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きょうの江戸小話 「あわてふろしき」 むかしの寺では、魚や肉を食ベてはいけない事になっていました。 さて、寺男)の太作は急ぎ足で帰ってくると、台所にいた和尚さんに言いました。 「和尚さま。今さっき、珍しい物を見てまいりました」 「ふむ、そりゃ、何じゃな?」 太作はニヤッと笑って、言いました。 「はい。横町の魚屋に、和尚さまの大好きなタコがございました」 タコと聞いて、和尚さんはあわてて口に人差し指をあてて、 「し...
まつもとJIN | 2015.07.19 Sun 06:17
きょうの江戸小話 「ないしょ話」 むかしむかし、上野の忍ばずの池の弁天さまが、久しぶりのお開帳という事になりました。 おかげで弁天さまのお堂がある小さな島は、朝早くから日暮れまで大変な賑わいです。 アメ屋に、だんご屋、おもちゃ屋などは当たり前で、子どもの名前を...
まつもとJIN | 2015.07.11 Sat 17:29
きょうの江戸小話 「ないしょ話」 ある天気の良い日、お百姓が畑で何やらまいていました。 そこを通りかかった隣村の五助が、お百姓に尋ねました。 「やあ、良い天気だね。ところで、何をまいているんだね?」 するとお百姓は、あわてて五助に近寄ると、 「しーっ、声が高い」 と、言いました。 それを聞いた五助は,(ははーん。このあわてぶりからすると、 さては人に言えぬような世にも珍しい物の種でもまいているのだな) と、思...
まつもとJIN | 2015.07.04 Sat 17:28
きょうの江戸小話 「大福虫」 むかしむかし、ある田舎のお話です。 町から来た人が、道に大福もちを一つ落としていきました。 「おや? おかしな物を落としていったぞ」 子どもたちが集まってきましたが、この田舎では誰も大福もちを見た事がないので、それが食べ物だとわかりません。 子どもの一人が指でさわってみると、ぐにゃりとしています。 「うへぇー、ブヨブヨして気味が悪いな」 子どもたちが不思議が...
まつもとJIN | 2015.06.28 Sun 06:32
きょうの江戸小話 「どうでも、しやぁがれ」 あるところに、大変いせいのいい男がいました。 この男、いせいはいいし、たんかは切れるし、なかなか元気がよいのですが、 ただ一つの欠点があります。 それは、カミナリが大の苦手だという事です。 ある日...
まつもとJIN | 2015.06.20 Sat 17:43
きょうの江戸小話 「ごんすけのお使い」 ある店に、ごんすけという、あわて者が働いていました。 「おーい、ごんすけ」 「へーい、だんなさま、何でございますか?」 「すまないが、隣町のもくべえさんのところへ、ことづけを頼まれておくれ」 「へーい、では、さっそく」 ごんすけはことづけの内容も聞かずに、飛び出して行きました。 「やれやれ、あいかわらず、そそっかしい奴じゃ」 だんながあきれていると、間もなくごんすけが戻ってきました。 「おい。ことづ...
まつもとJIN | 2015.06.13 Sat 17:23
きょうの江戸小話 「ますおとし」 むかしは、よく、ますおとしというやり方で、ネズミを取ったものでございます。 これはますをふせた中にえさを入れ、ふちにつっかい棒をしてネズミが入るようにしておきます。 ネズミがえさを食べに入ると棒が倒れて、ネズミの上にますがかぶって出られなくなるという仕掛けです。 ある時、ますおとしに、ネズミが一匹かかりました。 尾だけが...
まつもとJIN | 2015.06.06 Sat 05:26
きょうの江戸小話 「殿さまの値打ち」 お城の殿さまは、じまん話が大好きです。 今日もえらい坊さんに、法話を聞きながら、 「のう住職、余の値打ちを金にすればどのくらいかのう?」 「はあ、およそ、一両ばかりかと存じま...
まつもとJIN | 2015.05.30 Sat 17:16
きょうの江戸小話 「夢」 「おや、財布が落ちている。こいつは、いい拾い物だ」 八つぁんは、さっさとふところにねじ込んで家に帰って開けてみると、 なんと百両もの大金が入っております。「こいつは、誰かに見られたら大変だ! そうだ、庭に穴を掘ってうめておけば安心だ」 さっそく庭に穴を堀り、百両をうめてから、その上にクソをたれました。 「こうしておけば、あやしむ者もおるまい」 と、安心したとたんに、夢から目が覚めました。 「おや? 金を拾ったのは? あれは...
まつもとJIN | 2015.05.23 Sat 17:17
きょうの江戸小話 「おなら」 風の強い、ある晩の事。 泥棒がえんの下にもぐり込んで、みんなが寝静まるのを待っていました。 だんだん風が強くなってくると、表の戸に風が当たって、 「ぶううー、ぶううー」 と、鳴りました。 それを聞いた亭主が、 「今の音は、お前のおならか?」 と、奥さんに聞くと、奥さんは怒って言いました。 「まあいやだ。わたしがいつ、おならをしました?!」 「そうか。しかし確かに、おならの音が聞こえたのだが。・・・もしや泥棒がどこ...
まつもとJIN | 2015.05.16 Sat 05:18
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