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没後20年以上を経て明かされた、N氏と向田邦子さんの秘められた恋。妹和子さんが迷いながらも、その手紙やN氏の日記を公開した。 この本の全てが、手紙や日記で埋め尽くされているのかと期待したが、それは前半だけで、N氏の日記の部分が多く、向田邦子さんの手紙はほんの数通だった。後半の部分は、和子さんの、向田邦子さんについて書かれた文章だ。それでも、断片的に彼女がN氏とどういう付き合いをしていたのかを垣間見ることができる。N氏は自殺したという。悲しみを胸にしまいこんで、気丈に仕事を続ける彼女の姿が...
のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:18
1970年代を舞台にし、少年たちを瑞々しい感性で描いた作品。 どんな人にも、心の中に少年時代や少女時代のきらめくような思い出が残っているのではないだろうか?同じ時代を生きてきた私は、読んでいてふとなつかしさをおぼえた。「古きよき時代」まさにその言葉がぴったりの時代だった。少年という言葉にはまだ純粋さが残っていた。うれしいこと、悲しいこと、つらいこと、くやしいこと、いろいろ経験して少年たちは一つずつ階段を上っていく。著者が言うようにこの作品は、まさに「ぼくたちみんなの自伝」と呼ぶにふさわし...
のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:18
夫婦とは?親子とは?そして家族とは?傷つき悩みながらも絆を深めていく家族の物語。 「絆」とは何だろう?このとても深くて重い言葉。愛情、信頼、思いやり・・・この中から人と人との強い絆が生まれ、家族としてのつながりが出来る。親子に大切なのは「血の絆」だけではないということも、改めて思い知らされた。 この本に描かれている家族は、ボロボロになりながら自分たちの絆を見つけ出した。そして、新しい命の誕生。家族の新たな旅立ちを、静かに祝福したい。 JUGEMテーマ:読恋書♪(どっこいしょ♪)
のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:18
「許せない!」秀一はかつての母の夫、自分の義父だった男を殺す計画を立てる。母のため、妹のため。だが、その憎むべき男は愛する妹の実父でもあった・・・。 少年犯罪を描いた作品だが、なんとも切ない。母や妹を守るために、17歳の少年が出した結論はあまりにも切なすぎる。 憎しみの炎は赤からやがて青に変わる。一見冷たく見えるが、赤い炎よりはずっと高温で、激しく燃焼する青い炎に。だが、その炎は一歩間違えば自分自身をも焼き尽くす炎となるのだ。危ういバランスの中でやがて迎える結末。彼はこういう結末を覚悟し...
のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:17
「妹のお菊を殺したのは、いったい誰なんだ!?」大店の跡継ぎだった銀次は、店を弟に譲って十手持ちになる。果たして銀次は下手人を見つけることが出来るのか・・・? 「泣きの銀次」と呼ばれるほど、銀次は死体を見て泣く。とにかく泣く。しかし、その涙は無念のうちに終えてしまった命を惜しむ涙なのだ。銀次の心の優しさが、彼自身を泣かせるのだ。 そんな銀次のまわりには、彼を温かく見守る人たちがいる。現代に生きる私たちが忘れてしまった「人情」が、そこにしっかりと描かれている。事件は悲惨な事件だが、人と人との...
のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:17
大病院の院長の17歳の孫娘辻倉恵美の誘拐と、19歳の大学生工藤巧の誘拐事件には、大企業「バッカス」という共通点があった。果たして偶然なのか?この二つの誘拐事件の裏には、何が隠されているのか? 誘拐という事態に直面し、あわてふためく大人たちの姿が哀れでもあり、おかしくもある。自分の利益ばかりを考える大人たち。それを批判的な目で見る子供たち。誘拐は確かに犯罪だが、この二つの事件がもたらした意義は大きい。「誘拐の果実」、この言葉の意味を理解した時、きっとさわやかな感動に包まれるに違いない。 J...
のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:17
自分が一生懸命考えた企画をつぶし、かつ担当からはずした取引先の副社長。その憎むべき彼の娘とひょんなことから知り合いになり、2人は「誘拐」というゲームを思いつく。 誘拐を犯人側から描くという、面白い描き方。しかし、「百夜行」「秘密」などと比べると内容に深みがなく、淡々と描かれているという印象だった。身代金獲得の作戦は見事だったが、ラストが今ひとつ盛り上がりに欠けたような感じで、残念だった。 JUGEMテーマ:読恋書♪(どっこいしょ♪)
のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:17
明治初期、ある女性を一途に思う男がいた。千吉、彼はアメリカ人の妻になったお順を思い続けていくことを決心する。そこには小鶴という遊女の「おぅねぇすてぃ(honesty・・正直、真心)」があった・・・。 国際結婚も、人妻となった女性への思慕も、認められない時代があった。そんな時代の中、自分の気持ちに正直に、そして真心こめて人に接することを決心した千吉は勇気があると思う。そこには小鶴という遊女の悲しい思いがあったのだが、今の時代では考えられないことだ。遊女の小鶴とは、どんなに愛し合っていても、...
のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:17
14歳の息子が読んでくれることを期待しているわけではないが・・・。パソコンに向かって渡す当てのない手紙を書き続ける父の姿を描いた表題作「小さき者へ」を含め、6編の短編を収録。 どの話も読んでいて心がずしっと重くなる。とても苦い粉薬をオブラート無しで飲んだように、口の中に何とも言えない苦さが残る。そこに描かれている出来事があまりに身近すぎるためか、拒否反応が起こってしまうのだ。いじめ、離婚、年老いた親の問題など、さまざまな問題を読むのは、つら過ぎた。こういうテーマを扱う小説は、正直言って苦...
のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:17
突然の1本の電話から、10年前の「仲良し3人組」が復活する。3人には誰にも言わないと堅く約束した秘密があった・・・。 3人の現在と、過去の出来事が交互に描かれていて、どちらの出来事も徐々にその真相が分かっていく。3人が持っている秘密の正体が知りたくて、あっという間に読んでしまった。女性というのは、無邪気な少女に見えても意外と怖いものだなと同性ながら思った。10年後再会した彼女たちには、また一つ共通の秘密が増えた。その二つの秘密を死ぬまで引きずって生きていくことを選んだ彼女たちのしたたかさ...
のほ本♪ | 2014.12.21 Sun 14:17
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