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虚無への供物(上)(中井英夫)

JUGEMテーマ:ミステリ  もっと読みにくいかと思っていたが、上巻を読む限りそれほどでもなかった。京極物で鍛えられたせいかな。お話は1954年から始まっているが、発行は1964年で丁度松本清張らの社会派推理小説が活気を帯びてきた頃。それへの反発なのか、社会派とは真逆の推理小説を出してきたという感じ。何度か「黒死館殺人事件」の名前も登場する。  内容は没落気味の名家の人間の謎の死が続く。それが事故か殺人か、迷探偵たちのヘボ推理合戦が始まる…といったところかな、上巻はね。ここからどう展開す...

本、読みました。 | 2020.08.05 Wed 20:46

今昔百鬼拾遺−天狗(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  シリーズ第三作。本作では「百鬼徒然袋−雨」の「鳴釜」に出ていた篠村美弥子の友人の失踪がお話の起点。その友人の服を着た自殺死体、、同じ時期に自殺した別の女性、更に別の女性が行方不明。同性愛も絡んできて話は混沌と…。  敦子の推理に美由紀の啖呵をいつも通りだが、今回は美弥子の「説教」も気持ち良い。美弥子も加えた3人がレギュラーのシリーズにしてくれないかな。なお、シリーズ三冊とも出版社は違うんだけど、カバー写真のモデルは今田美桜なんだよね。でも、三冊ともお面...

本、読みました。 | 2020.08.03 Mon 21:02

慈雨(柚月裕子)

JUGEMテーマ:ミステリ ※ ネタバレあります。  図書館本。定年退職した元刑事、その部下だった若手刑事、16年前の幼女殺害事件、それと手口が同じ事件。この4つが絡み合いながら話が進む。16年前の犯人は服役中だが、それは冤罪だったのか。元刑事は当時その疑いを主張しながら上層部に受け入れられなかった過去を持つ。  元刑事は妻と四国巡礼中。事件現場の群馬にいる若手刑事と四国を廻っている元刑事が電話で情報を検討し合う二人を許容する元刑事の同僚で若手刑事の上司でもある捜査一課長の存在。彼もまた1...

本、読みました。 | 2020.08.01 Sat 23:18

『今昔百鬼拾遺 月』が発刊される!

JUGEMテーマ:ミステリ  8月7日に講談社ノベルズとして『今昔百鬼拾遺 月』が発刊されるらしい。  大極宮のHPによると、中身は『今昔百鬼拾遺 鬼』、『今昔百鬼拾遺 河童』、『今昔百鬼拾遺 天狗』の3冊に大幅な加筆修正をしたものとのこと。  『鬼』と『河童』は読んだし『天狗』もまもなく読むつもりだが、『月』の「大幅な加筆修正」というのが引っかかる。これを手に入れて、文庫版の3冊を脇に置いて読み比べしないとダメなのかなぁ。気が重いわ。  ホント、商売上手で嫌になっちゃうよ。   にほんブ...

本、読みました。 | 2020.08.01 Sat 10:19

今昔百鬼拾遺−河童(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  シリーズ2冊目。中年男への覗き魔、模造宝石、男性の連続尻出し死体が一つに事件に繋がっていく。今回は多々良先生と薔薇十字探偵社の益田も登場。二人とも相変わらずで可笑しい。一方で差別に触れた部分は痛いし切ない。ただ、謎という面では今ひとつ。1作目に比べて終点が予測しやすかった。意外性に欠けると云ったほうが良いか。また、これも1作目に比べて…になるが、美由紀の啖呵めいた正論の部分が短すぎて取って付けた感が大。このシリーズ、敦子が推測だけで解決しないのだから、...

本、読みました。 | 2020.07.29 Wed 20:19

今昔百鬼拾遺−鬼(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  京極堂シリーズのスピンオフ作品。京極堂の妹の中禅寺敦子と「絡新婦の理」に出てきた呉美由紀がコンビとなって事件解決にあたる。シリーズ1冊目の本作では、学校の先輩を連続辻斬り事件の犯人に殺された美由紀がその経緯に納得がいかずに中禅寺敦子に相談を持ちかけたことから物語が始まる。その先輩の家は代々女が斬り殺されている家系だという祟りを想定させる内容に、これは京極堂にピッタリの話だと思ったが本人は全く登場せず、他の榎木津や関口、木場といった本編レギュラー陣も全然登...

本、読みました。 | 2020.07.29 Wed 18:30

百鬼夜行―陽(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  シリーズ1冊目と同じく京極堂シリーズのサイドストーリーとして10の短編を収録。ただ「墓の火」と「蛇帯」は未刊の長編「鵺の碑」の登場人物を主人公にしている。こんなのを読むと、発行見込みの立たない「鵺の碑」を何とか出してくれないかと思う。また、各長編の脇役が主人公となっている他の話と違い「目競」だけは長編のメイン登場人物の一人である榎木津が主人公で、他作品では伺い知れない彼の「相手の記憶が視える能力」に関する彼の内面と探偵になることを決意するまでが描かれてい...

本、読みました。 | 2020.07.25 Sat 12:52

百器徒然袋―風(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  シリーズ2冊目で1冊目と同じく中編を三作収録。二作目の「雲外鏡」だけ、シリーズ恒例の京極堂脚本演出による榎木津一座のドタバタ芝居が無かった。代わりに敵役の神無月鏡太郎演出の陰謀芝居があったが、敵役だけに、案の定、榎木津によってドタバタにされてしまった。1作目では「僕」の苗字が例によって榎木津に散々間違われた挙句、最後に「本島」と明かされたが、今回は下の名前が、散々間違われる。権太郎、文左衛門、文吉、馬之進、牛五郎、弦之丞、健十郎、挙句に五十三次だと。本島...

本、読みました。 | 2020.07.21 Tue 20:43

暴虎の牙(柚月裕子)

JUGEMテーマ:ミステリ  図書館本。シリーズ三作目。あれ、死んだはずの大上が出てる? と思ったら設定が「孤狼の血」より前の昭和57年だった。やっぱり大上が出てくると骨太感が増すね。その辺が二作目との違いか。ただ、この物語の主人公は今でいう「半グレ」の沖。舞台が平成16年に移ってからは日岡も出てくるけど、大上も日岡も沖を見守ったり追ったりする役割。その沖が切ない。  大上がいた頃には暴力団に対して一歩も引かないカリスマ性があったのに18年の刑期を終え出所後は時代の変化に対応できなかった...

本、読みました。 | 2020.07.16 Thu 20:42

今昔続百鬼―雲(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  4つの中編を収録。妖怪伝承を探訪している多々良・沼上コンビが遭遇する事件で披露する推理はどれも見当違いなのだが、なぜか犯人の心根には刺さり自白をもたらすというユーモアミステリー…かな? 4作のうち書下ろしの「古庫裏婆」には京極堂と里村医師が登場するが、内容的には4つとも京極堂シリーズとは全く別の(つまりスピンオフでもサイドストーリーでもない)小説。あえて元のシリーズとして位置付けるとすれば、箸休め的な存在か。気楽な気分で読めばいいんだろうが、その分...

本、読みました。 | 2020.07.15 Wed 20:31

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