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昨日の谷庄東京店の「茶杓」展のあと、ふらふらと寄り道。 銀座・松阪屋裏手の思文閣(しぶんかく)東京店のウインドウをのぞく。思文閣は、古文書や古典籍、学術書、古書画、絵巻類などを主に扱っているところで、私の頭には「紙」に強い古美術店というふうにインプットされている。 本社は京都の骨董街の古門前の中心にあり、「ぎゃらりぃ思文閣」では立ち寄りやすい企画展などもおこなっている。 店頭に軸がかかっていた。「あ、蓮月(れんげつ)だ」と思い、解説文を見ると、はたしてそうである。 太田垣蓮月は江戸時代後...
一より習ひ | 2008.07.10 Thu 23:02
一般的に、利休は用いる茶入や茶碗によって、それぞれふさわしい姿に削ったという。 人が利休に茶杓を頼むときも「このような茶入に添えます」と使いたい茶入を持ってくれば、それに似合うように削った。ただ漠然と頼んでくる人には、香煎(こうせん)すくいにでも使うのだろうと渋った、というエピソードが『南方録』という江戸時代の茶書の中にある。 利休以前の茶の湯では、もともと中国から到来した象牙の匙で茶をすくっていたが、わび茶の概念が確立してくると、茶人みずからが竹を用いて茶杓を削るようになった。 そうじて...
一より習ひ | 2008.07.08 Tue 13:34
お茶のお稽古に行く前に、京都の友禅の老舗「千總(ちそう)」の社販バーゲンへ社中の仲間6人ほどで出かける。 私は、洗い張りに出す予定の大島紬のきものの裏物(八掛)が欲しかったので、該当のきものを持参して色を慎重に選んだ。 千總のバーゲンでは、ほんとうに「えーっ」というような良品が半額だったり、八掛・胴裏・肩裏などの付属品も廉価なのでうれしい。お茶の人たちがそそられる、やわらかものが豊富なのも特徴。 千總のきものについては、もっとお話ししたいことがあるが、長くなってしまうので改めてまた次の機会に...
一より習ひ | 2008.07.06 Sun 02:13
自転車で風を切り、汗だくになって到着したそこは、とても静かな館であった。 世田谷の代田にある、財団法人齊田茶文化振興財団が運営する「齊田記念館」である。現在こちらでは、「館蔵 茶書百珍」という展覧会がおこなわれている。 私はまったくこちらを存じなかったのだが、知り合いのフリー編集者の円谷智宣さんに教えていただいた。円谷さんは、今春まで主婦の友社に在籍されていて、若い頃から茶道や陶芸の本を手がけてきた大ベテラン。茶の湯業界について、かなり詳しい。 「茶書のコレクションは一見の価値アリです...
一より習ひ | 2008.07.04 Fri 22:55
私たちのお稽古場では、暑さの厳しい季節は「茶箱」である。炭前でお点前するのは汗だくともなって大変だろうという先生の気遣いから、7月と9月(8月は夏休み)に集中的に茶箱をおこなう。 ところが私は、これがまた何年経っても、点前が薄ぼんやりしている。今週末のお稽古に備えて、『裏千家茶道 茶箱の鑑賞と点前』(淡交社刊)を読んで予習。毎年これで確認しているような気がする。 さて、茶箱点前には、11世玄々斎が創案されたという「雪・月・花」という3つの点前や、これらを平易簡略化した「卯の花(うのはな)点前」...
一より習ひ | 2008.07.04 Fri 10:55
今日が「花月」の稽古日であったのを、どうしたことかすっかり失念していて、たまたま用事をすませてから稽古場に行くと、すでにはじまっていた。まず初回は見学。2回目、3回目とメンバーに加わる。 私は裏千家流なのだけれど、このところ、ある仕事に関連して、表千家流の花月を勉強している。今週水曜日も、川口にある増幸(ますこう)という茶道具店のお稽古場でおこなわれていた表流の花月を半日見せてもらってきた。 折しも仕事の依頼があって、急に表千家流のこの式作法の、ある意味プロにならなくてはいけなくなった。 ...
一より習ひ | 2008.06.29 Sun 01:19
淡交社の灰形教室の日。向一文字前谷(むこういちもんじまえだに)という灰形を学ぶ。これは、前部分が遠山(とおやま)、向こう側が一文字押切(いちもんじおしきり)のかたちをしたもの。いろんなかたちがあるものだ。 さて、ちょうどよい機会だったので、講師の小澤宗誠先生に藤灰について尋ねてみた。 藤灰を持ち出すときに灰匙が倒れてしまうけれど、どうしたら倒れないでいられるか、というかねがねの疑問である。 数日前のブログにこの質問を載せたところ、知り合いから見知らぬ方まで親切にメールをくださった。ありが...
一より習ひ | 2008.06.28 Sat 23:24
先週の一日、新宿に出たついでに「しんじゅく 一色(いっしき)」へ寄る。 京都の茶道具店については、ときどき月刊誌『なごみ』の特集などで記事を見かけることがあるけれど、これほどの茶道人口がいるというのに、東京の茶道具店の情報は、京都ほどは知られていないように思う。 「しんじゅく 一色」は、新宿の紀伊國屋書店の並びのビルの5階にある大正時代創業の茶道具店。 エレベータでのぼった先の店内は、明るくて入りやすく、しつけの行き届いた店員さんたちが応対してくれる気持ちのよい店だ。 いろんな茶道具店...
一より習ひ | 2008.06.24 Tue 11:19
雨の一日、灰形の自主練習をおこなって疲労する。 「誰が見ているわけでもなし」と気楽にはじめたが、次第に前のめりになって灰と格闘。 息子が「おかあさーん、おやつはー?」と言いにきたものの、母の真剣なまなざしにスゴスゴ退いていく。どんな形相で取り組んでいるのだろう。 自分でも、力んでいる自覚がある。けれど力むほど練習しないと、力を抜くこともできないような気がするのだ。 それでも客観的に「まだ全然ダメだな」と自分の技量の今が見えているのは、少し歳を重ねてきたからかもしれない。 若い頃は、全くわ...
一より習ひ | 2008.06.23 Mon 00:19
2週間ぶりのお茶のお稽古である。 茨城の土浦から通われているAさんが、たくさんの茶花をかかえていらした。さっそく花入に茶花を入れる練習。茶花のお稽古に勤しむHさんが2つに入れ、他のひとつを私が担当した。 この時期の花入は、籠が主である。 わが師のM上先生は、池田瓢阿(ひょうあ)先生の竹芸教室に通っていらっしゃるので、お稽古場に登場する籠は、ほとんど師自作のもの。どれも玄人はだしの唐物写である。 私は、壁床の籠花入に似合いそうな蛍袋、虎の尾、矢筈芒をさっと入れた。のちに、若先生からアドバイスを受...
一より習ひ | 2008.06.21 Sat 21:22
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