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JUGEMテーマ:自作小説 風は色彩を持たない。光が風を彩色しているだけだ。風景とはのその文字が示すとおり風のありさまだから、目に見える世界は風が撫で回しているから色を持つのだろう。時間が止まれば世界は闇だ。というか世界は色を失う。その色には透明も含まれる。それはそうだ。時間が止まれば風が動きを止めるから、何も撫で回せなくなるし、光がつまり光子が動きを止めるから風が彩色されることもない。世界が目に見える状態を維持するためには、風と光は必須のリソースだ。しかし彼らが世界を形作ってい...
pale asymmetry | 2020.04.16 Thu 21:38
JUGEMテーマ:自作小説 境界なんてだいたい斑だ。つまり境界線なんて存在しない。そこは奔放に滲みが広がるエリアで、自分が二つのフィールドのどちら側にいるのかなんて解らないものだろう。あるいはどちら側にもいると言えるだろう。どちら側にもいないと言うことは難しいだろう。私が生命体として利己的である限り。というようなことを、私はバス停のやたらと長くやたらと硬いベンチシートにだらしなく腰掛けて考えたりしていた。バスを待っていたわけではない。というか、待っていても当分の間バスは来ない。こ...
pale asymmetry | 2020.04.15 Wed 22:26
JUGEMテーマ:自作小説 生命は宇宙から飛来したのだそうだ。でも飛来したのは多分短いコードに過ぎないだろう。それは生命と言うよりは生命の種子だろう。それが自身を複雑化してインフォメーションに変貌したのだ。それが進化だったのかどうかは疑問だと思う、私は。インフォメーションに、生命の種子から生命体に移ろいだことによって、コードの頃に確かに有していたはずの自由、変幻自在の自由を失ってしまったように思えてならないからだ。いや絶対に失っている。私たちは不自由だ。不自由すぎる。ゆるやかに空...
pale asymmetry | 2020.04.14 Tue 22:16
JUGEMテーマ:自作小説 最強の世界には、最強の敵が必要だ。あるいは最狂の世界には、最恐の敵が必要だ。こういう合わせ鏡は無限を生み出すことにしかならないから、結局途方に暮れることになる。それはそれで、ときには愉しく感じることもあるのだけれど、私の時間は有限だからいつもいつも合わせ鏡で悪魔を取り出すわけにも行かない。つまり私はそこまで退屈してはいないということ。目まぐるしく忙しい日々を過ごしているわけではないけれど、例えば今日や明日に実行するべきだろうと思われる事象はいくつもある...
pale asymmetry | 2020.04.13 Mon 22:27
JUGEMテーマ:自作小説 動画は作って低クオリティでも満足したのでそのシナリオをぶつけます多分これから一生動画を作ることはない字幕入れが世界で一番めんどくさいと思う …………ひゅうひゅうと風が吹いている。 ひらひらと裾が後ろへ引かれ、何の恨みがあるのか風は私をどんどん押しやっていく。踏ん張ってみたが……というか踏ん張るような動作を取っ...
My First JUGEM | 2020.04.11 Sat 17:16
JUGEMテーマ:自作小説 それは漆黒の巨大な鉾だった。それが風景をわっさわっさと揺さぶりながら近づいていた。比喩ではない。本当にその鉾が動くたびに、それの周辺の空間が幾ばくか歪んだのだ。なんと言えば良いのだろう。その鉾は実在するもとして確かに見えているけれど、違う時空に存在しているような、その時空が何かの作用でこの世界の時空と重なっているような、そんな感じだった。つまりその鉾はこの世界には存在していないのだ。違う場所での存在が、この世界と先鋭的に絡まって、この世界を移動している...
pale asymmetry | 2020.04.04 Sat 22:27
JUGEMテーマ:自作小説 ピカピカのスーツの銀色が眩しくて、少し恥ずかしかった。「飾りがなくて寂しいね」とお祖母ちゃんは言ってたけど、スーツの全部が飾りのようなもので、これ以上に何を飾り付ける必要があるのだろうと、僕には思えた。でもお祖母ちゃんはきっとお祖父ちゃんのスーツ姿を思い出しているのだろう。するとお祖父ちゃんはこの銀ピカのスーツに飾り付けをしていたのだろうか。どんな? 想像もつかない。クラントストル方程式を紋様化して飾っていたりしたのだろうか。それならきっと重かった...
pale asymmetry | 2020.04.03 Fri 22:06
JUGEMテーマ:自作小説 ドン、と。 角張った男性の手が、目の前にある。それと同時に訪れた強い衝撃。 突き飛ばされたのか。 唐突な出来事に対して、ほんの数秒で行われた理解はその程度。それ以外は何も分からぬまま、華羽は地面に倒れ込む。浮き上がった拍子に腰に括り付けた刀の鍔と鞘がぶつかり合ってがちゃんと音を鳴らし、強かに打ち付けられた身体に鈍い痛みが滲んだ。 剥き出しの地面、都心部でないとしても往来の多い大通りだ。地面...
My First JUGEM | 2020.03.16 Mon 22:46
高田さんとぼくのこと #小説家になろう https://ncode.syosetu.com/n4830fw/ #ノベルアッププラス https://novelup.plus/story/641742461 小説でほのぼのかわいいのって書けるのかなという実験です。 中学一年生の大江田広路くんと高田あずまさんの初恋コメディ。七千字。お楽しみ頂けましたら、望外の喜びです。 JUGEMテーマ:自作小説
MUNNINの止まり木 | 2020.03.03 Tue 20:47
JUGEMテーマ:自作小説 『刀宿りを、知っているか』 記憶の中の父が、気怠げに言った。 その時の私は、酷く混乱した様な気がする。父が私に話し掛けた、という事実を受け止めるのに少し時間を要した。……常なれば父は、私に興味すら抱かない。血の繋がった実の娘だったとしても、彼にとってそれは些末なことでしかない。さして重要なことではないし、視界に映れば邪魔になる障害物でしかない。要するに路傍の石ころと何ら変わりはないのだ。 邪魔であれば蹴っ...
My First JUGEM | 2020.03.01 Sun 22:11
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