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昔話

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昔話
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 日本の昔話から外国の昔話まで。子どものころに、両親やおじいちゃん、おばあちゃんに話してもらった、懐かしいお話。
 「むかし、むかし、あるところに……」で始まり、「めでたし、めでたし」で終わる昔話は、時代を超えて語り継がれてきた奥の深いお話。
 お気に入りの本やお話しを教えて下さい。
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「へなへなへな」 (江戸小話)

               きょうの江戸小話 「へなへなへな」 むかし、西の国に、『こうのいけ』という、 それは大した長者さまがおりました。 大きなお屋敷には、大勢の人が働いています。 ある時、野菜畑になんとも大きなダイコンが出来ました。 そのダイコンの、大きくて太いこと。 まるで、大木の様です。 「お化けダイコンじゃ」 と、ひょうばんになって、見物の人たちが集まってきました。 するとダイコンは得意そうに、さらに大きくなりました。 ところが『こう...

まつもとJIN | 2015.08.22 Sat 04:21

「えんがない」 (江戸小話)

                  きょうの江戸小話 「えんがない」 あるところに、とてもあわて者の娘がいました。 この娘も年頃になり、いよいよお嫁に行く日が来ました。 娘をとても可愛がっていた母親は、お嫁に行く娘に言いました。 「お嫁に行っても、嫌な事をがまんすることはないよ。 新しい家に、えんがあればいいけど、もしえんがなかったら、 あきらめて帰っておいで」 「はい、えんがなかったら、無理をせずに帰ってきます」 娘がお婿...

まつもとJIN | 2015.08.15 Sat 17:39

「けち」 (江戸小話)

                きょうの江戸小話 「けち」 むかしむかし、ある村に大そうけちな亭主がいました。 けちもけちで、そのけちぶりは、あたりの村々で誰一人 知らない者はいないほどでした。 ある日の事、亭主は廊下でくぎに足をひっかけました。 見てみると、古いくぎの頭が出ています。 亭主は女房を呼ぶと、 「おい、隣へ行って金づちを借りて来い。三年前に一度、 はかりを貸してやった事があるで、まさかいやとは言わんじゃろ」 女房はさっそく隣まで行きましたが、いつまで...

まつもとJIN | 2015.08.08 Sat 05:37

「親父さまあり」 (江戸小話)

                      きょうの江戸小話 「親父さまあり」 江戸の下町に、とてもりちぎな親父がいました。 ある日の事、親父は息子にむかって、しみじみと言い聞かせました。 「人というものは、ふだんからの心がけが何よりも大事じゃ。 家にある物には、道具、ふくろ物、風呂敷包みにいたるまで、 きちんと中身を書きつけておけ。 いざというとき、誰が見てもわかるようにな」 「はい。親父さま」 息子の方もなかなかのりちぎ者...

まつもとJIN | 2015.08.01 Sat 07:09

「あわてふろしき」 (江戸小話)

               きょうの江戸小話 「あわてふろしき」   むかしの寺では、魚や肉を食ベてはいけない事になっていました。 さて、寺男)の太作は急ぎ足で帰ってくると、台所にいた和尚さんに言いました。 「和尚さま。今さっき、珍しい物を見てまいりました」 「ふむ、そりゃ、何じゃな?」 太作はニヤッと笑って、言いました。 「はい。横町の魚屋に、和尚さまの大好きなタコがございました」 タコと聞いて、和尚さんはあわてて口に人差し指をあてて、 「し...

まつもとJIN | 2015.07.19 Sun 06:17

「ないしょ話」 (江戸小話)

                                        きょうの江戸小話 「ないしょ話」 むかしむかし、上野の忍ばずの池の弁天さまが、久しぶりのお開帳という事になりました。 おかげで弁天さまのお堂がある小さな島は、朝早くから日暮れまで大変な賑わいです。 アメ屋に、だんご屋、おもちゃ屋などは当たり前で、子どもの名前を...

まつもとJIN | 2015.07.11 Sat 17:29

「ないしょ話」 (江戸小話)

                   きょうの江戸小話 「ないしょ話」 ある天気の良い日、お百姓が畑で何やらまいていました。 そこを通りかかった隣村の五助が、お百姓に尋ねました。 「やあ、良い天気だね。ところで、何をまいているんだね?」 するとお百姓は、あわてて五助に近寄ると、 「しーっ、声が高い」 と、言いました。 それを聞いた五助は,(ははーん。このあわてぶりからすると、 さては人に言えぬような世にも珍しい物の種でもまいているのだな) と、思...

まつもとJIN | 2015.07.04 Sat 17:28

「大福虫」 (江戸小話)

        きょうの江戸小話 「大福虫」 むかしむかし、ある田舎のお話です。   町から来た人が、道に大福もちを一つ落としていきました。  「おや? おかしな物を落としていったぞ」   子どもたちが集まってきましたが、この田舎では誰も大福もちを見た事がないので、それが食べ物だとわかりません。   子どもの一人が指でさわってみると、ぐにゃりとしています。  「うへぇー、ブヨブヨして気味が悪いな」   子どもたちが不思議が...

まつもとJIN | 2015.06.28 Sun 06:32

「どうでも、しやぁがれ」 (江戸小話)

                                        きょうの江戸小話 「どうでも、しやぁがれ」 あるところに、大変いせいのいい男がいました。 この男、いせいはいいし、たんかは切れるし、なかなか元気がよいのですが、 ただ一つの欠点があります。 それは、カミナリが大の苦手だという事です。 ある日...

まつもとJIN | 2015.06.20 Sat 17:43

「ごんすけのお使い」 (江戸小話)

                きょうの江戸小話 「ごんすけのお使い」 ある店に、ごんすけという、あわて者が働いていました。 「おーい、ごんすけ」 「へーい、だんなさま、何でございますか?」 「すまないが、隣町のもくべえさんのところへ、ことづけを頼まれておくれ」 「へーい、では、さっそく」 ごんすけはことづけの内容も聞かずに、飛び出して行きました。 「やれやれ、あいかわらず、そそっかしい奴じゃ」 だんながあきれていると、間もなくごんすけが戻ってきました。 「おい。ことづ...

まつもとJIN | 2015.06.13 Sat 17:23

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