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むかしある村の男が、隣り村に用を足しに出かけました。日暮れになって山道に差し掛かると、行く手にきつねが一匹現れて先を歩いていました。 そして、きつねはぶるっと体をふるわせたかと思うと、きれいな女の人に化けていました。さらに、道に落ちている石を拾って揺すったと思うと、石は赤ん坊になりました。きれいな女は赤ん坊をだいて、すたすたと山道を歩いていきました。 男は後をつけると、女は大きな百姓家屋に入っていきました。男は外から百姓家の中の様子をうかがっていると、家の者たちは、「おおよく帰ってき...
'ものがたり'散策 | 2018.09.13 Thu 18:18
短いお話です。 むかし、むかしのそのむかし、あるところに、じいさんとばあさんがいました。 ある日のこと、じいさんは山へ芝刈りに、ばあさんは川へ洗濯にいきました。ばあさんが川でせっせと洗濯をしていると、川上から大きな大きないもが、ぶんつく、どんつく流れてきました。 ばあさんが、そのいもを拾って食べ始めると、お腹がぽんぽんに張ってきて、おならがぶんと飛び出しました。 すると、山で芝刈りをしていたはずのおじいさんは、芝を刈らずにくさかったと嘆いた、と物語は結ばれます。 日本の昔話...
'ものがたり'散策 | 2018.09.11 Tue 18:21
むかし、あるところに、母親と息子がいました。母親は息子が年頃になったので隣り村から娘を嫁にもらいました。 ところが、どうしたわけか、嫁の顔色が日増しに悪くなっていきます。母親は心配して、「どこかぐわいが悪いのか」と聞きますが、嫁は「なんともありません」と答えます。 それでも心配した母親は、嫁によくよく聞いてみると、嫁はうつむいて病持ちだと答えました。 母親は、「それならお医者さんにかかりなさい」といいますが、嫁は、「お医者さんに見てもらうような病ではない」と答えました。 母親は、「い...
'ものがたり'散策 | 2018.09.08 Sat 18:26
むかし、あるところに、ひどく貧乏なお寺がありました。お寺には檀家がおらず、和尚さんにお経を頼みに来る人もいませんでした。 和尚さんは、することもなし、お金もなし、囲炉裏にあたって、がくらー、がくらーと、居眠りばかりしていました。そこで村の人たちは、和尚さんのことを、「居眠り寺の和尚さま」と呼んでいました。 和尚さんは猫を一匹飼っていました。猫は「とら」という名のとら猫でした。和尚さんは粗末な夕ごはんが済むといつも「とら、とら、さあ寝よう。おいで、おいで」といいました。 するととらは、ひ...
'ものがたり'散策 | 2018.09.06 Thu 18:18
短いお話です。 むかし、あるところに、読み書きそろばんもそっちのけで、猫の絵ばかり描いている男の子がいました。 お父さんは呆れ果てて、とうとう、「おまえのような子はもういらん。どこへなりとも出ていけ」といいました。 男の子は、今まで書き溜めた猫の絵を風呂敷で背負って家を出ていきました。 日も暮れてきたので、男の子はどこか泊まるところはないかと思いながら歩いていると、崩れかけた古いお寺があったので、そこで寝ることにしました。 寺の中に入ってみると、ねずみの糞が一面に散らばっていま...
'ものがたり'散策 | 2018.09.04 Tue 18:35
むかし、上方に、なんともはや、大きなほらを吹く男がいました。男は、ほらを吹くことに関して、誰にも負けない自信があったので、どこかへ行って誰かとホラ吹き比べをしてみたいと思っていました。 そこで、ある時、男は、ほら吹き比べの相手を探しに、はるばる陸奥の町までやってきました。そしてこの町に、大ほら吹きがいるとの噂を聞いて早速その家を訪ねてみました。 家には小さな女の子がいたので「親父さんはいるかね」と尋ねてみると「父ちゃんはいま岩手山が転びそうだといって、苧殻(おがら、麻の茎の皮をはいだ...
'ものがたり'散策 | 2018.09.01 Sat 18:30
むかし、あるところに、ぐつという子どもが母親と一緒に暮らしていました。 ある日、母親はぐつに、「お寺へいって和尚さんに『きょうは父さんの命日だからお経をあげに来てください』と頼んでおいで」といいました。 ぐつは和尚さんは、どんな着物を着ているのかと訪ねました。母親は「赤い衣だ」といいました。ぐつはすぐに出かけます。 そしてお寺の門の前まで行くと、そこに赤い牛がつながれていたので、ぐつはそれを和尚さんだと思い、牛に話しかけました。 すると牛は「もうー」と一声泣きました。ぐつはそれを「も...
'ものがたり'散策 | 2018.08.30 Thu 18:23
むかし、あるところに、ひとりの息子がいました。両親は、「なんとかしてこの子に学問をさせたいものだ」と思っていました。 息子も、「なんとか学問をして、偉い人になりたい。これから京へ登って勉強してこよう」と思い両親に暇乞いをして京都へ向かいました。 しばらく行くと向こうから笠をかぶったお坊さんがやってきて、一軒家の前に立ち止まると、小さな鈴をちょんと叩いて、「しょけいはい、しょけいはい」と唱えました。 するとそこの家の人がお盆に何か乗せて差し出しました。お坊さんは「ありがとう」といって...
'ものがたり'散策 | 2018.08.28 Tue 18:45
むかし、商売をやっている家に、ひとりの娘がありました。娘が年頃になると、ちょうどいい具合に世話してくれるひとがあって、婿殿をもらいました。 ある日、お姑さんが、お茶と、栗と、柿と、麸を並べて「婿殿、これを町へ持っていって、売ってきてくれ」といいました。婿殿はさっそくそれらを籠に入れ、天秤棒でかつぎ、出かけました。 婿殿は「ちゃっくりかきふ(茶っ栗柿麩)、ちゃっくりかきふ」と大声でふれ歩きました。ところが町の人は誰ひとりとして買ってくれません。婿殿は歩き疲れて帰ってきました。 お姑さ...
'ものがたり'散策 | 2018.08.25 Sat 18:21
むかし、あるところに、なんともはや、頭の大きな男がいました。あんまり大きな頭なので、どこの床屋へ言っても頭を剃ってくれる者はなし、男は困って、考え込んでしまいました。 そこへ友達がやってきました。そして、「それならおれが剃ってやろう」とカミソリの刃を三日三晩研ぎ続けて、それから剃り始めました。 ところがあともう少しというところで手元が狂って頭に切り傷をつけてしまいました。友達は慌てて血止めのために何かないかとあたりを見回すと、下に柿の種が落ちているのを見つけて傷口に突っ込みました。 友...
'ものがたり'散策 | 2018.08.23 Thu 18:19
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