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大体にして文章というものは、自分からできるだけ遠い存在に向けて書いた方が精度を上げられる。家族よりも友人、友人よりも昔の知り合い、外国の方、そして死人。死人については、すべからく遠いとも言えないが、この間知人が亡くなったので本日は彼女が読むことを想定して書いてみようと思う。 と言ってもわたくしが彼女について知っている事は少ない。享年を聞いて初めて正確な年齢が分かった程度の間柄である。他にはカフェでアルバイトをしていて、ご実家は割りかしやんごとない家系らしい。 昔だったらそういう話をどん...
記4 | 2025.02.12 Wed 20:58
JUGEMテーマ:小説/詩 マダガスカル島を脱出した後、コードルルーはどこへ行くあてもないまま海の上を飛んでいた。 他の者と鉢合わせぬよう──初めはそう思っていたが、なんだか段々ばからしくなってきた。その言い方が悪いならば、非効率的に過ぎる、とでも換言しよう。 どこへ行ったところで、鉢合わせする時はするものだし、逆にまったく傍合わせなどしないかも知れない。 地球に送り込まれたギルド員たちの数は確かに多いが、ここ地球という星の表面積はなかなかどうして広い。 ...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.02.08 Sat 00:04
手の届く範囲なんて、一メートル以内で充分だ。俺は、すぐそばにいる誰かを大切にしたり、笑い合ったりしたかっただけだ。 「夜に」停止中。中編の最終話4500→12000。割とぐだぐだで、インプットが足りなさすぎることが原因。ペースを保って進捗を得るため、一日の文字数をちゃんとカウントしようとしている。こういうのを勝手にやってくれる仕組みがあればいいのに。 小説は一冊を亀のように読んでいる。 弐瓶勉『タワーダンジョン』3巻。よい。 黒田硫黄『茄子』1巻を無料で読んで圧倒される。買いたいマンガばか...
水平線上の雨 | 2025.02.02 Sun 22:44
JUGEMテーマ:小説/詩 「うん、ぼくです」 すぐに返事が返って来た。モサヒーの声だ──と思われた。 セキセイインコたちは相変わらず、遥か下方でわいわいと騒いでいる。聞こえて来るモサヒーの声は対してごくか細く、検知帯の全細胞に膨大なエネルギーを流し込んで聞き取らなければ、ただの風の音としてしか判断できなくなる怖れがあった。 「モサヒー、君だね」レイヴンはさらに上方へ浮かび上がり、もう一度確認した。 「うん、モサヒーです」すぐに返事が返って来た。 「ああ」レイヴンは大い...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.02.01 Sat 12:03
かつてない腰の痛みにのたうち回って精神まで蝕まれ、丸二日ほど涙で枕を濡らした。相変わらず悪夢も見続けた。『満州アヘンスクワッド』の、眼球を売って阿片の支払いに充てる描写が印象的だったのだろう、新学期に学校へ行くと生徒が皆して片目を抉り出している、猟奇的な内容であった。夢らしいのは抉ったはずの眼球に神経が繋がっておらず単なる球っころだったり、それでは元に戻したくても無理だろうとやけに冷静だったり、そのうちにわたくしの眼も片方消え失せ遠近感が取れなくなって困ったり、現実だったら発狂間違いない内...
記4 | 2025.01.31 Fri 21:11
寝ているうちに週末が過ぎ去り残ったのは腰痛だけである。などと書いている間に週も真ん中に差し掛かりつつあるし、一月は来週を待たずして終わる。 年明けに実家で飲み食いし、草津温泉に出かけ、またぞろ実家に行って新型テレビ、レコーダー、テレビ台の据え付けなどに精を出しと、例年と比べて動いた方であるものの、世間一般の働く大人ほど頑張ってはいない。何しろ仕事をしていないので。 腰痛は筋肉をつける事で治そうと考えており、それまではひたすら腹を引っ込め腹圧で腰を伸ばし続ける。そうする内に下腹部も程よく...
記4 | 2025.01.29 Wed 19:31
草津良いとこ一度はおいでと言われるがまま上野から特急一本で二時間半、駅からバスに乗り換え三十分弱の草津温泉で湯畑を見たり猫と戯れたり、有意義な週末を過ごしてきた。行きは高崎まで新幹線を使い、そこで一泊して名物のスパゲッティを食べ、明けて翌日も名物の焼きまんじゅうを食べ、お前は食べる以外に楽しみはないのかと詰められたら強くは言い返せない旅行であった。 普段は連れに聞かれても何でも良いと答え、食べれば何でも美味い美味いと馬鹿みたいに笑う人間であるが、たまに遠出するとあれ食べこれ食べと色々欲が...
記4 | 2025.01.24 Fri 22:52
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