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JUGEMテーマ:小説/詩 馬鹿にしてた ニューロンの呟きは、急に大人しくなった。 母に再会した後続いていた高いトーンの、興奮を帯びたものはなりをひそめ、うって変わって暗く沈んだ、どんよりとした雰囲気のものに変わったのだ。 それは、母の昼食の準備を終え、母が食事を取る間家の中を見て回って良いと指示され、階段を昇り元の自室に入って書棚に並ぶ本の背表紙を捉えた直後からの変化だった。 馬鹿にしてた。 私の趣味。 私の好み。 ...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2023.07.21 Fri 22:12
彼女がいなくなってから、数週間が経った。 最初は何かと騒がしかったこの学園も、今では何事もなかったかのように『普通』とか『日常』とか呼ばれる空気に戻っていた。彼にとってそれは苛立たしい事実でもあり、そして羨ましいと思う事実でもある。 俺なんて…。心の中で履き捨てる、俺なんて未だに彼女がもうこの世界にはいないなんて受け入れられないというのに。 何をしていても、何を考えていても、それは彼にはもう何の意味もないように思えた。それだけ彼女という存在は、自分の世界というものに溶け...
雪乃に!サイコロ振らせろ!! | 2023.07.17 Mon 23:38
JUGEMテーマ:小説/詩 私は非言語様式を駆動して微笑んだ。 その表情は、彩夏の再生記憶より検知されたものだ。 といっても、それは発話機能の検索起動により見つけられたものではない。 『記憶』の方から自発的に現れ出た、という方が正しかった。 表情筋の伸展及び屈曲に関する、命令信号の記憶だ。 CPUはすぐにそれを取り込み、これは人との会話生成における非言語情報の一つであると分類、電子を制御し再生表情筋に送信した。 私の顔の筋肉が動き、表情をつくっ...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2023.07.11 Tue 18:40
ふたりでおどる きょうもきのうも おそらくあしたも すんぶんたがわぬかたちで あの娘のいきづかいはてにとるようにわかる だってそれがわたしたち それをみにくるひとたちがいるから ふたりでおどる ふたりきりでおどる さっきもいまも このあとぜったいに あの娘のきらめきはだまっていてもわかる なぜってそれがわたしたち だのにあのひとがあいにくるのはわたしではない あのひとがみている あの娘を それにきづいてすこしおくれる ときめくむねは あらあらしくもなる
with a kiss, passing the key | 2023.07.09 Sun 00:00
JUGEMテーマ:小説/詩 私はそこで、母に向かい「こちらこそ、よろしくお願いいたします」と言葉を返さなければならなかった。本来なら、アルゴリズムに従いそのようにするはずだったが、結局それは実行できなかった。 お母さん、ただ今! あれえ、お母さん、少し痩せた? まず松村家の玄関ドアが開いた瞬間、女性の声が大音量でそう叫んだ。 うわあ、玄関口、リフォームしたんだ。綺麗になったねえ! あ、カラーリリー。お母さんこの花好き...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2023.07.02 Sun 21:02
いたたまれなくとびだす夜 さわぎからのがれるのはいつだって 張本人だ 酔っているのはわかっている わるいのはだがぼくなのだ もうわかれるしかない 潮時さ やみくもにはしっているともうここからさきへはいけない なみ うみだ 汐風 夜露 そして警官 けものもほえている みをまもるものがなにもないままうずくまる かなしみはこの際 なにもしてはくれない ひざしのまえにさわがしさでさめる 夏がきている 戦争はとっくにおわっているのだ そうしてあの娘がぼくの寝顔をとろうとしている
with a kiss, passing the key | 2023.07.02 Sun 00:00
JUGEMテーマ:小説/詩 電源がオンになる。 良星家族保険の小会議室内部の画像が捉えられ、また私の正面には昨日初めて知り合いとなった田代が存在していた。 「おはよう、彩夏さん」田代はそう言って微笑んだ。 「おはようございます、田代さん」私は返事をした。 「えー、今から、あなたのご両親のお住まい……あなたに取っては実家、ということになるのかと思いますが、そこへ、私と一緒に行ってもらいます。いいですか?」田代は私に確認を取った。 「はい」私は頷...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2023.06.27 Tue 19:09
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