGEMテーマ:Book review 「日本の子どもの自尊感情はなぜ低いのか」古荘純一(著)光文社新書、2009年 自尊感情とはセルフ・エスティームの訳語であり、苫米地英人も自己評価という訳で多くの著書で取り上げている概念である。苫米地は自分の夢を実現するという観点からこの概念を扱っているが、この本では他者との関係性の観点から、自尊感情が低いと、他人のことも否定的に捉えたり、他人からの言動を被害的に捉えたりしてしまい、社会的な関係がうまく成立していかなくなってしまうと説いている。そのため自尊感情を...
2σの向こうに | 2009.11.28 Sat 10:18
JUGEMテーマ:Book review「キッチン」吉本ばなな(著)福武書店、1988年 今から20年以上も前に書かれた小説である。なぜか僕はこれまでよしもとばななの著作を読んだことがなかったのだが、最近は日本の現代小説を読むことが僕のマイブームになっていることもあって一度読んでみることにしたのである。小説の出来不出来みたいなものについては良くわからないのだが、この本に収められている3篇の小説すべてにおいて、出てくる大学生たちがやたらとお金を持っているのはバブル最盛期というこの小説が書かれた頃の時代背景が反...
2σの向こうに | 2009.11.27 Fri 12:01
JUGEMテーマ:Book review「ねえ、ぼくのアスペルガー症候群の話、聞いてくれる?」ジュード・ウェルトン(著)、長倉いのり、門眞一郎(訳)明石書店、2006年 アスペルガー症候群(AS)の特徴についてわかりやすく、子供にも理解できるように説明した本である。形式としては、アスペルガー症候群の子供が本人の口からその症状を友達に説明するという形をとっているが、まず本人にそれをどのように自覚させればいいのかが問題ではないだろうか。その辺を解決してからでないとこの本の出番もないような気がする。といっても僕もまだ...
2σの向こうに | 2009.11.26 Thu 13:06
JUGEMテーマ:Book review「ねえ、ぼくのアスペルガー症候群の話、聞いてくれる?」ジュード・ウェルトン(著)、長倉いのり、門眞一郎(訳)明石書店、2006年 アスペルガー症候群(AS)の特徴についてわかりやすく、子供にも理解できるように説明した本である。形式としては、アスペルガー症候群の子供が本人の口からその症状を友達に説明するという形をとっているが、まず本人にそれをどのように自覚させればいいのかが問題ではないだろうか。その辺を解決してからでないとこの本の出番もないような気がする。といっても僕もまだ...
2σの向こうに | 2009.11.26 Thu 13:05
JUGEMテーマ:Book review 内容紹介 骨に染みいり血が滲む、絶壁のような険しい孤独。追い詰められた魂。私は愛してはいけない人を愛してしまったのか――。能楽のストーリーにインスパイアされた物語3篇をつむぐ傑作恋愛小説集! 私にとっては辛い恋愛小説と言えば中山可穂さん。今回は短編2編と中篇1編からなる小説でした。どれも辛く悲しくそして濃厚な愛の物語なのですが、以前の中山さんの作品に比べて私はなぜかサラッと流れるように読めてしまい、あまり頭の中に濃く残りませんでした。中山さんの持ち味...
ものモノmono | 2009.11.25 Wed 22:17
全1000件中 721 - 730 件表示 (73/100 ページ)