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小説/詩

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小説/詩
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詩『うたいて:In The Case Of A Singer』

Dに

with a kiss, passing the key | 2025.06.22 Sun 00:00

どうぶつたちのキャンプ 第60話

JUGEMテーマ:小説/詩     「双葉だ」ムスタング種の一頭が叫んだ。「双葉がいるぞ」 「皆逃げろ」別の一頭も叫ぶ。「消されるぞ」  どどどどど、馬たちは一斉に走り出し、あっという間に遠くへ去った。 「あっ」コードセムーは慌てて電子線の射出口を向け戻したが、馬たちは速く、もう射程距離のはるか向こうまで行ってしまい小さな後ろ姿しか見えなくなっていた。「待ちなさいよ!」思わず叫び、推進し始める。 「あなたこそ待ちなさいよ」だがセムーの前に、先ほどの巨大な馬が立ちはだか...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.06.21 Sat 07:35

塩を詰めろ

 四国か九州か中国地方を旅した時のこと、海水と温泉の混ざった巨大な入浴施設に立ち寄った。玉造温泉の大露天風呂に似ているが、元からある池に温泉を掛け流したほかは人の手を入れず、入浴に適した場所は一部に限られる。適温の辺りには少年の亡霊がにこやかに立ち尽くしていた。観光客が快適に入浴できるよう、また遭難や溺死といった事故を避けるよう、旅館が専用鉄道を敷いており、これもまた同温泉の名物になっていた。  池の特性上、レールと荷車は腐食しにくく、また金属が溶け出しても人体に悪影響がないよう素材にこだわ...

記4 | 2025.06.20 Fri 19:57

ごんどわなぼぉい

 昨年からミッシェルガンエレファントやブランキージェットシティのYouTubeチャンネルがレコード会社によって開設され、アルバムやミュージックビデオをいつでも閲覧可能にしてくれたのはいいものの、二十年前のロック青少年が大人になって手にした小銭を巻き上げてやろうという浅ましさがそこかしこに見えてしまい辟易もする。不愉快なのは、ポップアップストアが始まったらちょっと行こうとか、HDリマスターされたライブビデオは買ってもいいとか、わたし自身かっぱがれる気満々なところである。特に復刻版グッズや新しいデザインの...

記4 | 2025.06.16 Mon 18:00

そろそろ還りたい

JUGEMテーマ:小説/詩    大気圏に突入した火星搬送船MARSHOPE104号は、灼熱色に輝きなおも大地を目指し驀進した。  その一途さには、感心もし感謝もし、けれどどこか哀れに思うところがあった。  我々の目的のために、今それは真っ赤に燃えて目的地にたどり着こうと必死で頑張っている。 「ごめんね」誰かが声もなく囁いた詫びの文句は、我々全員の装着するヘルメットのスピーカから頼りなく洩れ聞こえた。  誰も返答しない、だが皆心のどこかで同じような気持ちを噛みしめているのに違い...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.06.15 Sun 17:23

詩『てがみ:One Of His Letters』

Uに

with a kiss, passing the key | 2025.06.15 Sun 00:00

どうぶつたちのキャンプ 第59話

JUGEMテーマ:小説/詩      キャンディは、自分の名前を憶えていなかった。  というと妙な話に聞こえるかも知れないが、キャンディというのはこの星に来てからつけられた呼称だ。愛称、だったか。  そしていつからこの星に住んでいるのかも憶えていなかった。だがこの星で生まれたのでないことだけは、憶えている。  自分はここ、地球で生まれたものではないのだ。  さらにそして、今。  キャンディは、とても懐かしい気持ちにさせる景色の中を、歩いていた。  四本の、蹄を持つ...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.06.14 Sat 10:12

西の工場

 公園で酒を飲んでいた。隣では友人が木にもたれ、滅茶苦茶にきまった大麻ジャンキーよろしく虚ろな表情で池の向こうを眺めていた。公園の象徴たる大きな池は魚が多く、休日ともなればあちこちに釣り客が診られるのだが、その日は八月の中でも特に直射日光が厳しく、汗をかくのに慣れた老人が一人二人座るだけだった。  彼らの姿も含め世界は陽炎に揺らぎ、全てが蜃気楼のようにも見えたが、実際に幻であろうとわたし達には関係なかった。アルコールと煙はそういうものだ。  友人の持ってきたアイリッシュウィスキーをちびちびや...

記4 | 2025.06.11 Wed 01:48

詩『おきざり:Left Behind』

VGに

with a kiss, passing the key | 2025.06.08 Sun 00:00

どうぶつたちのキャンプ 第58話

JUGEMテーマ:小説/詩      コードセムーは、アメリカバイソンの群れ──数十頭いるところを見ると、雌とその子どもから成るものだろう──を見つけた。 「保護されているんだろうけど、悪いわね」そう呟いた後、一頭の子を分解し収容した。  母親らしきアメリカバイソンが突然姿を消した子を探し始め、駆け回り、大きな咆哮を挙げ、大地に自らの体を叩きつけた。 「お疲れ、じゃあね」セムーは軽くそうとだけ言うと、素早くその場を離れた。 「待ちな」だがすぐに、行く手を阻む者が現れた。 ...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2025.06.07 Sat 00:03

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