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JUGEMテーマ:自作小説 彼女に頼まれ探していた子供は、教会にある聖母像の前で見つかった。 珍しい子供だな、初めにそう感じた。王宮に出入りできる子供は皆無ではない。だから子供の姿は珍しくないが、よりにもよって教会区域に入り込んでいるとは思わなかった。訓練場なり軍馬の飼育場所なり、もう少しにぎやかなところに向かうものだ。ましてや騎士を志している子供ならますますそうだろう。男がここを訪れたのは、あらかたの探索場所を探したあとだからにすぎない。 まあとにかく、これで彼女の依...
My First JUGEM | 2019.08.22 Thu 09:59
JUGEMテーマ:自作小説 ずっと僕は待ち続けている――。 *** お行きください我らに構わず。 騎士たちが遺した言葉が、走る彼女の脳内で響いていた。ぼやける視界に、時折足を取られそうになる。だが躓いていられる状況ではない。向かう先は書物でしか見知らぬ場所であり、走り続けることに不安を覚えてもいたが、足を止めるなど論外だった。ここで彼女が見つかれば、すべてが無駄になる。父が、母が、姉が、騎士たちが。支払った犠牲が、意味を失う。だからひたすら彼女は走り続けた。 (必ず、...
My First JUGEM | 2019.08.22 Thu 09:44
JUGEMテーマ:自作小説 五年前に、我が家に一人の男の子がやってきました。 ころころした体型の、可愛らしい赤ん坊です。ぷくぷく頬の赤ん坊はすくすく育ち、いまでは抜群の行動力を発揮して、叔母のわたしを振り回します。かわいい甥ですから、振り回されるのはむしろ本望なのですが、たまに困惑します。そういうお年頃なのでしょうか。我が家の王子さまは事あるごとに、さまざまな疑問をぶつけてくるからです。 「おねえちゃん、僕が生まれる前から世界はあるの?」 「どうして寝る前に...
My First JUGEM | 2019.08.22 Thu 09:43
JUGEMテーマ:自作小説 どうして卒業式と云うだけで、ここまで盛り上がることができるのだろう。 不思議な感覚で、あたしはまわりを観察していた。別れるのがつらい、という理由だろうか。でも本当につらいのなら、別れなければいいじゃないか。いままでにように会えなくなる? 平日に逢えないのなら休日に逢えばいい。人間関係とは続けようと思えば続けていくことができる。何ら悲観的になる必要はない。 そんなことを考えている一点でよくわかるように、感傷的になっている集団の中にあって...
My First JUGEM | 2019.08.22 Thu 09:40
JUGEMテーマ:自作小説 聞こえるなら、だれよりもその声がいい。 見つめるなら、だれよりもその瞳がいい。 触れるなら、だれよりも、――――――。 あなた、が、いい。 004:好き▼ (短文 恋している人間) SSにすらなっていない短文でごわす。 御題が御題だけに、シンプルに収めたほうがいいだろうなあと、代わりに構成に凝ってみたり。
My First JUGEM | 2019.08.22 Thu 09:35
JUGEMテーマ:自作小説 『ねえ、いまなにしている?』 携帯に数字が並ぶ。見覚えのない番号なのに出てしまったのは、眠れない夜にただ、退屈していたからだ。なのに耳元で響いたのは、不思議な馴染みのある声だった。でも思い出せない。誰だっただろう、と考えているうちに唇は勝手に動いた。 「とりあえず知らない番号でも出られる程度に暇してた」 『ええ? だめだよ、もっと用心しないとー』 かけてきた人間が何を云っているか。 思わず突っ込みかけて、覚えのある感触に既視感を覚える。この話してい...
My First JUGEM | 2019.08.22 Thu 09:32
冷たい雨が降りしきる中、駅の改札前で彼女がやって来るのを待っていた。彼女のことをどうやって表現したらいいのかわからないけれども、僕にとって大切な一人だと紹介しておきたい。 続きはpixivにて 僕にとっての特別な夜 JUGEMテーマ:自作小説
あやかる | 2019.08.21 Wed 22:17
冷たい雨が降り始める中、とあるマンションの前で彼女の帰りを待っていた。突然の雨に備えていつも持ち歩いている折り畳み傘がすっかりびしょ濡れになってしまった。 続きはpixivにて 俺にとっての特別な夜 JUGEMテーマ:自作小説
あやかる | 2019.08.21 Wed 22:16
嬉し恥ずかし少女漫画風学園ラブコメ編19話。 長い夜が明けた。 それぞれの思いを胸に学校をあとにする。 ロボ子さんといっしょ。 104話――『夜が明けて。』 https://ncode.syosetu.com/n9675ep/104/ JUGEMテーマ:自作小説
MUNNINの止まり木 | 2019.08.21 Wed 18:39
JUGEMテーマ:自作小説 「なるほど、フク丸と会ったんですか。しかも動物と喋れるなんて驚きだ。」 牛丼屋で特盛を掻き込みながら男性が言う。 この人は鬼頭零士さんといって、数年前まで祈祷師をやっていたそうだ。 だけど詐欺行為をして捕まり、つい先月に出所したのだという。 よほどお腹が減ってたんだろう、ガツガツと牛丼を頬張り、すぐに空にしてしまった。 だけどまだ満腹そうに見えないので、「お代わりいりますか?」と尋ねた。 「いやいや!そんな・・・・、」 「いいんですよ、フク丸君の飼い主さんに会える...
SANNI YAKAOO | 2019.08.21 Wed 10:25
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