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むかしあるところに徳兵衛さんという正直者の大工がいました。ある時徳兵衛さんは遠くの村まで仕事に出かけます。 仕事をしていると、家でおかみさんがお産をするという知らせを受けて、仕事を切り上げて帰ることにしました。 徳兵衛さんは道を急ぎましたが、村はずれの氏神様のところで、すっかり日が暮れてしまいます。そこで今夜はこのお社に泊まることにしました。 ところが徳兵衛さんは寝ていると、夜中に何やら話し声が聞こえてきます。どうやら神様たちが集まって話し合いをしているようです。 やがて産神さま...
'ものがたり'散策 | 2017.07.09 Sun 18:19
むかしあるところに姉妹がいました。ある年のこと、ひどい飢饉があって、田畑は実らず、何も食べるものがなくなってしまいます。姉妹は山へ山芋を掘りに行きました。 姉は自分が硬いところを取って食べ、妹には中のほこほこっとした柔らかいところを食べさせました。 そこで妹は考えます。私はこんなにうまいところを食べているのだから姉はさらにうまいところを食べているに違いないと。 そこで妹は姉の腹に包丁を立てて裂いてみます。すると姉は「私が食べたのは、硬いところだ、がっこだ、がっこだ」と叫びました。そして...
'ものがたり'散策 | 2017.07.08 Sat 19:02
むかし、あるところに、雀より少し小さくて頬の白い、しょうとんどという鳥がいました。しょうとんどは、村はずれのお地蔵様の肩に巣をこしらえて、じっと卵を温めていました。やがて卵はかえり、小さなひなが五羽生まれました。 しょうとんどは、子どもたちのために、食べ物を、村から調達するために、お地蔵さんに子どもたちの子守をお願いします。お地蔵さんはそれを快く引き受けました。しょうとんどは安心して村へ出かけていきます。 ところがこのお地蔵さん、次々に出てくる鬼に騙され、一羽ずつひなを食べられてしま...
'ものがたり'散策 | 2017.07.08 Sat 19:00
むかしあるところにおじいさんとおばあさんがいました。ある日おじいさんは山の畑を耕している最中、あまりにのどが渇いたので川へ降りていって水を飲みました。 すると、おじいさんは、そこで可愛らしい小さな川のかにを見つけます。おじいさんはその川のかにが愛しくて、それからというもの山の畑に行くたびにいつも川のかににうまいものを食わせてやりました。 しまいには、その川のかにが、人に盗まれようものなら大変だと思いこむようになり、家に連れて行って飼うことにしました。 おじいさんは、おばあさんとの間...
'ものがたり'散策 | 2017.07.06 Thu 18:16
むかし、あるところに、一人暮らしのおじいさんがいました。おじいさんは古くて、今にも壊れそうな家に住んでいました。 ある日おじいさんが、ご飯を食べたあと、縁側に座ってきせるを一服やっていると、庭に一羽のつばめが落ちてきました。つばめは立つことができず、ぱたぱたともがいています。つばめの足は折れていました。 おじいさんはつばめをかわいそうに思い、足に薬を塗ってやり、細い木の枝で添え木を当てて、布の切れ端で巻いてやりました。それから毎日介抱してやり、七日程でつばめの足は治りました。 おじ...
'ものがたり'散策 | 2017.07.06 Thu 18:15
むかしあるところにかえるの親子がいました。子どものかえるは親の言うことをちっとも聞かず、山へいけといえば、川に行き、川にいけといえば、山に行く有様です。 ある時親がえるは重い病気を患いいよいよ死ぬというときにこう思いました。死んだら山に埋めてほしいけれどあの子のことだから山に埋めてくれといえば川原に、川原に埋めてくれといえば山に埋めるだろう。そこで親がえるは子がえるに死んだら川原に埋めてくれと言い残して死んでいきました。 さて親がえるが死ぬと子がえるは親の言うこともろくに聞いてこなか...
'ものがたり'散策 | 2017.07.05 Wed 19:36
かっこう鳥は田植え鳥とも呼ばれています。田植え時になると「かっこー、かっこー」と鳴くからですが、それにはこんなわけがあります。 むかしあるところに母ひとり子ひとりの家がありました。母さんはいつもよそのお百姓さんの田植えを手伝い暮らしを立てていました。それで子供のかっこはいつも一人ぼっちで留守番をしていました。 ある日の夕方、母さんは田んぼから上がって、家の裏のせせらぎで、もんぺを片足だけ脱いで足を洗いながらかっこを呼びました。いつもならすぐに飛び出してくるところ、今日は一向に出てきま...
'ものがたり'散策 | 2017.07.05 Wed 19:35
むかし、あるところに、ひとり暮らしのおじいさんがいました。ある日おじいさんは近くの温泉にでも行ってこようと、にぎりめしを持って朝から出かけました。 途中の村で井戸の脇を通ると、一匹のかえるが蛇に飲まれかけて、苦しそうにもがいています。おじいさんはかわいそうに思い、棒きれを拾って、蛇を思いっきり叩きました。すると蛇はカエルを吐き出し、逃げていきました。 おじいさんはかえるに向かって、こんなところにいるから蛇にやられるのだ、草薮で遊べと注意します。 そしておじいさんは、一日温泉に浸かって、...
'ものがたり'散策 | 2017.07.04 Tue 19:39
むかし、あるところに、とても大きな長者の家がありました。村では田植えが始まり、長者の家でも、人を大勢雇って田植えを始めました。 ところが、もうじき田植えが終わろうというとき、お日さまが西の山に沈みかけました。これを見た長者は、大きなうちわを持ち出して「お日さまもどれ、お日さまもどれ」と言いながらあおぎます。すると、沈みかけたお日さまがだんだんと戻って、みんなはなんとか田植えを終えることができました。 長者の家では、無事田植えを終えることができたので、祝い酒がふるまわれ、皆楽しく飲んでその...
'ものがたり'散策 | 2017.07.04 Tue 19:37
むかし忙しい田植え時のこと地主はいつもの年のように早くから手伝いを頼んで田植えにかかりました。 ところがその年はどうしても人がひとり足りず困っていました。しかし田植えをしないわけにはいかないので始めました。 しかし田植えの最中地主が働いている人の頭数を数えてみるとひとり多いのです。誰かが連れてきたのだろうと地主は思っていたのですが、一休みしているときや昼飯時には、またひとり足りなくなるのです。 地主はおやつも昼飯も食べずに働いているものがいるということに心を痛めました。地主は、せめて夕...
'ものがたり'散策 | 2017.07.03 Mon 18:35
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