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JUGEMテーマ:日本文学 三島由紀夫ってこんな小説も書いていたんだねぇ…というのが読後最初の感想。「仮面の告白」や「金閣寺」などのイメージとは随分かけ離れた作品だが、週刊プレーボーイに連載されていたというから、客層には合っていたのかもしれない。自殺に失敗した事をきっかけに自分の命を売るという広告を出した主人公だが、なぜか死ぬのは依頼主たちの方で、主人公は生き延びる。やがて命が惜しくなった主人公は逃げ回ることになるが…。最後に謎が解き明かされるが、うーん、どうだろう? こう...
本、読みました。 | 2020.05.05 Tue 09:35
JUGEMテーマ:日本文学 自分の書いた社説がもとで配置換えされそうになった新聞社の女性論説委員が、その理由を探りだし周囲の人間も使って何とか阻止しようとするお話。発表されたのは25年ほど前で、当時話題になったのは覚えている。確か映画化されたはず。あちこちに贈与や交換として風習を語る箇所が出てきたので学生時代に読んだボールディングの「贈与の経済学」を思い出した。丸谷才一というと純文学の作家だとイメージだったが、純文学でも面白いストーリーの作品もあるのね。認識を新たにしたよ。(2017.9.13...
本、読みました。 | 2020.05.05 Tue 09:34
JUGEMテーマ:日本文学 シリーズ四作目。今回は、信之介の出身の藩が大きく物語に関わってくる。最後で、信之介が一作目から物語の底に暗く漂っていた自分の過去にひとつの区切りをつけたといえるが、となると、このシリーズ、次作から物語の構成要素がひとつ欠けることになるのか・・・? それはともかく、信之介の故郷の藩での話がもっと多くしたほうが良かったのではないか。少なくても全体の3分の1は充ててほしかった。そこが薄かったため話のヤマ場がぼやけてしまったし、仕掛けが大きかったわりに、面白さが...
本、読みました。 | 2020.05.04 Mon 12:52
JUGEMテーマ:日本文学 シリーズ三作目は四編収録の短編集。どれもシリーズの脇役から話が始まっている。特に三番目の「宵に咲く花」は岡っ引きの息子の嫁を中心に添えた謎解きが目。だが、個人的には最初の「楓葉の客」がイチ押しかな。小間物問屋の女中頭おみつに“ナンパ”を仕掛ける不審な男と、その小間物問屋で意に沿わない嫁入りから逃れるために万引きする町娘とが、最後にひとつの犯罪に繋がっていることが明らかになる構成は見事。同心、岡っ引き、小間物問屋、この3人のメインキャストの関係性...
本、読みました。 | 2020.05.04 Mon 12:51
JUGEMテーマ:日本文学 シリーズ二作目。一作目同様、話は抜群に面白い。一作目では定まっていなかった同心と岡っ引きの関係も固まってきたが、小間物問屋も含めてのシリーズだとは思わなかった。その小間物問屋が同心と岡っ引きとの主軸とは微妙に離れた所から話に絡んでくる。小間物問屋の手代の幼馴染が殺される理由も伏線が行き届いている。さらに、武家の出の女郎の死まで主軸の話に繋がってくる意外性。三作目以降に繋がりそうな小間物問屋に関する伏線まで手配してある。これは三作目も読まにゃならんね、と作...
本、読みました。 | 2020.05.04 Mon 12:49
JUGEMテーマ:日本文学 この前、教えてもらったあさのあつこの時代小説を初めて読んでみた。あさのあつこは「バッテリー」ぐらいしか知らなかったので、こんな小説も書くのかと驚いた。読後は「うーん、こんな感じかあ・・・」という感想。正直言うと、時代小説というより伝奇小説っぽさを感じた。1冊だけではまだ捉まえきれない。シリーズ物なので、二作目を読むともうちょっと印象が固まってくるかもしれない。ただ、感情移入できないという人の気持ちもわかる。主人公の信次郎は人を選ぶよね。(笑)(2017.8.4読...
本、読みました。 | 2020.05.04 Mon 12:48
JUGEMテーマ:日本文学 藤沢周平の作品について様々な人たちが語っている。NHK-BS2で放送されたものを書籍化した。当たり前だけど藤沢作品を読んだ感じ方は人それぞれ。中には「ちょっと違うんじゃないの?」と思うものもあるけど、語っている人も作品を通して自分を語っているから、それはその人の感じ方として「アリ」なんだろう。読書メーターで他の人の感想を読んでも、そう感じる時はあるからなあ。こうやって他の人の感想を見てると、この前再読したばかりなのにまた読みたくなってきた。困ったもんだ。(...
本、読みました。 | 2020.05.04 Mon 09:48
JUGEMテーマ:日本文学 あるべき、というか、あってほしい形、それに自分を合わせることで、あってほしいものに自分が成れるという信念とでもいうべきもの。でも、傍から見てると滑稽なんだなぁ。それが滑稽の度合を越して悲劇になってしまったのが「手鎖心中」というお話。戯作者はこうでなくては…という形に自分を持っていこうとする大店のひとり息子。その姿に呆れ笑いながら面白がってもいた若い戯作者たちが、最後に向き合うことになった悲劇に何を思ったか。「江戸の夕立ち」は、ずっと励みにしてきた拠...
本、読みました。 | 2020.05.04 Mon 09:42
JUGEMテーマ:日本文学 大人になってから森鴎外をまともに読むのは初めてかもしれない。わかりにくい、というのが正直な感想。それでも超短編ながら毅然とした意志を感じさせる「杯」は印象的。子供の頃に慣れ親しんだ「山椒大夫」は別にして、「最後の一句」の真っ直ぐさも心に残る。そして「高瀬舟」。貧しさと安楽死という二つの軸が短編の中で生きている。どちらも現代においても重いテーマ。今でも新しい作品だと思った。(2017.6.27読書メーターにUP) にほんブログ村
本、読みました。 | 2020.05.03 Sun 21:42
JUGEMテーマ:日本文学 著者夫婦をモデルとした私小説の短編集。最初の作品ではお腹の中にいた子供が最後の作品では31歳で子供も二人いる設定。夫婦の成長の記録として読める短編集でもある。昔、同じ著者夫婦がモデルの長編を原作にしたドラマを見た。高橋幸治と三浦真弓が夫婦役だった。(古いね) あの時の印象でユーモア小説だと思っていたが、どうだろう? 確かにユーモア溢れる書き方だが、夜の陸軍射的場で赤ん坊をおんぶした妻が夫に「こんな原っぱの真中で…人を殺す気だな」という場面、おかしくも...
本、読みました。 | 2020.05.03 Sun 21:38
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