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読恋書♪(どっこいしょ♪)
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本をこよなく愛する人へ♪
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私が彼を殺した(東野圭吾)

結婚式当日、新郎の穂高誠が殺される。常用していた薬のかわりにカプセルに入れられた、硝酸ストリキニーネによる毒殺だった。日ごろから穂高をよく思っていない3人が容疑者として浮かび上がる。彼に毒入りカプセルを飲ませたのは果たして誰か?またどんな方法で?一つ一つの事実が丹念に積み重ねられた時、犯人像が見えてくる・・・。 最初から最後までじっくりていねいに読んでほしい本。ていねいに読むことの意味が、ラストできっとわかるはず。必ず「あっ!」ということ間違いなし! JUGEMテーマ:読恋書♪(どっこいしょ♪...

のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:20

冷静と情熱のあいだ(辻仁成、江國香織)

ずっとこのまま一緒にいると思っていた。そんな二人に訪れた思いもよらぬ別れ。別々に歩き始めた二人だけれど、あおいの心には順正が、順正の心にはあおいが、いつも寄り添っていた。「10年前の約束を覚えているだろうか?」二人は迷いながらも、その日を見つめた。 それぞれがまるでジグソーパズルの最後の1片を求めるように、それぞれを求めている。一緒にいなければ心が満たされることは決してない。静かなる秘めた情熱。女性のあおいの立場から描いた「赤」、男性の順正の立場から描いた「青」。この二つの本が見事なまで...

のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:20

天使の耳(東野圭吾)

交差点での衝突事故。どちらも信号が青だったと主張する。どちらの言い分が正しいのか?死亡した青年の車に乗っていたのは、目が不自由な妹だった。彼女はどんな方法で信号が青だったことを証明するのか?表題作「天使の耳」を含む6編の作品を収録した短編集。 6編すべてが車にまつわる話だ。その話が、どこにでもあるようなありふれた話で、それが思わぬ方向に発展していくところに、この作品の恐ろしさがある。何気ない日常に潜む落とし穴・・・。車に乗るのがちょっと怖くなる。 JUGEMテーマ:読恋書♪(どっこいしょ♪)

のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:20

グッドラックららばい(平安寿子)

家出したまま帰らない母、都合の悪いことを見て見ぬふりする父、くだらないと思いながらも男に貢ぐ姉積子、立身出世ばかり夢見る妹立子。ばらばらだけれども、しっかり家族としての絆を持つ、片岡家の不思議な物語。 「典型的な現代の家庭を描ききっている。」そう言っても過言ではない。それぞれがそれぞれに好きなことをやって生きている。そのしたたかさ、図太さには感心するばかり。作者は「私の全てがつまった渾身の書き下ろし」と言っているが、私としてはもう少し、作者の思惑がこの作品の中に描かれていてほしかったと思...

のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:20

翼(村山由佳)

「お前は呪われている。」「お前はみんなを不幸にする。」 母からの言葉による虐待は、真冬の心を切り裂いていく。そんな真冬に手をさしのべたラリー。彼女は彼とともに人生を歩もうとするが、思わぬ悲劇が待ち受けていた・・。 人は人を傷つけながら、そして自分自身も傷つきながらではないと、生きていけないのだろうか?信頼が裏切られた時、人の心はこれほどまでに醜くなるものなのか。財産、人種、家族、どれもが人の心を良くも悪くも変えていく。その中での真冬の凛とした姿はむしろ悲しげに見えてくる。これからの真冬の...

のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:20

プラスティック(井上夢人)

奥村恭輔はある日、自分の部屋のドアポケットに入っていたフロッピイディスクを発見する。その中には同じ階に住む向井洵子の日記が収められていた。彼はそこに書かれていることにしだいに興味を抱くようになるが、その向井洵子の部屋で殺人事件が発生する。なぜ彼女はフロッピイディスクを、奥村恭輔のドアポケットに入れたのか? 1枚のフロッピイディスクの中に様々な人間のファイルが収められていて、読者がそれを読んでいくという形で物語が進行していく。はたしてだれがどんな目的で事件を起こしたのか?しだいに真実が明ら...

のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:20

椿山課長の七日間(浅田次郎)

「このまま成仏するわけにはいかない。」突然死した椿山課長には、やり残したことがたくさんあった。その思いを遂げるため、彼は七日間だけこの世にもどってきた。限られた日数の中で、はたしてどれだけ満足のいく行動がとれるのか・・・? 人は、愛する人を失った悲しみを乗り越えて生きていける強さを持っている。だから、死んでいった人間が心配することなど、何もないのかもしれない。椿山課長が本当にやりたかったことは、自分を愛してくれた者たちへ、「ありがとう」の言葉を伝えることではなかったのだろうか?心を込めた...

のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:20

海峡(伊集院静)

いろいろな事業を展開する父、それを陰で支える母、家に出入りする、父のところで働く者たち。さまざまな人間のいる家で、英雄は長男として生まれた。人との出会いと別れの繰り返しの中で、英雄はしだいに成長していく。3部からなる自伝的小説の第1作目。 幼年時代の英雄の心の動きや、それを取り巻く人達の心情などがとてもよく描かれている。英雄は日常生活の中の出会いや別れを通して、人間の喜びや悲しみをつかみとっていく。そして、だんだんと精神的に成長していく。その過程がとても面白い。これから英雄がどういう人生...

のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:19

春雷(伊集院静)

さまざまな友との友情、淡い思い、差別的な教師への反抗、弟への兄弟愛、父への反抗心の芽生え。少年から大人への微妙な心の動きを瑞々しく描く、海峡に続く自伝的作品の第2部。 主人公英雄の心の動きがていねいに描かれていて、好感が持てる。ちょっと背伸びしてみたい多感な時期の経験は何ものにも替え難い。少年はこうして大人になっていくのだとあらためて思った。 JUGEMテーマ:読恋書♪(どっこいしょ♪)

のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:19

岬へ(伊集院静)

父の反対を押し切っての東京の大学への進学。そこでのいろいろな人とのかかわりの中から、しだいに大人として生きるすべを学んでいく英雄。家を継がないという英雄の真意を知った父との決別、弟正雄の遭難事故、旧友との切ない再会。人との絆を強烈に感じさせる、海峡、春雷に続く自伝的作品の第3部。 人はどんなことがあっても逃げてはいけない。生きていかなければならない。英雄は人とのふれあいの中で、確実に何かをつかみ取り、新たな1歩を踏み出していく。決して忘れてはならないもの、それは英雄に対するさまざまな人の...

のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:18

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