[pear_error: message="Success" code=0 mode=return level=notice prefix="" info=""]
結(ゆう)と私は、まだ体の関係はない。 この先、そう言う関係になって良いのかどうかまだ迷いがある。 いくらなんでも、この恋は社会的反響を考えたら危険すぎる。 だいたい、あの芸術品のような体で”男”を受け入れられるのか。 彼と会ってから、彼の演目のブルーレイを購入してドイツの自宅で見た。 結の見た目そのままの王子的な役割の白鳥の湖と、クラッシックバレエの常識を覆した原始的なエネルギーを表した火の鳥。火の鳥は、刺激的なリズムが炸裂し野蛮なバレエとまで言われたが、パリの観客には大盛況だったと解説文に...
大人のためのBL物語 | 2018.09.05 Wed 16:09
「桜沢……ヒロだったか。なぁヒロ、俺はなぁ、前から栄次みたいなゴツイのがうちの可愛い衛のそばに貼り付いてるのが見苦しいと思ってたんだよ。だからな?こんなゴツイのは放って置いて良いから、うちの衛が安心して毎日可愛く健やかに暮らせるように、お前、衛と仲良くやってくれよ?」 「ちょっと兄さん!何言ってるんですか!」 冗談めいた兄の台詞に衛と呼ばれた少年は恥ずかしそうに兄を睨み、それからヒロに目を向けて、やや緊張したように微笑んだ。 「初めまして、小野田衛です。栄次さんの傍に...
真昼の月 | 2018.09.05 Wed 08:03
「ほら、ヒロ、しっかりな」 時村が背中をぽんぽんと叩いて、ヒロを車に押し込む。 「じゃあ、行ってきます」 ヒロはなんだか落ち着かない気持ちで頭を下げて、運転席のドアを閉めた。 助手席には桐生が座っていて、行き先は何度か行ったことのある「本家」だ。だが、いつもよりハンドルを握る手に少しだけ力がこもっていた。 あらかじめ連絡を受けていたのだろう、車の影が見えると同時に本家の門扉が大きく開いた。車回しで桐生を降ろしてから、指定されたスペースに車を停める。急いで玄関に向かうと桐生がそこ...
真昼の月 | 2018.09.04 Tue 08:01
JUGEMテーマ:JUNE/BL/ML 僕の家庭教師さま エピローグ(22) 脳内の信号 微弱な電流 その電流がやがて『安らぎ』と言う信号に変わる。 それが悠の言う『恋』だの『愛』だのの最終進化形なのだ。 その形は確かに無いものだけど、悠が与えて欲しいと言うなら雫は幾らだってあげたいと思う。 雫だってそう思っていた。 お互いに一緒に居るのが当たり前で、一緒に居れば安心するし安らぎを感じる事だってあった。 悠は愛情表現が下手...
時の過ぎ行くまま(Rink's Cafe別館) | 2018.09.03 Mon 12:17
「お前に渡した拳銃は、誰かを弾くための物じゃない。オヤジと衛さんを守るための物だ。もしも2人に何かあれば、お前がその体を盾にして、2人を守るんだ」 「俺が、オヤジと息子さんを、守る……?」 「そうだ。これは誰にでもできる仕事じゃない。だが、うちのオヤジはずっと衛さんの警護に就いてきた。そのオヤジが、お前にならと言っている。この組にゃあ色んな野郎がいるけどよ。この仕事を任せられんのはお前1人だ」 その言葉は小さな光となって、ユラユラと明滅しながら、ヒロの中に降り注いできた...
真昼の月 | 2018.09.03 Mon 08:01
皆様、コメントありがとうございます。 お返事はコメントをいただいた順に書いております。 先に書いていただいた方のリコメが下になっておりますので、もし自分へのレスがないな、と思われたら、下の方をググッとスクロールしていただけると嬉しいです。 イヌ吉拝 09:30:そら様 コメントありがとうございます!! そうなんです。桐生さん、ヒロさんが女の子に行けばそうは言わなかったんでしょうが……そう考えましたね。 っていうか、今...
真昼の月 | 2018.09.03 Mon 07:54
2018年9月、東京でスポーツや芸術部門の優れた選手アーティストに贈られる功労賞の受賞パーティが行われた。 その会場に、ひときわ目立つ男がいた。 長身に漆黒の髪、黒いスーツと黒いシャツを装い、暗いグレーのネクタイを締めている。 物静かで、おいそれと話しかけるのをためらうような落ち着きと品格を放っている。 東郷悟(とうごうさとる)、42歳。 職業はドイツサッカーリーグの名門、ブラオミュンヘンの監督である。 W杯優勝を何度も経験したサッカー強豪国で、初めての日本人監督である。 60あるドイツのプロチー...
大人のためのBL物語 | 2018.09.02 Sun 09:23
また会いたいと・・・道ノ瀬結(みちのせ ゆう)は言った。 世界の違う友人が一人増えたと思えばいい。 東郷はそう考え、彼を記憶の片隅に追いやろうとしたが、どうにもあのしなやかな体が 手のひらに、体に、感触として残っている。 彼を送ったホテルの部屋の前で、ラインとスマホの番号を交換した。 道ノ瀬からLINEが早くも翌朝に来た。若者だけあって反応が早い。 「昨日は、ピンチを助けていただいてありがとうございました。 東郷さん、いつまで日本にいらっしゃるのですか?」 「9月第一週まです。夏...
大人のためのBL物語 | 2018.09.02 Sun 09:22
「……お前はさ、あの銃を持って、誰かを弾いて来いと言われるのかって思ってんのかもしれねぇけどな。あれは、そういうためのモンじゃない」 「え?」 では、何のための銃だ。銃は人を殺すための物だ。そうして自分はその扱い方を覚えろと言われている。 ああ、やはり自分はヤクザになったのだ。どんなにここが居心地が良くても、やはりこの人はヤクザで、自分はその世界に入ってしまった。もう後戻りはできないのだ。 そう思って背中を硬くするヒロに、桐生は優しく話し始めた。 「うちの…&hell...
真昼の月 | 2018.09.02 Sun 07:54
また会いたいと・・・道ノ瀬結(みちのせ ゆう)は言った。 世界の違う友人が一人増えたと思えばいい。 東郷はそう考え、彼を記憶の片隅に追いやろうとしたが、どうにもあのしなやかな体が 手のひらに、体に、感触として残っている。 彼を送ったホテルの部屋の前で、ラインとスマホの番号を交換した。 道ノ瀬からLINEが早くも翌朝に来た。若者だけあって反応が早い。 「昨日は、ピンチを助けていただいてありがとうございました。 東郷さん、いつまで日本にいらっしゃるのですか?」 「9月第一週までです。...
大人のためのBL物語 | 2018.09.01 Sat 16:21
全1000件中 851 - 860 件表示 (86/100 ページ)