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JUGEMテーマ:連載第二章 玄丈先生の懸念4 奇怪な噂(3) 気功師の予言に関する調査をまとめたぼくは、さっそく資料を片手に玄丈道場に出かけた。季節はすでに七月半ば、平年並みならあと数日で梅雨があけようかというころであった。 道場についたぼくははじめ誰に話そうかうろうろしたが、たまたまこの日は玄丈先生が整体操法も講座も休みで、比較的手があいておられるとのことだったので、それならいっそのこと玄丈先生に話をしてみようと思いついた。 そこで、玄丈先生に時間がほしいと申し出たところ、先生はあとで執務室に来...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.04.12 Sun 08:57
JUGEMテーマ:連載イルネージュ三回目。ヒロインは次回こそ(・・・・)あと二話目を少し編集しました。魔術は歩兵では無く工兵と決めていたのに、間違って歩兵と書いてました。(・・・・)まあ小さなことなのですが。 「われわれは自由なんだ。好きなところへ行き、ありのままの自分でいいのさ」 ある小説のその一節がとても好きなのだと、はにかんだ女性を思い出して、急に会いに行きたくなった。
Le Figuier Commun | 2009.04.11 Sat 23:23
JUGEMテーマ:連載 第二章 玄丈先生の懸念4 奇怪な噂(2) 恐ろしい予言はつづく。 ――世紀末の年、日本列島には台風が次々にやってきて、台風の当たり年になる。そして、九月中旬、太平洋の高気圧が急激に張り出し、太平洋の海面と海底を強く圧するようになる。その結果、海底のマグマが日本列島の下にもぐり込んでくる。 ――この影響をとりわけ受けるのが富士山である。富士山の下にはマグマが大量に入り込む。 ――そこに強い台風がやってきて、富士山の火口深くに大量の雨をしみ込ませる。大量の雨水は熱いマグマに熱せ...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.04.11 Sat 09:23
JUGEMテーマ:連載 きらきら星 2章 ♯12:合コン(偽) 6月15日、日曜日。 私はかおるに誘われたお出かけ(という名の合コンみたいなもの)のために、普段適当な服装をとりあえず外に出ても恥ずかしくない程度に整えた。 制服以外で久しぶりにはくスカートはピンクのプリーツだ。なんだか照れくさいような、気がする。 髪の毛は櫛を通して終わり。理由は面倒だからだ。 私は外見に関して、かなり大雑把のようだ。「では行ってきます」『おー、行ってこい』 かおるに誘われた日も翼はそう言った。ボキャブラリの少ない...
きらきら星 | 2009.04.10 Fri 20:19
JUGEMテーマ:連載第二章 玄丈先生の懸念4 奇怪な噂(1) ダイヤモンドホープ社の説明会から何日かたち、ようやく気持ちが落ち着いてきたころであった。奇妙な噂がぼくの耳に入ってきた。それは、今世紀中に東京に大地震が起き、しかも富士山までもが噴火するという天災の噂であった。 加藤さんから地震の話を聞いていたぼくは少々気になり、噂を調べてみようと思った。その結果、噂の出所は、ある人物がラジオ番組に出演したさいに語った内容であるとわかった。その人物は、かなり名の通った気功師らしい。 その気功師によ...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.04.10 Fri 09:18
JUGEMテーマ:連載 第二章 玄丈先生の懸念 3 ダイヤモンドホープ社の説明会(11)「あの会場に、以前ぼくをひっかけた男がいたんですよ。前田という男なんですがね。忘れもしない顔です。ですからこれはもう絶対インチキ商法に決まってます。ダイヤを売れば儲かる、売れなかったら在庫は返却してよい、と言葉巧みに信じ込ませてダイヤを買わせ、あとは知らん顔をするんですよ、きっと」「ええ、そうなの? でも、会場の人たちはみんな燃えていたじゃない」 敦子はまだ不審そうな顔つきでぼくの顔を見ている。「会場にいた...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.04.09 Thu 08:25
JUGEMテーマ:連載 第二章 玄丈先生の懸念 3 ダイヤモンドホープ社の説明会(10) 無理矢理敦子を引っ張って会場の出口まで来ると、この会社の社員らしき男がぼくの前に立ちはだかった。「どうなさいましたか?」 言葉はていねいだが、威圧するような態度だ。「どけ! どかないと警察を呼ぶぞ!」 ぼくは咄嗟に怒鳴りつけた。 男は一瞬たじろいで一歩退った。そのすきに、ぼくは敦子の手首を引っ張り、会場の外へ出た。 ぼくはそれでも心配だったので、ホテルの外に出てからも早足で歩きつづけた。敦子が息をはずませ...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.04.08 Wed 09:39
JUGEMテーマ:連載 きらきら星 2章 ♯11:青春話「ひかる、今週の日曜遊びに行こうや!」 という誘いが、水曜日の夜、かおるからやって来た。 ちょうどその日は予定はなかったので私も二つ返事で了解し、待ち合わせやメンバーなどを聞いた後で、私の部屋でごろごろしている翼に声をかけた。「翼ー、私日曜日出かけるけえ」『おー行ってこい』 今考えてみると、翼の態度は最初の頃に比べて柔らかくなったな、なんて。 そう思って少し笑ったら、翼がこちらを見てきた。『何笑ってんだよ』「ううん、何でもない」『・・・・...
きらきら星 | 2009.04.07 Tue 15:49
JUGEMテーマ:連載 第二章 玄丈先生の懸念 3 ダイヤモンドホープ社の説明会(9) しばらく会話をやり取りしていると、誰かが巽の背中をポンと叩いた。巽は引く手あまたらしい。「ほかのところにも回らないといけないので、そろそろ失礼します。今日はどうもありがとう。またお会いしましょう」 巽は軽く会釈して去った。 巽は知り合いがおおぜいいるらしく、あちこち挨拶しながら、演壇の方へと歩いていった。その途中で巽は待っていた男に呼び止められ、なにごとか話を始めた。 ぼくは何気なく巽が歩いていく背中を眼...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.04.07 Tue 09:36
JUGEMテーマ:連載 第二章 玄丈先生の懸念 3 ダイヤモンドホープ社の説明会(8) 「みなさん!」 彼は再び聴衆に問いかけた。「人生、こんなことでいいのでしょうか?」「ダメだ、ダメだ!」 聴衆は応えた。「みなさん! 愛と奉仕の精神で成功しましょう!」「愛と奉仕の精神で成功しよう!」 聴衆がおうむ返しに応えた。「キャプテン万歳」 会場はキャプテンへの賛辞で騒然となった。「ありがとう、みなさん。ありがとう」 キャプテンは聴衆の歓呼に応え、いつまでも手を振っていた。歓声は会場にこだまして、いつ果てると...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.04.06 Mon 20:01
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