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JUGEMテーマ:Book review「窓ぎわのトットちゃん」黒柳徹子(著)講談社、1981年 日本人が書いた一般書籍としては戦後最大に売れた本である。もちろん読むのは初めてである。読んでみると文章が簡単なわりになかなか読み終わらなかった。つまりつまらないのである。なにがこのつまらなさを生み出しているのかといえば、要は教育論みたいなものを小説の形を借りて開陳しているに過ぎないからだろう。小説というのはやはり小説でしか表現し得ないことが書かれているから面白くてそこに引き込まれていくのであって、ノンフィクショ...
2σの向こうに | 2010.03.11 Thu 21:01
JUGEMテーマ:Book review「星の王子さま」サン=テグジュペリ(著)、内藤濯(訳)岩波書店、2000年 ふと、世界で聖書の次に売れているというこの名作をまだ読んだことがないことを思い出した。やはりこれも死ぬ前に一度は読んでおくべきだろうと思ってネットで検索しているうちに、岩波書店が持っていた翻訳の権利が2005年に切れて新翻訳のラッシュになっているということを知った。作家の池澤夏樹などの訳も出ていてなかなか評判がいいようだ。でも初めて読む僕としては、とりあえず日本で長年にわたって読まれてきた内藤...
2σの向こうに | 2010.03.10 Wed 00:34
JUGEMテーマ:Book review 「走れメロス」太宰治(著) 再び太宰治に戻ったのだが、やっぱり太宰は凄い。太宰を読むと、この間いいと思った志賀直哉もかすんでくる。太宰には体を張って苦しみ抜いた末の開き直りの強さが感じられる一方で、やはり志賀直哉はお坊ちゃんの道楽の域を過ぎないという感じで切実さに欠けるのである。というか志賀直哉の作品は魂の書というより、いわゆる芸なのだと僕は思う。それはともかく新潮文庫版に収められている他の短編はどれも秀逸であり、なかでも「女生徒」などを読むと舞城王太郎のスタイ...
2σの向こうに | 2010.03.09 Tue 12:55
JUGEMテーマ:Book review「蒲団」田山花袋(著) さて白樺派の志賀直哉の次は自然主義の田山花袋である。この小説の主人公である竹中時雄については、女々しい男の典型として言及されているのをしばしば目にしたことがあるので、とりあえず自然主義の小説とはいかなるものぞという興味に応える対象として田山花袋の「蒲団」をチョイスしてみたのである。これもなかなか心理描写が面白く十分に楽しめる小説だった。ただ自然主義だの何だのという分類はどこがそうなのか良く分からなかったのが実感だ。恥ずべきものを曝け出すのが自然...
2σの向こうに | 2010.03.08 Mon 09:17
JUGEMテーマ:Book review「小僧の神様・城の崎にて」志賀直哉(著) 文学史の本を読んでいたら、さすがに志賀直哉を読まずにはいられなくなった。大分昔に読んだ記憶はあるのだが、内容はすっかり忘れてしまっているのはいつものことである。というわけで初めて読むのと同じ心持で読むことになった。いやあ、さすがに味わい深い。はじめは僕の好きな太宰が志賀直哉を徹底的に批判したということもあって、本当に凄い作家なのだろうかとやや懐疑的にページを繰っていたのだが、読めば読むうちどの短編も好きになっていった。太宰のよ...
2σの向こうに | 2010.03.07 Sun 12:08
JUGEMテーマ:Book review 内容(「BOOK」データベースより) 昭和三十年代、黎明期のテレビ業界に身を投じた一人の男がいた。己のセンスだけを信じ、音楽番組制作にすべてを賭けた彼の名は渡辺正文、通称「ギョロナ ベ」。剛腕プロデューサーはやがて、未曾有の大イベント「東京音楽祭」を成功へと導く。テレビ黄金期を駆け抜けた破天荒な男を通し、全ての日本人にエール を贈る、なかにし礼の新たな代表作。大丈夫?と思ってしまうほどたくさん実名が出てくる小説でした。一応小説という形式はとっていますが、実話...
ものモノmono | 2010.03.04 Thu 23:00
JUGEMテーマ:Book review 「日本の近代文学」島内裕子、安藤宏(著)放送大学教育振興会、2009年 先日、受験参考書である「早わかり文学史」を読んだのだが、さすがに物足りなさを感じて今度は放送大学のテキストである本書を読んでみた。結構楽に読めたのだが、おそらくそれは「早わかり文学史」で大まかな流れをつかんでいたからではないかと思う。そういう意味では「早わかり文学史」も決して無駄ではなかったのだが、さすがに憶えることを目的にしている本であるため、簡潔明快に時代が区分されすぎており、実は単純な...
2σの向こうに | 2010.03.04 Thu 17:05
こんにちは。 17日間にわたる冬季オリンピックが終わりましたね。 選手の皆さん、お疲れ様でした。 感動をありがとう☆☆☆ さて、今日は久しぶりの本紹介です。 私が読書好きと知るやいなや、強く勧められ、 読まざるを得なくなった『深夜特急』。 ようやく全て読破しました。 6冊分を一気読み!長かった!!!そして楽しかった♪ 他の本も併読していたこともあり、丸2ヶ月以上掛かりました。 沢木耕太郎も深夜特急も生まれて初めて耳にしましたが、 皆さんはご存知ですか? 著者は1947年生まれの旅作家。 顔を...
あなたの「幸運引き寄せパワー」をUPさせるヒント | 2010.03.02 Tue 12:48
JUGEMテーマ:Book review「哲学への誘い」佐藤康邦(著)放送大学教育振興会、2008年 哲学の入門書をいろいろ探してみたのだが、なかなかこれといったものがなかったので放送大学のテキストである本書を読んでみた。これは哲学そのものの解説というよりは、政治、経済、社会、文学、美術などと哲学のかかわりについて書かれたものである。大まかには、ギリシャ哲学が生まれた背景となった紀元前5世紀のギリシャの状況、ヘーゲルの「法の哲学」が示している近代社会の枠組み、絵画における遠近法および遠近法が解体された現代抽...
2σの向こうに | 2010.03.01 Mon 15:55
この第二話は、キキが新しい魔法(薬作り)を覚えます!そして宅急便のほかに薬屋さんも始めるんです!!それがまたまた大活躍♪その理由はこの本を読んでからのお楽しみ~ぜひ読んでみてネ♪
子供と読書 | 2010.02.27 Sat 17:38
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