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百器徒然袋ー雨(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  再読。中編を三つ収録。いつもの京極堂シリーズに比べユーモア要素が強い。例えば三作とも狂言回し役になっている「僕」の名前を榎木津がしつこく間違えた挙句「君はいつかの何とか云う人」と云うに至っては大笑い。また、三作とも最後に榎木津たちがひと芝居打つのがドタバタで笑える。いずれも副題に「薔薇十字探偵の〜」とあるので榎木津が主人公なのだろうし、実際いつもより榎木津の出番は多いが、京極堂は京極堂の役割を果たすし、いつものメンバーが大騒ぎするのを初登場の「僕」が戸惑いな...

本、読みました。 | 2020.07.10 Fri 20:32

百鬼夜行―陰(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  再読だが、例によって内容は全然覚えていなかった。10編からなる短編集で、いずれも京極堂シリーズのサイドストーリー。「姑獲鳥の夏」、「魍魎の匣」、「鉄鼠の檻」、「絡新婦の理」、「塗仏の宴」といった長編の登場人物などを登場させ、本編では語られなかった彼らや事件の一面を描いている。サイドストーリーと書いたけど、これはスピンオフというよりサイドストーリーと云った方がピッタリすると思ったから。本編から派生独立した話ではなく、本編に沿いながら厚みを与えているという点...

本、読みました。 | 2020.07.06 Mon 20:50

時間の習俗(松本清張)

JUGEMテーマ:ミステリ  「点と線」同様、何十年ぶりかの再読。三原が峰岡に当たりをつけるのも単なる勘だし、その峰岡がカメラ好き&俳句好きの梶原と接点と持つ辺りも今ひとつ。それと動機が取ってつけた感強い。でも、トリックは面白かった。男2人と女1人だと思っていた加害者側が男2人だったとか、定期券は身分証明に使ったとかね。後半のキーパーソン梶原が関係している俳誌のことを前半で何気なく出しておく構成はさすが。何より、互いに信頼し合っている三原と鳥飼の姿を見ているとホッとする。「点と線」と...

本、読みました。 | 2020.07.05 Sun 17:47

絡新婦の理(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  再読だけど全然覚えていなかった。シリーズ一番の傑作は「鉄鼠の檻」だと思っていたが、これもなかなかの物。連続目潰し殺人と女子中学生売春グループの結びつき。憑き物も落とし甲斐があったけど、「蜘蛛」の正体について最後の最後にひと捻りあったのには唸った。これ映画化してほしいな。市川崑の金田一シリーズみたいにならんかな。絵になりそうな女性がたくさん出てくるでしょ。で、ギャラの一番高そうな女優が真犯人…なんてね。2時間ちょっとじゃ収まらないけど、前後編2本立てでも...

本、読みました。 | 2020.07.03 Fri 21:28

点と線(松本清張)

JUGEMテーマ:ミステリ  何十年ぶりかの再読。4分間の空白が有名な作品。個人的には、初めて読んだ松本清張の小説だったので懐かしかった。私が読んだ時でさえ、飛行機利用をなかなか思いつかない設定は時代を感じさせるものだったが、今回再読してみて、電報を頻繁に使っている点にも時代を感じた。アリバイ崩しの面白さは言うまでもないが、三原刑事が鳥飼刑事への手紙で推測している安田の妻亮子がお時殺しに協力した心理(「『夫の手伝い』よりも、あんがい、お時を殺すほうに興味があったのかも」)など、作者の冷徹...

本、読みました。 | 2020.06.25 Thu 18:15

魍魎の匣(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  再々読。3つの事件は重なる部分があるものの、結局別々のものなのだが、その重なり方、特に久保によるバラバラ事件の誘因となった重なり方に「うーん…」と複雑な感想。あれだけで繋げて長編としてひとつの作品にするのはどうなの? という疑問ですかね。最後で久保がまた出てくるけど、取ってつけた感強し。医学的な荒唐無稽さは逆に楽しんだくらいだけど、近親相姦ネタを持ち出す必要があったのかと思うし、御筥様の件も含めて大長編作るために無理に盛り込み過ぎたんじゃないのかな&...

本、読みました。 | 2020.06.23 Tue 20:14

姑獲鳥の夏(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  シリーズ第1作を再々読。久しぶりに読んだ。出版当時は「なんて長い話!」と言われたけど、今ではシリーズの中だと中編(いや短編か)という感じ。似た姉妹の取り違いというミステリの定番ネタもあれば著者得意の蘊蓄もあり、更には「久遠寺の母>涼子>京子」という三重人格構造まで登場させるサービスぶり。「上位の人格は下位の人格を含む」か。  憑物落としは一人ひとりきっちり落としてわかりやすかった。憑物を落としてからの謎解き解説編も丁寧。この頃は京極堂も優しかったのね。それ...

本、読みました。 | 2020.06.17 Wed 20:23

鉄鼠の檻(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  再読か再々読。よくわからなかった京極堂シリーズの楽しみ方を認識させてくれた作品。関口がマトモなので読みやすかったのかな。久しぶりに読んだせいか終わりの部分の記憶は全く無かった。おかげで「娘だと思ったら母親だった」というのにはゾーッとしたけど、唄が継承された謎はそう解いたか…と感心。もっともこの作品の面白さを私は宗教に関する部分に感じる。連続僧侶殺人の犯人の動機に納得したわけではないが、この小説で殺人の謎解きは二の次(個人の感想です)。一番の謎は明慧...

本、読みました。 | 2020.06.15 Mon 20:07

狂骨の夢(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  たぶん再々読。でも随分前なので内容はあまり覚えていなかった。京極堂シリーズはメモ取りながら読むようになったけど、だんだんメモの量が増えてきて、この本ではA4で6枚になった。メモ取りに忙しくて読書が進まんという本末転倒な話になりかけている。ただ、今回、関口の他に降旗という神経症気味の語り手がもう一人出てきたわりに全体像を見失わないで読めたのはメモのおかげだろう。榎木津がいつもほど難解じゃなかったのも助かった。骨に関するオカルトチックな所は苦手だったけどね。...

本、読みました。 | 2020.06.09 Tue 20:46

不連続殺人事件(坂口安吾)

JUGEMテーマ:ミステリ  再読、と云っても読んだのは遥か昔なのでほぼ初読と同じ。合間に附記として何度も出てくる作者のコメントを楽しみながら、ゆったりとした気持ちで読める本格推理小説といえばいいのかな。本格物を読まなくなって久しいのでその系譜の中でこれをどう評価するかというのはわからないけど、袋小路に入り込むような感覚無しに楽しめる本格物。一番の仕掛けは冒頭に置かれた複数の男女が別れただ、いや、別れてこっちとくっついただという複雑な関係描写だね。それが目晦ましになっていた。でも、本...

本、読みました。 | 2020.06.06 Sat 23:22

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