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JUGEMテーマ:JUNE/BL/ML 僕の家庭教師さま エピローグ(10)★ 雫は鎖に戒められて、身体の自由を奪われていた。 すぐ傍で悲しい顔をした悠の顔と目があったが、溢れる涙をそのままに、顔を背けるしかなかった。 悠の言う通り、雫の身体は三枝との情事に慣らされていた。慣らされたというより、雫の身体が順応しやすいだけなのだが、三枝の快感しか与えないセックスによって身体の感じ方が変わっていた事は事実だった。 「三枝の影を全部塗りかえるから… いい思い出...
時の過ぎ行くまま(Rink's Cafe別館) | 2018.08.15 Wed 14:30
写真立ての中には、表彰台の上でレーシングスーツを着た自分と駈が笑っている。アルバムの表紙をめくれば、幼い日の駈と、駈の妹の風子と3人で映っている写真も。 「……駈……」 俺はとうとうこんなところに来ちまったよ。お前はきっと、雲の上の綺麗な所で楽しくやっているんだろう。 「駈。俺のことは、もう、忘れてくれ。俺のことを、そこから見ないでくれ……」 そう言って写真立ての駈を指で撫でると、その上に涙が落ちた。 「駈……」 考え...
真昼の月 | 2018.08.15 Wed 10:46
写真立ての中には、表彰台の上でレーシングスーツを着た自分と駈が笑っている。アルバムの表紙をめくれば、幼い日の駈と、駈の妹の風子と3人で映っている写真も。 「……駈……」 俺はとうとうこんなところに来ちまったよ。お前はきっと、雲の上の綺麗な所で楽しくやっているんだろう。 「駈。俺のことは、もう、忘れてくれ。俺のことを、そこから見ないでくれ……」 そう言って写真立ての駈を指で撫でると、その上に涙が落ちた。 「駈……」 考え...
真昼の月 | 2018.08.15 Wed 08:04
JUGEMテーマ:JUNE/BL/ML 僕の家庭教師さま エピローグ(9)★ 雫の激白を聞いた悠のこめかみがピクンと動く。表情は凍てつく北の大地のように凍りついていた。 「やっぱりね…。何となくおかしいと思ってた。違和感みたいなのがあって…、雫…三枝さんとそんなSMまがいな事もしてたんだ…」 そう言うと悠は上体を起こしジャケットを脱ぎすてる。 それを気配で感じながらも雫は固まり動けずにいた。 衣擦れの音がシュルッとして『あっ...
時の過ぎ行くまま(Rink's Cafe別館) | 2018.08.15 Wed 02:41
桐生が歩くとその後ろをアニキが歩き、更にその後ろをヒロが歩く。アニキはヒロのことなど眼中に無いようで、ただ桐生の後ろを嬉しそうについて回っている。威嚇されることはなかったが、親しげにしてくれる様子も見せなかった。 台所や風呂、トイレなどに案内された最後に、ヒロの部屋だという個室に連れて行かれた。玄関に1番近いその部屋は、ヒロが今まで住んでいた寮の部屋よりも広く、既にヒロの荷物が入れられていた。 試しに何か夕飯を作らせてくれと頼み、冷蔵庫の中や調味料を確認する。レーサー時代から一人暮...
真昼の月 | 2018.08.14 Tue 08:05
JUGEMテーマ:JUNE/BL/ML 僕の家庭教師さま エピローグ(8)★ 何でこんな事で感じてしまうのだろうと雫は泣きたくなったが、気持ちとは裏腹に身体はその刺激に興奮を覚えていた…。 その因果か…、余裕のあったはずのそのリングは、雫の陰茎をきつく締め上げる形になっていくのだった。 「あぅっ…悠なんで…こんな事…」 雫は涙が滲み始めた瞳を必死に悠へと縋らせた。 その時また非常にも雫の中のローターが最大値で暴れはじめ...
時の過ぎ行くまま(Rink's Cafe別館) | 2018.08.14 Tue 03:56
◇◇◇ ◇◇◇ 道を覚えるためにと、ヒロの運転で連れて行かれた先は、事務所からほど近い高級マンションの最上階だった。 「……ヤクザって、こんなとこに住めるほど金持ってるんすか……」 「ああ、ごく一部はな。お前もせいぜい出世しろよ」 「いや、俺は……」 出世する気なんてサラサラ無い。だいたいヤクザになる予定なんて、今日目が醒めたときには無かったのだ。 自分のことになると言葉少なになるヒロに、口の端だけで小さく笑うと、桐生は部屋の鍵を開けた。 ...
真昼の月 | 2018.08.13 Mon 08:01
JUGEMテーマ:JUNE/BL/ML 僕の家庭教師さま エピローグ(7)★ 三枝と別れて来た雫と、もう一度いちからやり直そうとは思っていた。 だがやはり三枝と長い間一緒にいた雫の身体は変わっていた。 多分それは悠にしか感じられない微妙な違和感だった。 雫が三枝に抱かれながらも、ずっと心に秘めて来た想いは悠へと注がれていた事は理解していても、人の手の加わった雫の身体を今まで通り愛する事は出来ない。 少し意地悪に抱いて欲しければ俺をその気にさせて...
時の過ぎ行くまま(Rink's Cafe別館) | 2018.08.13 Mon 04:36
「アイドル……」 「そ。もしも金町から盃貰えりゃ晴れて真田組の若頭補佐の子分ってことになるだろ。……あ〜、つまり、アイドル事務所のバイトに雇ってもらえるかもしれないってことな?」 「はぁ…」 アイドルの追っかけという言葉が、全然しっくりと来ない。 先ほど挨拶をした金町の、弁当箱のような四角い顔にスキンヘッドの頭を思い出し、「アイドル……」ともう1度口に出すと、やっぱり桐生は楽しそうに笑った。 「バカ。額面通りに受け取るなよ。族やらチーマーや...
真昼の月 | 2018.08.12 Sun 08:01
JUGEMテーマ:JUNE/BL/ML 僕の家庭教師さま エピローグ(6) 今にも泣き出しそうになりながら雫がバスルームにタオルを取りに行こうとするのを、悠に手荒く引き寄せられ、そのままベッドへと放られる。 そしてしっかりと押え込まれていた。 「そんな染みくらい後でどうとでもなる」 「悠…お願い…もう限界だから」 必死に縋るような目で見詰めてくる雫の顔を悠は口の端を上に吊り上げながら嬉しそうに問いただす。 「お願いだから?ど...
時の過ぎ行くまま(Rink's Cafe別館) | 2018.08.12 Sun 06:55
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