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ロットバルトへ拍手をしたい

素晴らしい歌やダンスには拍手で応えたいと思うのです。場面から場面へのつなぎに隙間があれば、気持ちを表して次の場面へ入っていけるのですが、叶わなかった時には、申し訳ない気持ちをひきずってしまいます。 今回の「アナスタシア」でも拍手したいのにできなかった場面が出てきてしまいました。   あのすごいピルエットがそうです。「ピガール狂騒曲」の暁 千星とは違うタイプのピルエットは優希しおんの演じるロットバルト。白鳥の湖でのパワフルな回転とジャンプ、そしてしなやかな四肢。黒鳥が強く激しく躍り舞...

宝塚的幻想雑記 | 2020.12.05 Sat 21:22

星風まどかの自然さ変幻自在さ

ミュージカルサロンが決定した星風まどかの身には何かが起こる。そう思うとまだあと数回観る機会があっても、今回はしっかり見ておきたい気になった。それほど今週の発表はインパクトがあった。 朗々と歌うディミトリ(真風涼帆)に見事な女性となっていたリリー(和希そら)、そして陰鬱で重厚なグレブ(芹香斗亜)に目が行ってしまった初回。今回はあえてアーニャ(星風まどか)に視線を集中させると堂々たるタイトル通りの主役の演技。当たり前といえば当たり前なのだが。 風貌は貧しい掃除婦だが芯はしっかりとして...

宝塚的幻想雑記 | 2020.11.28 Sat 20:41

「アナスタシア」もリピート観劇したくなった

いつもよりも公演の観劇初日がいつもよりも遅く、新型コロナの感染が急速に広まる状況下で、『アナスタシア』の舞台が中止されることなく開演されるのか心配の日々でしたが、無事に観劇できました。   帰り道、リリーって誰がやっていたのかと尋ねている会話を耳にしました。宙組にはあんな娘役はいないと誰しも思うでしょう。 2幕はリリーのためにあるのかと思うくらい和希そらは輝き存在感を放っていました。 2幕が和希そらなら1幕はディミトリのためのものかもしれません。真風涼帆が歌いに歌うと思ってしま...

宝塚的幻想雑記 | 2020.11.14 Sat 22:37

宝塚歌劇らしさ満載に満足しました

今回、月組公演のmy楽。途中で公演中止にならないか心配していたが、無事に千秋楽を迎えられそうになってきた。あと1日、何事とも起こらないことを祈っている。 そして、今年も遅くなったが今年もお披露目を見ることができた。いつ見ても素直に応援したくなる。月並ながらこれからの106期生の活躍を期待したい。   今回の月組公演は、見所というか見たい場面が『WELCOME TO TAKARAZUKA −雪と月と花と−』と『ピガール狂騒曲』ともにたくさんあって、2回目以降は期待して待っていた。   『WELCOME TO TAKA...

宝塚的幻想雑記 | 2020.10.31 Sat 20:47

『ピガール狂騒曲』〜偽りのない人生の清々しさ

まずは今日のマチネのでき事。 ラヴィパリジェンヌのカンカンでのありちゃん、連続ピルエットで8回転くらいし、もうそろそろ拍手をしようと思ったら吹っ飛ばされたようにバランスを崩し転倒。一瞬驚いたようでな表情でしたが、すぐに長身男役たちと並んで踊り出し安心しました。 オーケストラピットから現れた珠城りょうを見て、これまで男らしい役がほとんどだったからか、初めて可愛いと思いました。   ここからは本日の感想です。ネタバレを含みます。   冒頭、ガブリエル(美園さくら)はウィリー(鳳...

宝塚的幻想雑記 | 2020.10.20 Tue 21:03

深化しているから期待どおりに楽しめる『WTT』と『ピガール狂騒曲』

全座席の販売が再開され日曜日の公演では周りの席が埋まっているものと思っていたら、A席は規制当時のままで、前方の視界が開けて舞台全体がストレスなく観やすかった。   『WELCOME TO TAKARAZUKA −雪と月と花と−』の第4条月の巻、月光に乗せた舞は、月光をボレロにアレンジしていることにまず惹きつけられる。そして、この団体での演技は、昨年の星組のショー『Éclair Brillant』での「ボレロ」や宙組の『アクアヴィーテ!!』の「誕生」に重なる。 月の男と月の女たちの寸分の狂いのない動き。それがピタ...

宝塚的幻想雑記 | 2020.10.11 Sun 22:09

美し、楽し、月組公演

1年ぶりになる月組、この環境の中で疲れた心が洗われ元気が湧いた。1年前と同じように足取り軽く劇場を出ることができる公演だった。   和物のレビュー『WELCOME TO TAKARAZUKA −雪と月と花と−』は、扇子の使い方が印象深い。広げた扇子、その振り方の生み出す表情が豊かだ。セットは、盆が回りセリが上がる。背景の満ちてゆく月。その下で艶やかな着物で舞う。どこを切り取っても、それはそれは美しい作品となっていた。   『ピガール狂騒曲』は、月組の演技の間の良さが笑い起こしテンポを生む、コミカル...

宝塚的幻想雑記 | 2020.09.26 Sat 22:56

『真彩希帆 1Day Special LIVE La Voile』は期待以上に楽しめた

仕事の後、夜のひと時をゆったり寛ぎながらの時間。新たな宝塚ホテルでのライブ中継。テーブルのディナーセット、グラスも見えて、普通なら席を取ることが難しいホテルのディナーショーの雰囲気を自然に感じられた。   ショーでは当然ながら真彩希帆の歌唱力を堪能できた。何を歌っても素直に全くストレスなく耳に入ってくる歌声。共演の男役たちの溌剌としたサポートがライブを明るくポップでライブを楽しい色に染めて、そこに歌の素晴らしかが彩りを添える。 同期の綾 凰華にはフラットな関係性を、後輩男役たち...

宝塚的幻想雑記 | 2020.09.07 Mon 22:46

ポルンカの兵士になって私は何をしたいのか〜『FLYING SAPA −フライング サパ−』

花組に星組と本公演が中止となる中、唯一宝塚歌劇団で公演が続く宙組の『FLYING SAPA −フライング サパ−』をこのタイミングで観劇することができたことは幸運なのだろう。   観劇して出演者がしきりにネタバレ禁止とコメントすることがよく分かった。 複雑に入り組んだ登場人物の消えた過去を辿り、時にはそれが暴かれることで物語が進む。たくさんの出来事が布石として散りばめられ回収されていく。ここで物語が終わっていても成立していると思っても、まだ許さないというように話がつながっていく。終盤、畳み掛けら...

宝塚的幻想雑記 | 2020.08.08 Sat 22:53

Stay Homeで過去と出会う 〜 デジタル・マジカル・ミュージカル 『出島小宇宙戦争』編

非常事態宣言はとっくに解除され、いよいよ今週末から大劇場では花組公演から再開となるこんな時期にStay Homeなどという言葉はふさわしくないかもしれないが、撮り貯めていた録画を見たので感想をまとめておきたい。   公演の解説にはコメディータッチと書かれているとおりの軽快で明るいタッチの作品だがストーリーは謎解きのような仕掛けがあって幕末の歴史を思いながら頭を巡らせ楽しめる。少し味わいの違った作品かもしれない。   ビデオ収録はシアター・ドラマシティと小規模劇場での公演だが、舞台で展開...

宝塚的幻想雑記 | 2020.07.14 Tue 22:05

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