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葉蔵がずっと恐れていた「世間」、その正体は「個人」なんじゃないかと気付いた場面、葉蔵と堀木が屋根の上でアントニムとシノニムの話をしだした場面。ここから一挙に葉蔵の謎が解けていくはずだったのに、ヨシ子の件でその展開が完結せずに物語が終わりに向かってしまった印象を受けた。そして物語が「四十以上に見られます。」で締めくくられたことは、太宰が物語を終えることができなかったという印象も受けた。 「物語をただ読む」という観点から見れば、これを高校生の頃に読まなくてよかったと。笑 世間になじめている気が...
Discography | 2010.11.30 Tue 11:43
JUGEMテーマ:日本文学 名辞以前の世界という聴きなれない言葉、これは詩人・中原中也が自身の詩論を語るときに使った言葉です。 解釈は各々あると思います。私なりに意訳すれば「あらゆる事象が言葉になる以前の世界を、言葉を使い表現する」ということだと思います。中也は詩を文学上最高のものと位置付け、名辞以前の世界を表現することに生活を捧げました。捧げると言うと大げさかもしれませんが、実生活は立ち行かず、幼な子を亡くし、発狂するように夭折しました。
磯谷整体 雑感 | 2010.11.25 Thu 22:58
JUGEMテーマ:日本文学 追つかけて 追ひ付いた 風の中 尾崎放哉 自由律俳句ながら、五、五、五のリズムがあり、スピード感あふれる俳句です。
磯谷整体 雑感 | 2010.11.12 Fri 21:29
JR東日本Tokyo Trainキャンペーンの一環で東京地区のJR電車内に掲出された中吊りポスター「連載 中吊り小説」19編が、一冊の本になったもの。この中吊り小説が連載されていたのは、1991年9月〜1992年12月。バブル真っ只中ではないけど、まだまだ不況がそれほど深刻ではなかった頃。当代きっての人気作家たちの作品を、無料で読ませようというんだからJRも太っ腹、企画としてはバブルそのものって感じがします。その頃わたしは、名古屋で自転車通勤していましたので東京にも、JRにも縁がありませんでしたねーこれ、リアルタイムで読...
ひよこProducts*New | 2010.11.08 Mon 19:50
とっても怖い本でした。とはいっても、オカルトやホラーじゃありません。これは、自分で「幸せな結婚生活を送ってる」と思ってる方に、ぜひ読んでいただきたいなんて思ってしまう・・・そういう方が読むと、怖さ倍増(笑)これは「結婚生活」に関する短編集で、見事に「幸せな夫婦」は出てこない。明らかに変な夫婦もいるが、ほとんどはごくごく普通の平凡な、傍目からは、幸せとはいえないまでも「平和」には見えるだろうという夫婦だ。平和で平凡な日常に隠された落とし穴。これは決して、他人事ではないのかもしれない。...
ひよこProducts*New | 2010.11.08 Mon 19:48
日本文学検定3級(近現代の例題) 上の画像は、日本文学検定3級のリーフレットに掲載されている近現代の例題。 Q1 許しを乞うお宮を、 間貫一が蹴り飛ばすシーンで有名な 尾崎紅葉の作品は? 1.金色夜叉 2.多情多恨 3.二人比丘尼色懺悔 4.伽羅枕 Q1の答えは、金色夜叉。 お宮を蹴り飛ばすシーンは、静岡県熱海市の熱海サンビーチに、「貫一お宮之像」...
愛媛の中心でテキトーに叫ぶ | 2010.09.11 Sat 17:12
日本文学検定3級古典の例題 上の画像は、日本文学検定3級のリーフレットに掲載されている古典の例題。 古典 Q1.日本神話で、 イザナミが派遣した黄泉軍を追い払うために イザナギが投げたものは? 1.鰯の頭 2.榊の枝 3.唐辛子 4.桃の実 Q1の答えは、4.桃の実。 イザナミは、イザナギの妻だが、火の神カグツチを出産した際に死んでしまう。 イザナ...
愛媛の中心でテキトーに叫ぶ | 2010.09.10 Fri 16:45
日本文学検定3級のリーフレット 上の画像は、第一回 日本文学検定3級のリーフレット。 日本文学検定というのは、日本文学検定委員会が主催している検定で、日本文学に対する魅力を深めてもらうことを目的としている。 文学作品は、 その時代に生きた人々の生活、文化、思想、感覚、知恵、知識、空想、伝説、滑稽な物事、悲しい出来事、信仰、嘘、悪口、男女の恋愛などを知ることができるので、生きていく上で役に立つことを教えてくれる貴重な財産といえる、 というような事が、日本文学検定のリーフレットに書いてある...
愛媛の中心でテキトーに叫ぶ | 2010.09.09 Thu 23:03
JUGEMテーマ:日本文学 最近、図書館通いをしている目的は、主に絵本。ときどき、イラストレーションや着物の本を手にとったり帽子の本を探したりするくらいで文章の本を借りるつもりは全然なかったのだけどたまたま「今日却ってきた本」というコーナーにこれと、よしもとばななさんが二冊あったので三冊、なんとなく借りてきた。小川洋子さんと言えば、「博士の愛した数式」で大ブレイク。しかし、私は実は未読。まだ彼女の本は全くの未読。相性がいいかどうか、ドキドキしつつ読んだんだけどおもしろかった!!このシ...
ひよこProducts*New | 2010.08.20 Fri 10:38
JUGEMテーマ:日本文学熊本県荒尾市 実印・名刺の店 平山印房です。1年半ほど前のことだったでしょうか?ある日、ご来店されたお客様より印鑑のご注文を頂きました。”海達公子顕彰会”という内容でした。”かいたつこうし?”いやいや”かいたつきみこ?”あるいは”かいだつこうし?”それとも”かいだつきみこ?”以後も何度かご来店された様で、領収証に度々”海達公子顕彰会”の文字が・・・それからこの”かいたつこうし”もしくは”かいたつきみこ”あるいは”かいだつこうし”もしかして”かいだつきみこ”が、気になりはじめていたのです。す...
平山印房店長ブログ | 2010.08.12 Thu 19:40
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