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前回の、回復を図るオーガスタスの絵です。 今回はちょっと違うんですが…。 でも一応結界内と言う事で…。 がんっ! 地も揺るぐような激しい音。 ギャァァァァァァァァァァァ。 ギュンターは目を、疑った。 ディングレーもぎょっ! として顔を上げ、オーガスタスはやれやれ。と笑みを口の端に浮かべ、首を垂れて横に数度振った。 結界を叩く化物の、その腕から炎が上がり、腕から肩、胸、腹を焼く炎に一瞬で包まれ、化物はのたうち回る。 それを見つつ結界に腕を、打ち落とした化物も同様。 ...
アースルーリンドの騎士 | 2012.01.08 Sun 16:21
JUGEMテーマ:連載 「佐倉さん?」 「えっ!?」 「最近、忙しそうやね」 「ええ、まあ、忙しいかも・・・」 世話焼きの石黒が笑顔で問いかけると、佐倉も笑顔で答えた。忙しいというのは、この場合は充実しているということだろうか。そうであれば、最近の佐倉の生活は充実していると言えた。学校が冬休みに入り、年明けの秋期試験を終えれば後は長い春休みの到来である。できればその間にビリヤードの腕前の方もこっそりと上達しておきたいと企んでいた。 堀川の奥さんは昼前から夕方までを主に担当して、佐倉は夕方...
Race to Eleven 〜 レース・トゥ・イレヴン | 2012.01.03 Tue 05:22
戦場を飛び出すシェイルら一行。 今日はお休み時間で早い時間にお風呂に出かけたので 更新すっかり遅くなりました。 テテュスが、エルベスを見る。 エルベスが微笑む。 「レイファスを、護る自信が無い?」 テテュスが切なげに、エルベスを見つめる。 そして、俯くと告げた。 「必ず…危なくなったらワーキュラスに引かせて貰うと…絶対に!」 エルベスは微笑んで頷く。 「…君のほうが、間違いなく大事だ」 そして、アルファロイスの指示で馬を呼び寄せ、次々騎乗するアーマラスの騎兵達を、見る。 「…彼...
アースルーリンドの騎士 | 2011.12.29 Thu 17:58
JUGEMテーマ:連載 「ようこそ、いらっしゃい」 たびたび登場するこの年配の女性は、よく大家さんと呼ばれ、この町内では慣れ親しまれた存在だ。 以前には堀川ビリヤードに駆け込んで勝負を挑んできた龍プロを14−1ゲームで迎え撃ち、衆目の中で相手を下したことで一目置かれる存在となったのである。 ホームでの初の試合で惨敗を喫した佐倉は、藁にもすがる思いで、「相田家」の門戸を叩いたのだった。 年の瀬も迫る頃、世間の慌ただしさとは別世界のようにこの界隈は静かさを保っていた。 「ひょっとして、あた...
Race to Eleven 〜 レース・トゥ・イレヴン | 2011.12.28 Wed 01:04
今回もこちら…。 しまった。この間はムストレスにしときゃ良かった…。 『闇の第二』に取っては宿敵の「右の王家」の男。 この過去の対戦が本物で、ここで「右の王家」を潰して置けたら 『影』達に取ってこの後は天国だった事でしょう…。 私的には、そうならなくて本当に、良かった…。 『影』が人間をおやつにむしゃむしゃ食ってる世界なんて嫌。 そんなんだったらアースルーリンドなんて、書いてないわ…。 オーガスタスも聞いた。 乗っ取られた兵が正気に戻り、そう…囁くのを。 「…長!」 「我...
アースルーリンドの騎士 | 2011.12.19 Mon 16:58
やっと城内が動き出します。 しかし結界の要であるアイリス。 どれだけ動けるのか? 19 ディアヴォロス到着 ディンダーデンはそっと気絶したノルンディルの体をその、塔を降りたタナデルンタスの自室の、目立たない隅に隠す。 そして机の上の小瓶を開け匂いを嗅ぎ、一つを掴むとノルンディルの、鼻に垂らす。 「…これで暫くは大丈夫だろう?」 アイリスに振り向く。 が、アイリスは窓の外を見つめていた。 「姿を隠せるマントをくれ」 「…どうした?」 背後から覗くと、移動するローランデ、スフォ...
アースルーリンドの騎士 | 2011.12.09 Fri 12:54
JUGEMテーマ:連載 自分の本当の姿は、炎に逃げまどう弱い自分じゃない。 炎に立ち向かって切り払う、強い自分なはずだ。 望めば手にはいる。 立ち上がれば手が届く。 信じていれば、着実に前に進んでいれば、決して運命は自分を裏切らない。 その確信はエヴィンの中で燃え渦巻く。 英雄の血。 彼の名はエヴィン=アルロ=リスバーン。 ウィルシード建国の英雄、天翼の騎士ヴァーンの末裔。 そしておそらく、未来大陸を揺るがすひとつの貴き焔。 前髪に隠れて、アルスの表情は伺えない。 しかし、アルスはつ...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2011.12.02 Fri 13:50
JUGEMテーマ:連載 ※※※ 陽が、傾いてきていた。 エヴィンは大荷物を抱えて、独りきりだった。 何度か道行く人が手を貸してくれようとしたがすべて断った。 アルスの背負ったものに比べたらこんなもの藁束のように軽い荷物だ。 しかしエヴィンは、休憩しに入った公園の片隅の大きなケヤキを仰ぎながら、ついにそこにへたりこんだ。 「手が、二本じゃ足らん……」 肩で息をつく。 「あの馬鹿……荷物持ち放棄しやがって」 何も知らなかった。 考えたこともなかった。 あんなにあいつが傷ついている...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2011.12.01 Thu 11:51
JUGEMテーマ:連載 白いテーブルの上を、エヴィンの指は勝手に弾き慣れた旋律を辿り、たんたんと音を立てて動く。しかし陽気なのはその指の運びだけで、エヴィンの目は落ち着きなく虚ろに宙をさまよっていた。 アルスは、無言でジュースをずびずびしている。 平和なティータイム。二人はこの界隈の人間なら必ずと言っていいほど御用達の店、トパック氏のカフェテラスでひと休みをしていた。もちろん安直に紅茶にスコーンでもかまわない。しかしここではなんと言ってもシルキスのジュースだ。 シルキスとは南国都市レイデリ...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2011.11.30 Wed 22:43
JUGEMテーマ:連載 アルスの顔色がよくない。その目線の先に……街頭の新聞売り。 「帝国との戦況が動いたみたいだな」 ぽつりとアルスが言う。 クシャトリア帝国。中央大陸の覇者。 エヴィンをはじめとするウィルシード人の因縁の相手だ。 占領されているのは、古代皇国ゼルシト。 「お前の故郷は、ゼルシトだったな」「うん、まあ。覚えてねえけど」「生き別れの親御さん、無事だといいな」「うん」 怒りが消える。イライラも宙に霧散した。 アルスの瞳が寂しそうで、胸が痛くなった。 生まれつき家...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2011.11.29 Tue 21:16
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