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桐生が歩くとその後ろをアニキが歩き、更にその後ろをヒロが歩く。アニキはヒロのことなど眼中に無いようで、ただ桐生の後ろを嬉しそうについて回っている。威嚇されることはなかったが、親しげにしてくれる様子も見せなかった。 台所や風呂、トイレなどに案内された最後に、ヒロの部屋だという個室に連れて行かれた。玄関に1番近いその部屋は、ヒロが今まで住んでいた寮の部屋よりも広く、既にヒロの荷物が入れられていた。 試しに何か夕飯を作らせてくれと頼み、冷蔵庫の中や調味料を確認する。レーサー時代から一人暮...
真昼の月 | 2018.08.14 Tue 08:05
JUGEMテーマ:JUNE/BL/ML 僕の家庭教師さま エピローグ(8)★ 何でこんな事で感じてしまうのだろうと雫は泣きたくなったが、気持ちとは裏腹に身体はその刺激に興奮を覚えていた…。 その因果か…、余裕のあったはずのそのリングは、雫の陰茎をきつく締め上げる形になっていくのだった。 「あぅっ…悠なんで…こんな事…」 雫は涙が滲み始めた瞳を必死に悠へと縋らせた。 その時また非常にも雫の中のローターが最大値で暴れはじめ...
時の過ぎ行くまま(Rink's Cafe別館) | 2018.08.14 Tue 03:56
◇◇◇ ◇◇◇ 道を覚えるためにと、ヒロの運転で連れて行かれた先は、事務所からほど近い高級マンションの最上階だった。 「……ヤクザって、こんなとこに住めるほど金持ってるんすか……」 「ああ、ごく一部はな。お前もせいぜい出世しろよ」 「いや、俺は……」 出世する気なんてサラサラ無い。だいたいヤクザになる予定なんて、今日目が醒めたときには無かったのだ。 自分のことになると言葉少なになるヒロに、口の端だけで小さく笑うと、桐生は部屋の鍵を開けた。 ...
真昼の月 | 2018.08.13 Mon 08:01
JUGEMテーマ:JUNE/BL/ML 僕の家庭教師さま エピローグ(7)★ 三枝と別れて来た雫と、もう一度いちからやり直そうとは思っていた。 だがやはり三枝と長い間一緒にいた雫の身体は変わっていた。 多分それは悠にしか感じられない微妙な違和感だった。 雫が三枝に抱かれながらも、ずっと心に秘めて来た想いは悠へと注がれていた事は理解していても、人の手の加わった雫の身体を今まで通り愛する事は出来ない。 少し意地悪に抱いて欲しければ俺をその気にさせて...
時の過ぎ行くまま(Rink's Cafe別館) | 2018.08.13 Mon 04:36
「アイドル……」 「そ。もしも金町から盃貰えりゃ晴れて真田組の若頭補佐の子分ってことになるだろ。……あ〜、つまり、アイドル事務所のバイトに雇ってもらえるかもしれないってことな?」 「はぁ…」 アイドルの追っかけという言葉が、全然しっくりと来ない。 先ほど挨拶をした金町の、弁当箱のような四角い顔にスキンヘッドの頭を思い出し、「アイドル……」ともう1度口に出すと、やっぱり桐生は楽しそうに笑った。 「バカ。額面通りに受け取るなよ。族やらチーマーや...
真昼の月 | 2018.08.12 Sun 08:01
JUGEMテーマ:JUNE/BL/ML 僕の家庭教師さま エピローグ(6) 今にも泣き出しそうになりながら雫がバスルームにタオルを取りに行こうとするのを、悠に手荒く引き寄せられ、そのままベッドへと放られる。 そしてしっかりと押え込まれていた。 「そんな染みくらい後でどうとでもなる」 「悠…お願い…もう限界だから」 必死に縋るような目で見詰めてくる雫の顔を悠は口の端を上に吊り上げながら嬉しそうに問いただす。 「お願いだから?ど...
時の過ぎ行くまま(Rink's Cafe別館) | 2018.08.12 Sun 06:55
こちらは「ここが世界の果てだとしても」シリーズ、「光のさす方へ」の名簿になります! 「光のさす方へ」は今迄あまり出てこなかった「真田組」のお話なので、登場時文物が被っていたり、被らなかったりしてるので、こちらの名簿も独立させますね!! 被ってる人も多いのですが、よろしかったらご覧下さい。 「ここが世界の果てだとしても」の名簿はこちらにになります!! 「同じ空の下で」の名簿はこちらになります!! お話が進むにつれ、どんどん登場人物も増...
真昼の月 | 2018.08.11 Sat 09:31
「カシラがそこまで面倒見るんですか?」 「こいつ、見張ってねぇと何しでかすか分かんねーんだわ。ほら、前話しただろう?首都高荒らしてた、例のバカだ」 「ああ…」 どうやら自分のことは、おかしな具合に話が広まっているらしい。ヒロは今更ながらに自分のしでかしたことの大きさを実感し、この話をされるたびに小さく頭を下げた。 「まったく、とんでもねぇ素人でよ。若頭って何ですか?とか言うんだぜ?」 「え?マジっすか」 「おう、大マジだよ。そういう事だから、あんまり苛めないでやってくれよ?」 「...
真昼の月 | 2018.08.11 Sat 08:03
「ん?どうした?なんか訊きたいことでもあんのか?」 「いや、あの、俺もスーツとか着た方が良いんすか?」 「いや、別に制服がある訳じゃねえんだ。何でも良いぜ?まぁ、あんまりお坊ちゃま然とされると舐められるから、ある程度格好良くな?」 何でも良いがある程度格好良く……というのが、どのレベルの物なのか分からない。だって、ここにいる人達はほとんどブラックスーツなのだ。ネクタイがずいぶん派手な奴が多いが、これがこの事務局の「普通」なのだろう。 「あ〜、ヒロちゃんはホストスーツで良いん...
真昼の月 | 2018.08.10 Fri 08:03
桐生の話は思いの外面白かった。ヤクザの役員……役員というのが正しいのかどうか分からないが、取り敢えずヒロはそう理解した……が役員の他に自分の組を持っているというのも初耳だったし、ヤクザが会費制で、自分の食い扶持は自分で稼いで会費を上に納めないといけないというのも初耳だった。 「映画とは結構違うんですね」 ヒロが正直に思ったまま言うと、桐生は楽しそうに笑った。 「まぁ、お前は当分俺のパシリだから、金のこたぁ心配しなくて良いけどな。その分、がっつり働いて貰うことに...
真昼の月 | 2018.08.09 Thu 08:01
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