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ある日突然、かつての恋人由希子から電話がかかってきた。19年ぶりの由希子の声。山崎の心に切ない記憶がよみがえる・・・。 心の奥底に眠る記憶たち。それは決して消えることはない。人が生きていくということは、記憶の積み重ねなのかもしれない。かつて愛した由希子。その存在は形を変え、19年たった今も山崎の中に生き続けている。「人は、巡りあった人と二度と別れることはできない。」この言葉の持つ本当の意味が、深く心に突き刺さる。 JUGEMテーマ:読恋書♪(どっこいしょ♪)
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 19:23
葉子を失った山崎。彼は3ヶ月間ほとんど毎日、デパートの屋上に座り続けていた。人は愛する人が死に臨んだ時、いったい何をしてやれるのだろうか?愛する人が死んでしまったら、どう生きていけばいいのだろうか?透明感のある文章でつづられた、愛の物語。 愛する人を失った悲しみがひしひしと伝わってくる。いるはずのない人をさがし求める山崎の姿に、彼がどんなに葉子のことを愛していたのか、痛いほど伝わってくる。命を終えようとする葉子と二人で過ごしたフランス、ニースでの日々。読んでいて切ない。残念なのは、同作者...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 19:23
わずか120人の人が暮らす葉名島。この島にある生徒7人の水見色小学校。この小さな学校に、一人の先生が赴任した。彼は小さい頃の病気が原因で、口がきけなかった・・・。 美しく自然豊かな島。その中で暮らす人たちの悲喜交々。人々の日常は決してきれいごとばかりではない。悩みもあればいさかいもある。貧しさゆえの悲劇も起こる。それは大人たちばかりの問題ではなく、子供たちの中にもある。「機関車先生」と呼ばれる吉岡誠吾。彼は口がきけないけれど、精一杯のやさしさで子供たちに接する。言葉にしなくても、心から心...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 19:23
「永遠」という言葉にめっぽう弱い少女紀子。この一人の少女が成長していく過程を瑞々しく、そしてさわやかに描いた、いつまでも心に残る作品。 誰もが少女の頃、紀子のような経験をしているのではないだろうか。親友、異性、親、級友、先生など、様々な人との関わりの中、笑ったり、怒ったり、泣いたり、悩んだりしながら、少女は大人になっていく。少女時代のきらめくような日々。そんな日がこのままずっと続くのではないかとさえ思える。だが、いつかは必ず終わりが来る。「永遠」ということは絶対にありえないのだ。「永遠の...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 19:22
中学を卒業してから30年。鋳物工場で働き続けてきた章之。彼の心の中には決して忘れることの出来ない一人の少女がいた。スーイン。淡く切ない初恋の思い出が、30年の時を経て一つの形になろうとしていた。 タイから出稼ぎに来ていた青年、そして在日三世の少女がいた。私たち日本人は彼らを見るとき、特別な目で見ていないと言えるだろうか。章之は彼らを温かく見守り、そして、彼らにスーインの姿を重ね合わせる。「朝鮮人」というだけで不当な差別を受けたスーインとその母は、「北へ帰る」という言葉を残し、去って行かな...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 19:22
昭和20年4月、台湾沖で2300人を乗せた弥勒丸が沈んだ。帝国郵船の大型客船だったその船は、一度も正規のルートを航行することなく、戦争の犠牲となって海の中に消えてしまった。50数年後、一人の謎の老人が現れる。弥勒丸引き揚げに執念を燃やす彼には、今まで誰にも語ることのなかった悲劇の過去があった。 戦争中、米軍の攻撃を受け沈没した弥勒丸。その豪華客船が使われた目的は驚くべきものだった。勝つ見込みのない戦いを続けていた日本。弥勒丸に乗っていた人たちはその犠牲になってしまった。多くの悲劇は、残さ...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 19:22
自動車事故で瀕死の重症を負った流行作家のポール・シェルダン。彼は、元看護婦だったアニー・ウィルクスに助けられる。しかし、彼女はポールを病院へ運ばずに自宅の一室に閉じ込め、自分のためだけに小説「ミザリー」の続編を書くことを強要する。人間の持つ恐ろしさを、生々しく描いた作品。 幽霊よりも何よりも怖いのは人間だ。それも一つのことに凝り固まり、執着する人間ほど怖いものはない。ポールの書く「ミザリー」の熱狂的ファンだったアニー。彼女の異常なまでの精神は読んでいてぞっとする。ポールの痛みをひしひしと...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 19:22
許されぬ恋に悩む兄と妹、他人の男性ばかり好きになってしまう末っ子、浮気している後ろめたさを感じながら、自分の居場所を見つけられない長兄、戦争時の体験に深く傷ついている父親。それぞれはそれぞれの思いを抱きながら、家という舟に乗る・・。 同じ舟に乗っていても、家族一人一人星のようにその輝きは違う。それぞれにそれぞれの悩みを抱えている。それでもお互い思いやりは忘れない。家族というのはいいものだと思う。だが、ここに描かれている家族には、あまりにも悩みや問題があり過ぎて、読んでいて息が詰まりそうだ...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 19:22
ある秋の日、プラネタリウムに捨てられたふたごの赤ん坊。彼らは「テンペル」、「タットル」と名づけられ、プラネタリウムの解説員泣き男の愛情に包まれて成長する。やがて一人は手品師に、もう一人は星の語り部となった・・。 長編小説なのだが、まるで童話を読んでいるような感じがした。テンペル、タットル、それぞれを取り巻く人たちは、どの人もみなやさしい。心がほのぼのとしてくる。離れ離れになったテンペルとタットルの再会が楽しみだった。それぞれの道を歩み始めた二人がどんな話をするのか、楽しみだった。それだけ...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 16:42
事件から15年後の第一の時効、台湾に渡航していた七日間を加算した第二の時効。逃亡している犯人は、第二の時効成立を待っていた。しかしそこには隠された第三の時効があった・・。表題作を含む6つの短編を収録。 どの短編も警察にかかわりのある話だ。その中でも表題作「第三の時効」は面白い。こんな時効があるなんて思いもよらなかった。ラストも、予想もしないものだった。最後に収められている「モノクロームの反転」も、人の視覚や心理を扱った作品で、こちらも面白かった。「犯罪ドラマ」というよりも、それを解決しよ...
のほ本♪ | 2014.12.20 Sat 16:42
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