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JUGEMテーマ:小説/詩 不幸の連鎖は切ない。 それは誰の起こした戦火なのかを知りうるのは難しいから。 闇から出でて、自我の元、欲したままの言葉を操り、感情をあらわにする時、 戦火は灯される。 業火のような切ない痛さの熱さに覆われて、 人を不幸のどん底に貶める。 対岸にいる”我”という人は、自己肯定の正義感を持っているから、罪の意識などかけらもなく。 瞋りのみが向かう。 人に...
Jupiter〜夢を失わずに〜 | 2022.03.25 Fri 16:42
JUGEMテーマ:小説/詩 「誰ですか?」結城が顔を上に向けて訊ねた。 「誰だ」野太い声はもう一度問いかけてきた。 「俺」結城は自己紹介をしようとして詰まった。「私たちは新日本地質調査の社員ですが」 「何だ」野太い声はまた問いかけた。 「はい?」結城は問い返した。「何だ、と仰いますと?」 「何の用だ」 「えーっと」結城は他の二人を見た。 時中と本原は特に何もリアクションせず、ただ結城を見返した。 「特に何も用はありません」 「なら帰れ」 「はい」結城は頷いた。「帰ります。帰りたい...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2022.03.25 Fri 12:12
ごにんのおんなはうたう それが和することはけっしてない 賢者は莞爾としていう それでいい それがいい そのとき 災厄、破滅をよぶのだからと そしてこうつづけるのだ だからこそ対局はつづけなければならない それに耳をかさぬがために そのときを延ばすがために こうつげれば、おまえもらくになるだろう にぎる駒はおまえの運命かもしれぬ しかしそれがためにのみここにいるわけでもない そうかんがえればな どうせ おまえのことだ いつまで熟考してもたかがしれる さあ、はやく もうとっくに おまえのばんなのだ
with a kiss, passing the key | 2022.03.20 Sun 00:00
JUGEMテーマ:小説/詩 自分はあまり、この仕事に向いていないのかも知れないな――そんなことを、たまに思う。そして苦々しく眉を寄せ首を振る。そんなことを思うほど、時間に余裕があるわけではない。だが、気泡がぽこんと浮かび上がってくるように、その思いは突然姿を見せるのだ。 この仕事――人の上に立ち、指導鼓舞して会社の運営、経営を司るという、仕事だ。この会社が目指すもの、その業務そのものというのは、好きなものだし面白いと思う。だがそれを“趣味”でやるのと“仕事”とし...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2022.03.18 Fri 19:20
四〇〇〜七〇〇文字の短い語りになりそうな状況を思い描くこと。何でも好きなものでいいが、〈複数の人物が何かをしている〉ことが必要だ。出来事は必ずしも大事でなくてよい(別にそうしても構わない)。会話文をほとんど(あるいはまったく)使わないようにすること。 問一 問二・問三 問四:潜入型の作者 潜入型の作者のPOVを用いて、同じ物語か新しい物語を綴ること。 ニナは「本゜骨ラーメン」と書かれたぼろぼろの暖簾をくぐると、定位置であるカウンターの隅の席にちょこんと座った。もうすぐ来る監視役と...
水平線上の雨 | 2022.03.14 Mon 00:01
どいつもこいつもがそう くちをひらけば虚無ばかり そのじつひといちばいの浪漫派ときている いりぐちはせまい、 しかしいったん、うけいれさえすればだれよりもひろい まるでどこぞの似非 救世主きどりだ しかも自覚がないのは本人ばかり どこのだれがみてもそこはわれているのだ 嗚呼、馬鹿馬鹿しい どちらに対応するにも 下手な芝居をしてやらねばならぬ つかれるんだよ しかもみすごすこともできやしない あまえ あいつの、ね わたしのほうはにのつぎなのだ
with a kiss, passing the key | 2022.03.12 Sat 11:42
JUGEMテーマ:小説/詩 「開かない?」天津が厳しい表情で問う。「どういう事?」 「何か、邪魔が入ってる感じだな」酒林が低く呟く。「あの野郎」 「スサノオか」大山が溜息混じりに続ける。 「しつこい輩だ」石上も怒りのこもった声で言う。 「もう『スサノオ』じゃなくていいすよ」伊勢が、拍子抜けするほどに明るい声で言った。 「え?」他の神たちは一瞬驚いたが、「ああ……」とすぐに納得した。 「あの“出現物”野郎」伊勢は声に笑いをすら含んで呼び捨てた。 「あ」大山が思い...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2022.03.11 Fri 10:37
四〇〇〜七〇〇文字の短い語りになりそうな状況を思い描くこと。何でも好きなものでいいが、〈複数の人物が何かをしている〉ことが必要だ。出来事は必ずしも大事でなくてよい(別にそうしても構わない)。会話文をほとんど(あるいはまったく)使わないようにすること。 ※問一はこちら。 問二:遠隔型の語り手 遠隔型の語り手、〈壁にとまったハエ〉のPOVを用いて、同じ物語を綴ること。 「本゜骨ラーメン」と書かれたぼろぼろの暖簾をくぐって、ひとりの少女が入店した。華奢な体にぴったりとフィットした黒いスーツ、...
水平線上の雨 | 2022.03.06 Sun 17:31
JUGEMテーマ:小説/詩 「おっ、来た来た」結城が背伸びをし、額の上に手をかざす。 来たのは、恵比寿の言っていた“神舟”と思しき物体だった。 舟、という名称のついたものではあるが、その形態からは「舟」と呼んでいいものとは到底思えなかった。 それははじめ小さな綿の塊のように見えた。暗闇の彼方にふわりと白い光が生まれ、音も無く暗闇の中みるみる近づいて来たのだ。最終的に三人の目の前で停止したそれは、白く眩く光輝く、巨大な独楽のように見えた。高さは五メートルを超え、地面(...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2022.03.04 Fri 12:42
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