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JUGEMテーマ:自作小説 それが何かと問われれば、私は勾玉だと答えただろう。私にはそうとしか見えなかった。真円と、そこから伸びる尾のような曲線が先端を尖らせている。青と緑が慈しみ合うように重なった色彩で、空中を踊るように漂っている。いくつかのそんな勾玉が私の鼻先で群舞する。そしてそれこそが言語だったのだ。勾玉とその舞踏が。 『さあ、いらしゃい。いらして下さい』 その言語が私には見えた。その意味を感じ取ることが出来た。勾玉は何もない空間から生まれ出て、踊り、私に言語を見せて...
pale asymmetry | 2019.07.12 Fri 21:52
【声小説】ロボ子さんといっしょ。#3 『ええええええええーーーーー!?』 ロボ子さん、絶叫。 ロボ子さんといっしょ。 小説家になろう https://ncode.syosetu.com/n9675ep/ ノベルアップ+ https://novelup.plus/story/613034401 JUGEMテーマ:自作小説
MUNNINの止まり木 | 2019.07.12 Fri 19:09
JUGEMテーマ:自作小説 私は迷っている。すっかりと、くっきりと。私は迷う人間だ、などと思ったことは今まで一度もないけれど、今この瞬間迷っていることは認めざるを得ない。迷い閉じ込められている。いくつもの枠が私を何重にも取り囲み、入れ子構造の内に捕らえている。その枠は、私の内側にもあるだろうか。あるようなないような、どちらとも感じてしまう。私の内側にも入れ子構造があるのならば、私自身も枠の一つかもしれない。私自身もまた一つの世界で、一つの泡かもしれな。重なり合う世界は共振している...
pale asymmetry | 2019.07.11 Thu 21:05
JUGEMテーマ:自作小説 空は狡賢いネズミのような灰色だ。ドンヨリと曇っているくせに、どことなく煌めいていたりする。誰もいない中庭の噴水は止まっている。雨の季節だからだろうか。それともそこに運ばれるはずの水は、別の場所で別の姿で別の駆動をしているのかもしれない。例えば遠く離れた砂漠で、高貴な誰かを背に乗せる駱駝として、その誰かをオワシスへと導いているのかも。その旅が終われば、また噴水に水が戻るのだろう。とりとめのない空想に浸りながら、私は教授を待つ。 外はじっとりと濡れた空...
pale asymmetry | 2019.07.10 Wed 21:09
キャベツ畑に現れた今宵限りの十四夜亭。 トマトとサワークリームのロシア風ロールキャベツを召し上がれ。 ロボ子さんといっしょ。 157話――『十四夜亭においで/キャベツ畑でつかまえて。?』 https://ncode.syosetu.com/n9675ep/157/ JUGEMテーマ:自作小説
MUNNINの止まり木 | 2019.07.10 Wed 18:06
ここはとあるカフェ。鉄板焼きの店で食事を済ませ、ほんの少しだけゆったりとした時間を過ごしているのは、新婚生活を始めたばかりの西尾翔平と妻の綾音だった。翔平の仕事が終わってからの夜デートだからカフェの閉店時間まであと少しとなっているのだが、特別な時間のために焦ること無くゆったりと過ごしていた。 続きはpixivにて 兄さんの新妻 JUGEMテーマ:自作小説
あやかる | 2019.07.10 Wed 00:36
JUGEMテーマ:自作小説 何だこりゃ! てかここどこ!? 「コイツはチュウドクっていうモンスターだ。大きい。歩くのは遅いが攻撃ははやい。コイツさえいなければ扉の所まで簡単に行けるんだが」 誰? 円で、チュウドクっていうのが一杯おって、扉も一杯ある。しかし、僕たちと扉の間にチュウドクたち。 「でっかいなー、チュウドク。こんな大きいのはじめて見た。すごい」ナゾのぜんら。アソコはないらしい。 さて。どうするか。大きいし太いし。何でチュウドクって名前? 今はい...
思田 考々、原稿用紙二枚分。 | 2019.07.09 Tue 14:59
JUGEMテーマ:自作小説 聡子が“彼”と出会ったのは、彼女が五歳の時だった。 その頃聡子は、結核を患い、療養所に入った母を見舞いに、父と弟と三人で軽井沢へとやって来た。 「元気そうで良かったわ、聡子、総司。」 「お母様、お元気になってまたわたくし達の元へ帰って来てくださる?」 「ええ。」 「約束よ、お母様?」 「わかったわ、約束するわ。」 母はその時、自分の死期をもう悟っていたのかもしれない。 だから、娘を安心させる為に、果たせない約束をしたのだ。 その日の夜、蛍が舞う中で母は家族に最期...
NOVEL CAFE | 2019.07.08 Mon 21:21
JUGEMテーマ:自作小説 「大変ご無沙汰しております、旦那様。」 そう言って沖田伯爵に向かって頭を下げた女を、沖田伯爵は冷たい目で睨みつけた。 「今更わたしに何の用だ?もうお宅とはとっくに縁が切れている筈だが?」 「それは承知の上で、こうして旦那様の元へ伺いました。」 「愛子に何かあったのか?」 「愛子は・・娘は突然わたし達の前から姿を消しました。」 「それで?わたしに愛子の消息を捜してくれるよう、わざわざ頼みに来たのか?」 「いいえ、こちらへ伺ったのは、旦那様に別の事で相談したかったから...
NOVEL CAFE | 2019.07.08 Mon 21:16
―ねぇ、聞いた?土方家の奥様が自殺なさったのですって。 ―何でも、天井の梁から帯で首を吊っていらっしゃる奥様のお姿を、奉公したばかりの女中が見つけてしまったんですって。 ―何という災難に遭ったものだわね、その女中。 廊下で女中たちがそんな話をしているのを部屋の中で聞いた聡子は、寝ている振りを止めて寝台から起き上がった。 「ねぇ、そのお話は本当なの?」 「お嬢様、何でもありませんわ。」 「ええ。お嬢様、どうぞわたし達の話はお気になさらずに、ゆっくりとお休みくださいませ。」 女中たちは聡子の姿を...
NOVEL CAFE | 2019.07.08 Mon 21:15
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