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JUGEMテーマ:ノンフィクション y 席に戻ってきた時、ロンは少し不機嫌だった。カイルとの議論が原因ではない。会社側から、インドやフィリピンなどの非英語圏(正確には、準英語圏というべきか?)から来ている外国人教師が、会社側から下にも置かぬ扱いを受けている事が気に喰わないのである。 会社側にとっては、彼ら準英語圏からの外国人教師は、有り難い存在なのである。所謂ネイティヴスピーカーたちには、高い給料を払わなければならないが、ノンネイティヴの英語教師たちは、安くこき使えるからだ...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.02.17 Mon 12:40
JUGEMテーマ:ノンフィクション 「え?ナジーン、君は、中国語が随分うまいな。何年くらいこっちにいるんだい?」 「今年で、もう5年目よ。」 「ずっと、この会社で仕事してるのかい?」 「いいえ、去年までは学生だったわ。」 「どこの大学?」 「吉林大学よ。」 「専攻は、何だったんだい?」 「考古学よ。」 「学部生だったのか?それとも大学院で勉強してたのか?」 「院生よ。」 「じゃあ、ロシアからの留学生で、コズロフって奴がいただろう?」 「その人の事は、知らないわ。多分、学部生じゃない?」 「いや、彼...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.02.16 Sun 06:03
JUGEMテーマ:ノンフィクション こんなところが、英語の世界のいいところである。日本人と付き合うときのような変な気を使わずに済む。 「いいよ。始めまして、僕はリュウだ。」 「僕は、カイルだ。よろしく。」 「こちらこそ。ところで、君は、どこの国の人?」 すると、ロンが横から、口を挟んできた。 「君は、ニュージーランド人だろう。君の英語を聞いてたら分かる。」 「そう言う君は、オーストラリア人だろう。君の英語を聞いてたら分かる。」(笑) 「ああ、ところで、君はたくましい体をしてるな。ウェイトトレ...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.02.15 Sat 08:52
JUGEMテーマ:ノンフィクション 「いや、今、金がないんだよ。」 「たったの5元だよ。下で、買ってこいよ。」 財布には、もう30元しか残っていなかった。これで、土・日、そして給料の出る月曜日まで、何とか凌がなければならない。たったの5元が出せない時もあるのだ。その事をトムに言うと、 「僕も、中国に来たときは、そんな時があったよ。僕が奢るから、飲めよ。」 と言ってくれましたが、ヤッパリ、そんな気にはなれないので、 「ああ、ありがとう。でも、今日はやめとくよ。また...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.02.14 Fri 08:24
JUGEMテーマ:ノンフィクション 「今日は、紅旗街で仕事だったんで、仕事が終って、そのままここまで歩いて来たよ。」 「君が来てくれたんで、ホッとしたよ。あんまり会社の連中と話したくないからね。」 「ああ、連中の事はほっといて、今日はタダメシをたらふく喰って帰ろうぜ。」 もちろん異存はない。15分から、20分毎に、店員がかなり大きな串に刺した調理済みの肉・魚・果物・野菜を皿に切り出してくれる。同席のインドやパキスタンの人たちは、宗教上の理由で、牛肉と豚肉は食べないので、ほ...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.02.13 Thu 20:27
JUGEMテーマ:ノンフィクション 金曜日がやって来た。空腹に耐えながら、何とか授業を終えたのが、4時半である。場所は、紅旗街にある「金漢斯(チンハンスー)」という食べ放題の店だ。パーティーが始まるのが、5時半からなので、バスを乗り継げば、ちょうどその時間に間に合う計算になる。 ただ、どこで、どうバスに乗ればいいかが、分からない。何度も行った事のある店なので、何とかなるだろうと楽観的に構えて、いつものバスに乗り込む。 席に座ると、横に座っていた中年の女性が、「...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.02.12 Wed 11:35
JUGEMテーマ:ノンフィクション 8月にヴィザ更新のため行った香港で道案内までしてくれた上に、2000元も貸してくれた梁君に会った。梁君は、私の元学生である。J のせいで、引越しを二回もしなければならなかったので、10月には800元しか彼に返す事ができなかった。11月は、1200元を彼に返さなければならない。彼が、12月上旬には故郷の深圳に帰るからだ。 家賃の800元と電気代等を引かれ、会社から借りた香港行きの飛行機代等も引かれて、手元に残るお金は、微々たるものである...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.02.11 Tue 09:30
JUGEMテーマ:ノンフィクション 学者・岡本太郎 「芸術は爆発だ」で知られる、現代芸術家の岡本太郎が1961年に書いた「沖縄文化論」の新版。先の発言もありイロモノ扱いされることも度々な人物だが、パリ大学で文化人類学を学んだ経歴からも分かる通り、非常にインテリな一面も備えている。大阪に残る「太陽の塔」に掘られている顔もそういった人類学的・民族的な見地から作り出されたイメージを基にしている。この「沖縄文化論」は1972年の本土復帰前、ドル時代の沖縄の文化を取材した内容だ。 この本における岡本太郎の目線は、自...
芸術とカステラ | 2014.02.11 Tue 03:21
JUGEMテーマ:ノンフィクション r 自分のやりたいことを最優先する生き方を選んだので、これまで、かなり苦労した。失業して、肉体労働で食いつないだ事もあるし、お金が無くて、一、二週間、飲み物だけで過ごした事もある。今年の夏、高校で働き始めてからは、昼食はヨーグルト一本である。苦労だらけの人生だったが、一つだけ恵まれていた事がある。それは、どこにいても、外国語を学べる環境に身を置けたことである。 以前は、ある外資系の企業の寮の管理人として働いて...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.02.10 Mon 19:02
JUGEMテーマ:ノンフィクション maru m 翌日の朝、カークと台所で会うと、 「昨日は、久し振りに、一時間眠れたよ。ありがとう、リュウ。ゴッド・ブレス・ユー!」 再び、感謝される。 「ああ、いいんだよ。」 どうせ使わない扇風機を貸しただけで、これだけ感謝してもらえるとは思わなかった。 話は、変わるが、カークが、アパートに引っ越してきたとき、彼にこう尋ねた事がある。 「君、J の事、どう思う?」 「あ、J か?いい人だと思うよ。」 私は...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.02.09 Sun 11:29
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