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…何か…敵対してる二人だし 大体こんな事態に成ったのはメーダフォーテのせいなのに…。 掛け合い漫才にしか思えないのは、どうして? …あ、どっちも神経が、マトモじゃないからか…。 化物に化物と言われりゃ、流石のアイリスも堪えるのかも…。 アイリスはつい、敵の筈のメーダフォーテに思い切り嫌味を言いたい気持ちを抑え、尋ね返す。 『…そんなに…弱るのか?』 『さっき…一人運んだろう?! その前は二人。 その度ひどい亀裂が入り、元に戻らない。 以前は多少軋み、小さな亀裂が入っても…元に戻...
アースルーリンドの騎士 | 2012.04.19 Thu 05:53
JUGEMテーマ:連載 円筒形の白い石油ストーブの中で、灯された炎がオレンジ色に光り、相田邸の離れを静かに暖めている。春の到来が近づくにつれ、冬との別れを惜しむように外の天候は荒れていた。不気味なほどの濃い灰色の雲が空を覆い、時折大きな雨粒が窓ガラスを殴りつけるように降り注ぐ。すきま風が笛の音を奏でるようにビュービューと窓を鳴らし、強い風が窓枠ごとガタガタと大きな音を立てて震わせる。 離れの天井からぶら下げられた2本の蛍光灯はその下のビリヤードテーブルを静かに照らしていた。テーブルの傍らに...
Race to Eleven 〜 レース・トゥ・イレヴン | 2012.04.17 Tue 03:34
JUGEMテーマ:連載 真っ暗で焦げ臭い店内には二人の男がカウンターの椅子に腰掛けていた。一人はこの店のマスター、そしてもう一人は”世話焼き”の石黒である。 「やれやれ、やっと落ち着いてきたよ」マスターは天井に向けて照らしている懐中電灯を、木製のカウンターにドンと置いてうつ伏した。 石黒は何かパラパラと落ちてくるのではないかと天井を見渡した。 「放火なんて、本当についてへんなあ。奥さんの入院もあったり、一度お祓いしてもらった方がええんちゃうか」 「そう思って神社行ってきたとこやわ。警察の聴取...
Race to Eleven 〜 レース・トゥ・イレヴン | 2012.04.10 Tue 17:48
「あら、エヴィン。目が覚めちゃったの?」 ……へ? 「シェ、……シェーダ?」 俺は瞬間カァッと顔が燃え上がったのを感じながら、反射的に飛び起きた。目に入ったのは、青い花柄の水着を着た、シルバーブロンドのたおやかなる美少女。 そしてその、むきだしの、真っ白な……足。 も、も、もしや……今のは……っっっ! ……俗に言う膝枕(しかも生足!)というヤツかっっ? な、なんという惜しいことをッ!そうだとわかってりゃ、寝たフリしてあのやーらかい感触をたっぷりじっくりしっかりと堪能しまくったのに……っっ! ...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.04.04 Wed 17:29
※PG12相当。小学生以下の方は念のため閲覧をご控え下さるようお願いします。 プロローグ 久々に暇を持て余していた休日、何気なく開いたアルバムの、一番終わりの方に張られていた写真には、青い海とひまわりと、みんなの笑顔が写っていた。 楽しかった夏休みも、思い出として過ぎ去ってしまうと切ないもんだな。そんじゃま、今回はその夏休みの事でもお話しするとしようか。 天下一品な剣の腕(正しくは適当に人並みな剣の腕)と金髪碧眼な小作りの美貌(正しくはただの発育不順)を持つこの俺、蒼穹の騎士・エ...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.04.04 Wed 08:53
ギュンターとディンダーデン ギデオンとディングレーと違い…。 ディアヴォロスとオーガスタスだともう突然どシリアス…。 オーガスタスは嬉しかったんですね…。 ついもらい泣き。 作者なのに。 オーガスタスは振り向く、ディアヴォロスの瞳を、見た。 その、いつもは神秘的に見える瞳は透けたブルー・グレーで、労るような色に、見える。 つい…顔が歪む。 が、ディアヴォロスに促すように微かに頷かれた時、オーガスタスは持ち上げた、剣を、下げた。 地に立て、杖代わりに掴まり、そして地...
アースルーリンドの騎士 | 2012.04.03 Tue 20:10
JUGEMテーマ:連載 翌日になってゴスロリ少女の兄、酒井正人が堀川ビリヤードを訪れたのは午後6時を過ぎたところだった。妹とは違って徒歩で店のドアを開けて普通に入店し、手にはキューケースの他に洋菓子屋の袋を下げていた。 「昨日は妹がお邪魔したそうで、ありがとうございました。つまらないものですが皆さんで・・・」とマスターにロールケーキを手渡した。 その場に佐倉たちも居合わせたが、ペアマッチの頃と比べてますます気持ちのいい好青年という感じであり、また堅苦しくなく打ち砕けた印象を受けた。 酒井が...
Race to Eleven 〜 レース・トゥ・イレヴン | 2012.04.03 Tue 00:13
JUGEMテーマ:連載 小さな身の丈の少女は明るいベージュ色のトレンチコートを脱ぐと、その下から濃紺のブレザーと白いレースの装飾が華やかなブラウスをまとい、シックな出で立ちで気品の高さを伺わせる。学校で定められたチョコレート色の革靴の底を2、3歩ほどコツコツと鳴らしたかと思うと、両手のひらを前に組み、丁寧なお辞儀をした。 「はじめまして、酒井葵と申します」 あまりにも丁寧な挨拶に、マスターも石黒も椅子からずり落ちそうになりながら、姿勢を正して直立し、腰の両側で手を真っ直ぐに伸ばしてお辞儀を...
Race to Eleven 〜 レース・トゥ・イレヴン | 2012.03.29 Thu 02:59
JUGEMテーマ:連載 Stage.6. 居候している家 −Side、陽太− 俺と陰絵の両親が死んでから今も、俺は人の家で生活をしている。世間一般では「居候」と言うが、本当の家族として暮らさせてもらっている。 俺が中3の頃までは全て養ってもらっていた。二人分の食費・給食費・教育費、全てを出してもらっていた。俺が高校生になってからはバイト代を、食費に当てている。といっても、それ以外の事に使える程のバイト代はない。その為にほとんどのお金は、今も出してもらっている。 ...
想いの欠片 | 2012.03.28 Wed 23:39
今日はギリでした…。 ちょっとのんびりしすぎ…。 ディンダーデンから見た、ディアヴォロスです。 …そうするつもりは、無かった。 がつい…ディンダーデンは敵の気配に剣を振りながらも、オーガスタスの前で剣を振り行くディアヴォロスに見惚れる。 黒の細かな長い巻き毛が散る。 この時代特有の衣装で手足の素肌を晒し、皮の編み込みサンダルで走り回る珍しいその姿に、視線が吸い付く。 一瞬の無駄無く、彼が剣を、上げたと思った瞬間敵は仰け反り、ディアヴォロスはとっくに剣を振り終わり下げていて、...
アースルーリンドの騎士 | 2012.03.25 Sun 23:21
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