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むかし、あるところに、じさとばさがいました。ある日じさは山へ木を切りに行きました。昼になって腹が減ったので、弁当の団子を食おうと、笹の葉の包を広げました。 すると見たこともない綺麗な小鳥が飛んできて、じさの目の前の木に止まり、団子をくれと口を利きます。じさは鳥に団子を投げてやりました。 鳥はそれを食べてしまうと、次を催促するので、じさは、とうとう全部やってしまいました。そして包の笹の葉まで食べてしまいます。 じさは団子を食われてしまったので、仕方なくたばこをふかし始めました。そして大き...
'ものがたり'散策 | 2017.08.23 Wed 19:00
むかし、あるところに、じいさまとばあさまがいました。じいさまは、いつも山へ木を切りに行っては、それを売って暮らしをたてていました。 ある日、じいさまはいつものように山に入ると、子どもたちが何かを縄で縛り上げ叩いたりつついたりしています。近寄ってみると縛られているのは痩せたきつねでした。 じいさまは、いくらか持っていたお金を、全部子どもたちに渡し、きつねを買い取ると、きつねの縄をといてやり、こんなところには出てくるなと言って、茂みの中に放してやりました。 次の日じいさまが山に入る...
'ものがたり'散策 | 2017.08.22 Tue 18:41
むかし、あるところに、田畑をたくさん持った大金持ちの旦那がいました。旦那は、大勢の若い衆を使っていましたが、その中に三助という男がいました。 旦那は、毎朝早く起きて顔を洗うと、必ず羽織袴をつけて蔵に入っていきます。それを、若い衆の三助は、いつも不思議に思っていました。 そこで、ある朝、三助は、戸の隙間からこっそり蔵の中を覗いてみます。中には小さな神棚があり金の恵比寿様と大黒様が祀ってありました。旦那はその前でお灯明をともして一心に拝んでいます。 さてはこの家がこんなに金持ちなのは、あの...
'ものがたり'散策 | 2017.08.22 Tue 18:38
むかし、ふたりの木こりが、山奥へ木を切りに行きました。ふたりは大きな木を見つけ、その木を切ることにします。そして仕事に取り掛かる前に、木の根っ子に腰掛けて、たばこに火をつけ一服しました。 すると木の根っこの下から、毛むくじゃらの手がぬうっと出てきて、ひとりの木こりの足首をつかみます。もうひとりの木こりは叫び声をあげて、一目散に逃げていってしまいました。 足首をつかまれた木こりは生きた心地もしません。ところが木の根っこの下からは、毛むくじゃらの声とは裏腹の、優しい声が聞こえてきます。 そ...
'ものがたり'散策 | 2017.08.20 Sun 18:24
むかし、お寺の和尚さんが、まんまる月夜の晩に雪隠に行きました。そして月を見ながらしゃがんでいると、さらっと尻を撫でられました。 和尚さんはびっくりしましたが、誰かのいたずらであろうと思い、たいして気にもしませんでした。 和尚さんは月夜に雪隠に行くのが好きなので、次の晩もまた雪隠に行って、しゃがんで月を眺めていました。 すると、青白い月明かりを通して、尖った爪のある三本指のカエルの手のようなものが、すうっと伸びてきて、和尚さんの尻を引っ掻こうとします。 さすがの和尚さんも、これには...
'ものがたり'散策 | 2017.08.20 Sun 18:22
短いお話です。むかし、ある家の裏に川があり、ひとところが深く、大きな淵になっていました。 ある夏のとても暑い日、そこの家の若い衆が、馬屋から馬を引き出して、川へ水浴びに連れていきました。 ところがちょっとの間、馬を川の中に置いたまま岸辺に上がったときのことです。ふいに馬が、何者かにずるずるっと尻を引っ張られました。馬は驚いて岸に上がり、そのまま馬屋に走り込んでしまいました。 馬の足音を聞いた家の人たちは不思議に思いどうして馬だけ帰ってきたのかを確かめるべく馬屋に行きました。馬は...
'ものがたり'散策 | 2017.08.19 Sat 18:33
むかし、あるところに、籐右衛門という、たいへん魚釣りの好きな侍がいました。籐右衛門は毎日川へ行って釣りをしていました。 ある日のこと侍は、どうしたわけか魚が釣れず、段々と山奥の方にさかのぼって行きます。そして、夕方になってやっと一匹釣れたので、それをびくに入れ帰ろうとしました。 ところがあまりに山奥へさかのぼったので、こう暗くなっては足場の悪い沢を下っていくわけには行きません。すると遠くに小さな明かりが見えるので、それを頼りに歩いていくと、一軒のお寺のような建物にたどり着きました。 ...
'ものがたり'散策 | 2017.08.19 Sat 18:31
短いお話です。むかし、ある年の夏のこと、土用のうなぎが高く売れる時期になったので、うなぎ取りの上手な男が沼へ行きました。その日は大きなうなぎが取れました。男は喜びます。 そして男が、うなぎをびくに入れて、沼のほとりを歩いていると、沼の中から「けんぼう、けんぼう、いつかえってくるんだよう」と声が聞こえました。するとびくのうなぎがそれに答えて「こうなったら、いつかえるも、かえらぬも、わからねえ」と返事をしました。 男はうなぎが口を利いたのでたまげましたが、さてはきっと仲間のうなぎが心配して声...
'ものがたり'散策 | 2017.08.18 Fri 18:28
むかし、あるところに、母親と三人の男の子がいました。三人は、太郎、次郎、三郎といいました。 ある日母親は、山へ仕事にでかけるから、留守の間戸を開けてはいけないよと言い残し、出かけていきました。しかし母親は、山道の途中で山の鬼ばさにとって食われてしまいます。 鬼ばさは母親の着物を来て母親に化け、その足で子どもたちの待つ家にやってきました。 鬼ばさは子どもたちに、母さんだからと戸を開けるようにうながしますが、そのがらがら声に子どもたちは騙されません。鬼ばさは山に戻ってきれいな声の出る草...
'ものがたり'散策 | 2017.08.18 Fri 18:24
むかし、あるところに、仲の良い兄と妹がいました。妹はとても美しい娘でした。ふたりはいつも同じ布団で足を絡めて寝ていました。 ところがあるとき兄は不審に思います。明け方になると、妹の足が氷のように冷たくなっているのです。 そこで兄は、ある夜、寝たふりをして、妹の様子をうかがっていました。すると妹は、真夜中になった頃、寝床を抜け出しいきます。兄は妹にさとられないように後をつけました。 妹は、川のほとりに行くと、川岸で髪をといて長く垂らし、水に濡らして髪を柳の幹に打ち付けています。そして...
'ものがたり'散策 | 2017.08.17 Thu 18:36
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