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JUNE/BL/ML

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JUNE/BL/MLなど言われる、男×男などの同性愛要素を含む創作小説テーマです。
※ R-18作品には必ず分かるように明記しましょう。
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赤く光る海 20

「……変なこと聞くようだったらごめん。宮嶋さん、さっきなんであんなにピルピル怯えてたの?」  先ほどの気まずい空気を思い出して、今宮嶋の話題を振るのはまずいかと一瞬思ったが、それでも設楽は先ほどの宮嶋の思いもよらぬ姿が気になって仕方ないのだ。  あの人が、あんな風になるなんて……。 「……あ?啓介……?」  なんだっけ、と返ってくる声が、ずいぶんと眠たそうだ。 「寝るなよ!ね、さっきの宮嶋さん、変だったよね?」  ゆすゆすと肩を揺する...

真昼の月 | 2019.04.29 Mon 08:02

赤く光る海 19

「設楽、どうした?」  水面に顔を出した大竹に声をかけられ、「ううん」と首を振る。頬が緩む。大竹の水に濡れた顔が穏やかだ。山の方が落ち着くと言いながら、大竹は水に入っていると本当にリラックスした顔をする。でも、それはダイビングのような大がかりな物でなくても良いのだそうだ。ただ水に浸かっているだけで、大竹はいつも満足そうだ。 「そろそろ本格的に潜ってみるか?」 「うん。まだあんまり深い所には行かない方が良いよね」 「そうだな……。この辺を、横移動しとくか」  お前の後をついて...

真昼の月 | 2019.04.28 Sun 10:58

赤く光る海 19

「設楽、どうした?」  水面に顔を出した大竹に声をかけられ、「ううん」と首を振る。頬が緩む。大竹の水に濡れた顔が穏やかだ。山の方が落ち着くと言いながら、大竹は水に入っていると本当にリラックスした顔をする。でも、それはダイビングのような大がかりな物でなくても良いのだそうだ。ただ水に浸かっているだけで、大竹はいつも満足そうだ。 「そろそろ本格的に潜ってみるか?」 「うん。まだあんまり深い所には行かない方が良いよね」 「そうだな……。この辺を、横移動しとくか」  お前の後をついて...

真昼の月 | 2019.04.28 Sun 08:03

赤く光る海 18

  ◇◇◇ ◇◇◇  2人はラッシュガードのファスナーを首元まで上げ、マリンシューズとフィンをつけてから、海に向かってペタペタと歩いて行った。フィンを履いて地上を歩くのは大変だ。見ると、周りにもペンギンのようにヨチヨチと歩いている人の姿が見えた。  そのままの格好で腰まで海に浸かったら、水中マスクだけつけて、シュノーケルは咥えず、もう少し沖まで泳ぐ。    最初は大竹の様子を躊躇い勝ちに伺っていた設楽だが、すぐに海中の様子に心を奪われる。先程の会話も忘れてしまうほどの衝撃だった。  ...

真昼の月 | 2019.04.27 Sat 08:13

赤く光る海 17

「……お前が我慢してここにいてくれてることは分かってるけど、でもお前が啓介に嫌味ばっかり言ったら、お前の評価が下がるだけだぞ」 「それは……分かってはいるんだけど……」  でも、頭で分かっていることと、心で分かることは別だ。  設楽のぐっと噛みしめた口元を見て、大竹は大きく溜息をついた。 「……分かってるんなら良い」  そう言って大竹が設楽の髪をくしゃりとかき混ぜる。設楽はまだ唇を尖らせたまま、テントの中に座り込んでいた。  今何か言っ...

真昼の月 | 2019.04.26 Fri 08:24

赤く光る海 17

「……お前が我慢してここにいてくれてることは分かってるけど、でもお前が啓介に嫌味ばっかり言ったら、お前の評価が下がるだけだぞ」 「それは……分かってはいるんだけど……」  でも、頭で分かっていることと、心で分かることは別だ。  設楽のぐっと噛みしめた口元を見て、大竹は大きく溜息をついた。 「……分かってるんなら良い」  そう言って大竹が設楽の髪をくしゃりとかき混ぜる。設楽はまだ唇を尖らせたまま、テントの中に座り込んでいた。  今何か言っ...

真昼の月 | 2019.04.26 Fri 08:05

赤く光る海 15

「ああ、良い匂いだ。ありがとう、慎也くん」 「いえ。ほら、啓介。さっさと席に着け」 「……分かってるよ……」  大竹の呆れきった声に、ようやく宮嶋が席に着く。大竹は宮嶋のそんな態度など全く気にしていないように、カフェオレをカップに注いでいった。 「お前、どうせ朝はあんまり入らないんだろ。カフェオレ多めに淹れたから、適当に飲めよ」 「ありがとう……」  すっかりいじけている宮嶋は、椅子に斜めに座っている。そんな宮嶋の前に、大竹は砂糖のポットをドンと置...

真昼の月 | 2019.04.25 Thu 08:06

赤く光る海 16

「でもさ、慎也、いつもスイミングのコーチ達と潜りに行くじゃん?」 「だから、もうおなかおっぱいだよ。お前も忙しいんだから、無理して俺に合わせることはない。俺も海より山の方が落ち着くしな」  スイミングのコーチ達に誘われると断れない大竹は、ダイビングは楽しいけれど、ちょっと気疲れもするらしい。 「……慎也がそう言うなら良いんだけど……」  設楽は申し訳なさそうな顔をするが、そんな顔をする必要は全くないのに。そう言って、設楽の頭を軽く小突いてやると、設楽は少しだけ困っ...

真昼の月 | 2019.04.25 Thu 08:01

赤く光る海 14

 ◇◇◇ ◇◇◇  大竹のいるダイニングキッチンから逃げ出した宮嶋は、庭に駆け下りてきて、いきなり庭の隅にしゃがみ込んだ。ピルピルと震える様は子ウサギのようで、いつもの王子様感は全く無い。 「啓介?どうしたんだい?」 「何でもないです!俺のことは気にしないで下さい!!」  昨日、「がっつり聞いて、引導でも渡らされたらどうだい?」などと言われた時には、大竹のことをもう何とも思っていないなどと言ったが、それでもなんかものすごい衝撃だった。  大竹とは、今まで一度もエロ関係の話をしたことが無い。...

真昼の月 | 2019.04.24 Wed 08:47

赤く光る海 15

「ああ、良い匂いだ。ありがとう、慎也くん」 「いえ。ほら、啓介。さっさと席に着け」 「……分かってるよ……」  大竹の呆れきった声に、ようやく宮嶋が席に着く。大竹は宮嶋のそんな態度など全く気にしていないように、カフェオレをカップに注いでいった。 「お前、どうせ朝はあんまり入らないんだろ。カフェオレ多めに淹れたから、適当に飲めよ」 「ありがとう……」  すっかりいじけている宮嶋は、椅子に斜めに座っている。そんな宮嶋の前に、大竹は砂糖のポットをドンと置...

真昼の月 | 2019.04.24 Wed 08:10

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